乙女の美術史 世界編

  • 実業之日本社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408411606

作品紹介・あらすじ

古代から現代まで世界中の「美」は乙女のために。

感想・レビュー・書評

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  • 古代から近・現代までの世界の美術(主に西洋画ではあるが)を「乙女」の視点から鑑賞する。
     
    第二章の「近世」ではヒエロニムス・ボスが面白い。
    臀部、お尻、尻、ケツ。
    フェリペ二世が大好きだったというボスの絵画。
    彼にとってはまさに「秘宝館」であり、ストレスの多い日常をそれによって慰めていたのかもしれない。

    第三章の「近現代」では西太后のエピソードが興味深い。
    顔に影が描かれないわけ、「育ち」が文化にどのような影響を与えるのかという例の一つであろう。
    西太后自身興味を惹かれる人物なので、彼女の背景、功績について小説やドキュメンタリーも含めて親しむと、このエピソードがより輝くであろう。

    ミュシャの絵は今年(2017)大規模な展覧会があったこともあり、タイムリーな話題だった。
    実際に彼の絵に触れてみると、アール・ヌーヴォーだけではない魅力も感じられる。
    大女優との蜜月もまた芸術のひとつであったことを考えると、「愛」が創作に与える影響、いや、歴史に与える大きさを感じずにはいられない。

  • 世界の名立たる画家が、どのような背景で作品を創りどのような人生を送ってきたのか。本書で、誰が読んでも分かりやすいように構成された美術史を読むことで美術館にて作品鑑賞の際より興味を持てるようになっている。

  • 乙女=男色みたいな印象なのは短絡的すぎないかとは思うけれど、歴史的考察なのなら仕方ないな。
    男性にしても、女性にしても、裸を描きたい、隠すところなくすべてを。という願いはいつの時代も変わらないのかな。
    カミーユ=ビダンは、カミーユとロダンなのかなあ。

  • また是非見たい。

  • 乙女の〜とかタイトルにつくのは、ゴシップ的なネタが多いと思いますが、これも例にもれず。
    名画を生み出した、偉大な画家たちが、こんな人だった⁈というギャップが面白い。

  • 砕けすぎ感もあるけど面白かった。
    ルノワール、絵は大好きなのに。
    女性の胸とお尻大好きだったなんて。。

  • これ読んでクリムトに興味を持った!

  • 2014年10月20日読了。
    面白かった!ストーリー性・歴史的文書からの方がとっつきやすい私にとっては「読む美術」で受け取れたので。

  • ざっくり本として面白い
    言葉遣いがネット民っぽいので、個人的には面白いが
    最近のテレビや本などでネットスラングを使うのは
    個人的に痛いと思う

  • ダ・ヴィンチが美少年好き
    でBLに例えたり、ミケランジェロを筋肉好きのガチホモに例えたり…
    病んデレゴッホとゴーギャンの話が一番印象に残ったかも。アルルの寝室はゴーギャンとのシェアハウスだったらしい。だから枕や椅子、肖像画が全て2つずつある。けれど、結局喧嘩別れして、少しゴッホがかわいそうだ。ゴッホは浮世絵を真似ていたが、鮮やかな色彩から日本を南国だと思っていたのも面白い。(だから暖かいアルルへ)

    絵で印象的だったのはクリムトの『医学』。医学の神がいるのに死に神もいて人間が吸い上げられているという。

    なんだかファインアートのヌードってエロい目で見たらいけない気がしてたけど、そんなでもないのかなーと思った。

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著者プロフィール

堀江宏樹(ほりえ・ひろき)
1977年生まれ、大阪府出身。早稲田大学第一文学部フランス文学科卒。
日本、世界、古代、近代を問わず、歴史の持つ面白さを現代的な視点、
軽妙な筆致で取り上げている。
綿密な検証と考察、臨場感溢れる描写には定評がある。
主な著書に『本当は怖い世界史』『本当は怖い日本史』『本当は怖い世界史 戦慄篇』『愛と欲望の世界史』『眠れなくなるほど怖い世界史』(以上、三笠書房《王様文庫》)、『乙女の日本史』『乙女の美術史 日本編』『乙女の美術史 世界編』(以上、KADOKAWA)、『三大遊郭 江戸吉原・京都島原・大坂新町』(幻冬舎)などがある。

「2022年 『本当は怖い江戸徳川史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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