有松の庄九郎

著者 :
  • 新日本出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (172ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784406056519

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  • 小学六年生の課題図書。
    六年生は社会で日本史を勉強している。歴史の勉強には日本を動かした大物人物たちばかりが登場する。
    この話は江戸時代初期の徳川家康の時代の庶民の話。庶民だから違う視点で歴史を読み解くことができる気がして、とても興味深く読むことができた。
    今にも伝わる有松絞りという染めの技法が生まれるときのお話。
    一気に読み切ってしまった☆
    早速ネットでどんな絞り染めなのか調べました。

  •  江戸の初期、尾張の国。鳴海と知立の間、東海道の街道沿いに新しい村を作ることに。庄九郎ら阿久比の庄の若者たちは、このまま村にいても自分の畑も財産もなく将来の希望も持てないと、移住を決意。ところが、開墾した畑は土が悪いのかなかなか野菜が育たない。

  • 松が生えてる山を開墾する次男坊三男坊のはなし

    土が悪いので染め物をする

    奥さん描写が妙に生々しくてドキドキする(笑)

  • 「東海道」という場所の設定や「江戸時代初期」という時代の設定に惹かれた(東海道に惹かれたのは自分が東海地方出身なせいだろうか?)。
    実際に存在した人物の話、ということもあり、すごく興味深い1冊だった。読み終わって、有松絞を調べて、染物の写真を見ることでリアリティも湧いた。

  • 昔、農家の次男以降の男は、相続で土地はもらえず、長男家族のもとで農作業を
    手伝い、肩身の狭い思いをして暮らしていた。
    阿久比の荘に生まれた庄九郎も、長男夫婦に遠慮しつつ農作業に明け暮れていた。

    尾張領主の徳川義直が、東海道の人気の無いところを整備して、にぎやかな
    街道筋にする計画を聞きつけた庄九郎は、これは自分の土地が持てるチャンスだ
    と思い、村内の次男や三男に声をかけた。

    そして、希望を胸にたどり着いたその土地は、松ばかりが生い茂る
    作物の育たない土だった。

    25年度 課題図書 小学校高学年

  • 江戸の初め、尾張の有松絞りが生まれるまでを子孫に取材の上描かれた作品。本筋とはずれるけれど、貧しい百姓の次男、三男坊たちは長男の家でずっとこき使われるしかなかったということを知らなかったのでびっくりした。さすがのベテラン作家の手により適度な長さで読みやすくまとまっているが、大人としてはもっと深く読みたい、と思わせられた。

  • 第59回青少年読書感想文全国コンクール課題図書(高学年)

  • ★★★★★
    東海道の、人家無く寂しい街道筋に、新しい村を作るとお触れが立った。
    長男夫婦の家で不遇を囲っていた次男三男たちが、庄九郎を筆頭に新しい村へ行く決心をする。
    しかし水を含むと粘る土は作物を育てることが出来ず、一年目二年目と次第に不安と焦りが庄九郎たちに広がっていく。
    そんな中、名古屋城を築く人足として働きはじめ、そこで美しい藍色の手ぬぐいを見る。

    有松絞りを作りあげた初代庄九郎のお話。
    挿絵、素晴らしい。
    当時の道具とかの絵も^^先が見えないけども明るくなる日を信じての一歩!

    (まっきー)

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著者プロフィール

山梨県生まれ。日本児童文学者協会理事。『水底の棺』で日本児童文学者協会賞受賞、『天游』、『龍の腹』(くもん出版)。『水底の棺』『有松の庄九郎』(新日本出版社)、『茶畑のジャヤ』(鈴木出版)で全国課題図書作品に選定。19年11月に初のノンフィクション『よみがえった奇跡の紅型』(あすなろ出版)刊行。

「2021年 『バトン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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