アクアリウムにようこそ

著者 :
  • 実業之日本社
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408535852

作品紹介・あらすじ

千葉湾岸市の観光事業課に勤めはじめて三年、突然『市立水族館アクアパーク』へ一年間の出向を命じられた由香。いきなりイルカ課に配属になるが、そこには、飼育には人一倍の情熱を持ちながら、人間とのコミュニケーションは極めて下手な先輩・梶、そして、初対面の由香にいたずらを仕掛けるバンドウイルカたちがいた。餌やり、トレーニング、水質管理など、裏方としての仕事を徐々に覚えていくが、かわいがっていたイルカが突然病気を発症して…感動の青春お仕事ノベル。

感想・レビュー・書評

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  • お仕事小説は普段は見えない業界を垣間見ることができるので、結構好きです。
    本作は水族館が舞台ということで、小学校の卒業アルバムに「将来の夢は水族館で働くこと」と書いた身にとっては、なおさらわくわく。

    役所に入職して3年、日々デスクワークをしていた由香は、4年目の春にアクアパークに異動が決まります。
    水族館なんて全く縁のない生活を送ってきた由香が、イルカ課の水族館員として奮闘する1年間を描いた物語は、笑いあり、涙あり、恋愛もあり…と盛りだくさん。
    個性豊かで賑やかな職場の人々や、愛矯たっぷりのイルカたちに、水族館っていいな…と憧れる気持ちが高まりました。
    その一方で、命を扱う施設の厳しさや生々しさも描かれています。(実際の現場はもっと辛い場面が多いはず…)
    日々その現場の真っただ中にいる飼育員の方々は本当にすごいと、改めて感じさせられました。

    また、娯楽施設と研究施設の狭間で、水族館がどうあるべきかということを常に考えている職員たちの熱意に、よい刺激をもらいました。
    それは図書館の在り方にも通じるよね…と感じます。
    仕事へのやる気を高めてくれるビタミン剤を飲んだような読後感でした。

  • 水族館が舞台のお仕事小説。水族館の裏側って大変なんだね。というかお役所勤めの人がイルカのトレーナーになれるもんなんだ…って思うとなんだかな。ラッコの生態は興味深かった。個人的にはラブは要らなかったかなーなんて思います。2011/402

  • 水族館のお仕事小説として、読みごたえあり。
    ただ、恋愛の部分は不要に思った。
    軽い性的描写もあって、これがなければ動物好きな小学生にも薦めたのに残念。
    水族館の仕事がよくわかる。

  • 水族館のお仕事。
    ためになった。

    コストを考えての濾過システムの一元化。
    だが、トラブルが起きれば水族館全体に広がる危険性をはらんでいる。

    水族館は遊園地か博物館か。
    遊園地にすれば客は入るが、博物館でありたいと思うジレンマ。

    仕事にジレンマはつきものだけど、水族館も例外ではないと言うことか。


    恋愛いらなくね?

    なんか最初から最後まで有川浩っぽい。

  • 突然水族館に出向になった公務員
    ぶっきらぼうな先輩梶のもと、イルカ担当になる
    遊び好きなC1の死
    インストラクター時代の先輩(18+2)の、別の男と婚約していた生徒のダイビング事故のトラウマ
    命懸けで恋をするラッコのギャップ
    確認にくる客
    水族館は博物館か
    擬似自然の矛盾
    名前をつけたらペットになるか
    ニッコリーのモノマネ

    イルカは複雑なサインを理解するが発信はしない?
    ボケとツッコミのライブ
    表の手振りと裏の音のサイン
    歓声が強化子

    イルカからの双方向の言語コミュニケーション

    館長のバランス
    祖父の言葉に勇気づけられ、ホタルイカの保護を実現した館長は
    博打で指名して出向に来てもらった

    梶の交換プログラム




    水族館の仕事に興味があったから楽しかった
    ネイルしてて怒られるのはあるあるなのか
    アニメでも同様だった

    C1の死ぬ展開には驚いた

    商業的なのか教育的なのか研究なのか自然なのか
    自然と矛盾
    自分も気になっているテーマが議論されていて
    おもしろかった

    最後の梶のアジの中に手紙、解釈違いすぎるんだが

    恋愛描写と絡めた夢描写と
    職場にプライベートを持ち込むのが
    わりときつかったけど
    ほかぜんぶおもしろかった




  • 嶋由香は市役所勤務から水族館への出向を命じられる。

    梶先輩の下で奮闘する、水族館ガール

    イルカの担当として成長していく過程を描く青春小説

  • ずぶの素人が飼育員として成長していく過程で、その視点から見た水族館を描くのは成功していると思う。

    が、毎章、毎節、夢ではじまり、恋愛比率が高すぎるかな?

  • 2016_06_22-0060

  • ビアボーイ、君たちに明日はないシリーズなど、お仕事小説にはまっていたときに購入した本。

    はっきり言って期待はずれ。この本を読んでて途中で中座したし、早く終われ~って気持ちで読んだ。感性の鈍い無骨な独身男子のためか。女子が読むとまた違うのかな。

    最後もそうだ。変な恋愛を持ち出されても…って感じだし、最後にアジと一緒に渡したのが新住所とか!!んなもんいらないだろ 笑

    水族館に行ってみようとも思わなかった。

    この本読んで知ったことは、水族を記号で呼ぶか愛称をつけるかの賛否があること、生き物を扱っているから“死”と向き合う仕事であることの二つ。

  • 水族館は知っていたけど、「水族」という普通名詞があるのは知りませんでした。
    業界ものは好きでしたが、水族館業界の小説なんて、いまだかつて知らなかった。この業界には変な人がいっぱいいて面白いから、次は「しっぽをなくしたイルカ」を読んでみよっと。

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著者プロフィール

1965年兵庫県生まれ。金融機関の勤務を経て、2005年『時は静かに戦慄(わなな)く』で第6回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞しデビュー。著書は「水族館ガール」シリーズのほか、『銀行占拠』『本日の議題は誘拐』『王子になるまでキスしない』がある。

「2022年 『水族館ガール9』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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