- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784408534619
作品紹介・あらすじ
事務処理に問題を抱える支店を訪れて指導し解決に導く、臨店指導。若くしてその大役に抜擢された花咲舞は、銀行内部の不正を見て見ぬふりなどできないタイプ。独特の慣習と歪んだ企業倫理に支配された銀行を「浄化」すべく、舞は今日も悪辣な支店長を、自己保身しか考えぬダメ行員を、叱り飛ばす!張り飛ばす。
感想・レビュー・書評
-
長いものには巻かれて、臭いものには蓋をする。
そんな現代社会にはびこる悪を、痛快に叩き直していくのがこの小説の見どころです。
「花咲舞が黙ってない」でおなじみのキャラクターの原点が、ここから始まったと聞いて、さっそく図書館で借りて読んでみたらやっぱり面白い!
たとえ上司の命令でも、ルール違反を見過ごすことはこの会社のためにはならない。
ダメなものにはダメ!と言える花咲舞の一本芯の通った性格は、見ていてスカッとさせられます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
銀行の業務内容が分かりやすく、読みやすかった。
花咲舞のがつん!と過ちを問いただす姿勢がかっこいい! -
連作短編集。
銀行ならではの事故を通して人の本質を垣間見る。
外からではわからない銀行独特の慣習が興味深い。
登場人物が多いせいか、一部の登場人物がステレオタイプというか、
予測できる範囲から抜け出しきれていないのは少し残念。
それでもそれを補ってあまりある物語の牽引力。
シリーズ化したらいいのに~。
池井戸さんの本を読むのはこれがはじめて。
はまりそうです。 -
短編集のようでいて、一冊でやっと蹴りのつくところもあります。
こんな人おらん!と言う人も登場しますし、そんなにいつもスッキリ解決せん、という現実離れ感はありますが、仕事は嫌なこと、しんどい日があって当たり前と思えてかえって少し前向きに働く気持ちになれました。 -
にんにくの串揚げみたいな一冊。男にはこれ食わせとけばいいのよ。はい。好きな人は好き。やっば金融ってこうじゃなくちゃね。金と力と嫉妬と憎悪がぐちゃぐちゃに入り混じる、イケてる男のコロシアム。男の嫉妬ってテキーラみたいにすっきりして潔いからこそ、アルコールのエグさが際立つのよね。ストレートにツンってくる。そんな世界で「お客様のために」なんて言葉がまず第一に出てくるやつほど狡猾よ。だってそれ隠れ蓑だもの。それにしてもさ、ミスひとつで足元掬われるような仕事を何年も何年も続けられるのは凄いよね。ほんと尊敬する。俺が新卒で入ったら2年目に取引先に転籍させられる自信があるわ。
-
無難に面白かったです
-
「花咲舞が黙ってない」(だったかな?)の原作本でした。
ドラマと同じく、軽快なテンポで読める本。
ちょっと深さは足りない(構成上出しにくい)けど、あまり考えすぎずに気楽に読む分には合ってる一冊。今の自分にはちょうどいい感じでした。 -
東京第一銀行事務部事務管理グループ調査役・相馬と敏腕テラー・花咲の銀行の腐敗をただす短編作8つ。
・激戦区
・三番窓口
・腐魚
・主任検査官
・荒磯の子
・過払い
・彼岸花
・不祥事
本部から支店へ臨店し、事務指導を行う二人が、支店先でのトラブルや不祥事の原因を解明していく。
しかし行き先には、企画部長・真藤の派閥の難物が待ち構える。
出世とプライドの高いエリート銀行員の鼻っ柱を花咲がへし折る痛快ストーリー。
相馬が一番に出てきますが、主役は敏腕テラーで部下に抜擢された花咲舞が事案を解決していきます。
わかりやすい正義と悪で、読んでてスカッとします。 -
ドラマ原作。短編集。女性のキャリア阻害、パワハラ、不祥事隠蔽、出世レース。仕事で疲れた人向け。企業経営からむ半沢シリーズより、やや一般事務職向けで物足りないないかも。表紙とは対照でエンタメだが、重い話も。
-
75-7-9