かっこうの親 もずの子ども

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制作 : 椰月 美智子 
  • 実業之日本社 (2012年8月18日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408536101

かっこうの親 もずの子どもの感想・レビュー・書評

  • シングルマザーの統子さんは、体外受精で子どもを授かり一人息子の智康くんと暮らしている。シングルで子どもを育てる大変さがよく伝わってくる。全く面識の無い人の精子を受精し、それが原因で離婚している。ある日、智康にそっくりな双子の男の子にであう。サラッと読めるが奥が深い。

  • 小さな子供を持つ親なら直面する問題が殆ど全てぎっしり詰まった小説。私は統子さんのようなシングルマザーでもないし、仕事もしていなかったけれど、知らない土地で一人で子育てに奮闘していた頃を思い出した。子供は親を選んで生まれてくる。この言葉が胸に刺さった。息子達はもう大きくなってしまって無理なので、心の中でギュッと抱きしめた。私達のところに生まれてきてくれて心からありがとう。
    それにしても終盤の展開は悲しすぎる。子供だけでなく、家族みんなが何事も無くくらしていけるというのは本当に奇跡なのかもしれない。

  • 「絶対に失いたくないものを手に入れた瞬間から、自分はすっかり怖気づいてしまった。涙もろくなり頑なになり、融通が利かなくなって利己的になってしまった。守るべきものがあるというのは、とても窮屈で心もとないことなんだと、弱くなった自分を見つけるたびに統子は思う。」

    物凄く良かった。
    自分が現在小さい子どもの子育て中ということもあるからこそ、
    とても響いてしまった。

    育児、自分の仕事、シングルマザー、保育園、ママ友、不妊治療、AID、胎内記憶、そして子どもの生と死と。
    どれをとってもそれだけで一テーマになるようなことをよくもまぁここまでしっかりといれこんできたなぁ、と感嘆。
    スゴイ!!

    それでいて窮屈には思わなかった。
    どれをとっても全部繋がっていることで、全部大事なこと。
    ひとつ欠けてもこの物語は完成しなかったんじゃないかな?

    統子の智康への愛情だったり、時にはイライラだったりが手に手を取るように自分にも感じてしまって、
    決して全編楽しく読んだ、ということはないのだけれど、ずっと共感しながら読むことが出来た。

    そして、読みおわった後には、不思議と子どもに優しくなれて、
    また頑張ろうという気にさせてくれるのだからとても不思議。
    たくさんのがんばっているママに読んで欲しい1冊。

    【10/16読了・初読・市立図書館】

  • そんなことってあるのか!という展開だけれど、話の流れに違和感はなかった。
    小さい子どもを育てる母の気持ち、おとなになった娘と母の思い。ママ友とのかかわり方、仕事を持って子育てすること。どれもリアルな描写。
    五島列島の描写も素晴らしい。

  • 私が読む前に持っていた印象は「働くシングルマザーの日々と葛藤」みたいな、働く母親のドタバタな日々が描かれているお話だと思っていました。それもあながち間違いでもないのですが、それだけではなく、不妊治療(非配偶者との体外受精)で授かった命への想い、生と死など壮大なテーマでした。

    私としては、働く母親のドタバタな日常でもよかったのですが。でもそれももうありきたりなんでしょうかね。

    自分が余裕のない時に、子供が病気になりお漏らしされて子供に怒鳴り散らし、後から号泣する所とか、身につまされて泣きました・・・

    負の感情だけではなく、子どものちょっとした仕草や言葉にものすごく愛おしさを感じる所もリアルでした。

    ただ一番核となると思われる、夫のものではない精子で子を授かった事からの夫とのすれ違い、五島列島へ行く理由。などに共感できず、そこはいまいち乗りきれませんでした。

    でも五島へ行った動機はともかく、そこでの光景や体験は統子親子にとってかけがえのないものになったし、統子も色々吹っ切れたようだったので良かったかな。

    小説として、ところどころ「う~ん」な部分はあるのですが、色々考えながらも一気に読んだ小説。
    子育て中のお母さんには特にお勧めです。

  •  幼児誌の編集の仕事をしている統子。4歳の息子・智康が生後7ヶ月の時に、夫と離婚。以来、シングルマザーとして働きながら智康を育てている。(離婚の原因は、智康の出生に関することだということが徐々に明らかになっていく。)
     他社の雑誌で智康とそっくりな双子を見つけたことをきっかけに、その男の子たちが住む五島を智康とともに訪れる。

  • 懐かしい気持ちになりました。
    こんな風に思ったり感じたりした時期があった。
    蛤浜海水浴場に行ってみたい。
    何時か行く‼︎ 2014.7.29

  • 子育て、母子関係、シングルマザー、仕事と子育ての両立、ママ友など様々なことに加えて、人工授精による出産ということにも重きを置いた作品でした。母は強しとは言うけれど大変さも伝わってくる。子供がいないせいか、全体的に読んでいて、息苦しさを感じました。親の視点からみたAIDの問題に取り組んだ感じでした。

  • 読み終わったあとに考えさせられる作品。
    きっと結婚する前に読んでたら、つまらん!で終わっただろうな。

  • 毎日続く日常は、実は壊れやすく脆い奇跡の連続なのかもしれない。子どもたちが幼かった頃、熟睡して身動きしない兄妹が生きているのかどうか不安になり、お腹が上下するのを見たり、鼻に手のひらをあてたりして、呼吸しているのを確かめたことを思い出す。つらいこともたくさんあった。それでも一緒に生きてきて良かったと思っている。

  • 子供がいないので、母親の、ここまでの詳細な機微な感情は最初戸惑いました。子供が生まれることも、育てることも、容易ではないのに、さらに今の社会には困った親とかもいたりして、本当に困難ということを改めて考えさせられました。自分なぞ本当にやっていけるのかなぁと思ってしまう。だけれども、それを上回るほどの想いとか力でやりきれてしまうのかもしれない。
    ところでこの本を退院祝いでもらった(うれしかったです!)のだけど、どういう思いがあったのかしらと思ってしまいます。

  • 子育ては今思い出してみても、本当に大変だったなぁということを、読みながら思い出した。
    彫刻のように、親がノミをふるって輪郭を作り、その後子ども自身が磨きをかける。
    だから、苦労したり、悩んだり、怒ったり、泣いたりすることは、彫りを深くしていくことなんだと思う。

    どの子、どの親にも形の違った悩みがあるってことがわかるだけでも、子育て中のお母さんには励みになるのではないかしら。

    そして、とにかく五島に行きたくなった。
    魅力的!

  • 子ども向け雑誌の編集者の統子。AID…提供精子を使って産んだ4歳の智康との2人暮らし。ある日雑誌で見た双子の男児が智康にそっくりなのが気になり、統子は五島列島に夏休みがてら双子とその親を訪ねる事に…離婚、ママ友、保育や医療…育児にまつわる様々な問題を取り上げた家族小説

  • 精子提供により授かった母が、夫と離婚し、いろいろ悩みながら生きていく話。最後の最後で5歳の男の子が亡くなる設定になっていて、読んでいて辛かった。 そこで死なせる必要があったのだろうかと、うっすら怒りさえ覚えたのは、私が母親だからだろうか。

  • 五島列島 中道島へいく!
    頭ヶ島教会

  •   夫が無精子症のため、精子提供で子どもを授かった母の子に対する想いがあれやこれやと詰まった本。余り共感できなかった。子への想いが詰まりすぎて、自分と子ども二人だけの世界が強すぎてしんどい。
     精子提供者を探しに行くところなんて実際はあんなにうまい具合に丸く収まるかな。

  • この小説は、男女、既婚独身、子どもがいるいないによって、受け取り方が大きく変わる、難しいところでしょうね。夫が無精子症であり、非配偶者間人工授精で子どもを授かるが、意見の食い違いから離婚してシングルマザーとなった女性。この小説では極端とも言えるケースを提示した上で、母性とは何か、母と子の絆とは何かを読者に問いかけていると感じます。もしかすると、受け取り方、それが何かということは、人それぞれの答えがあるのかもしれません。自分に子どもができることはほぼありませんが、かつて友人から聞き及んだ子どもへの思いというものを思い出しました。

  • 淡々としているけど、中身の濃い一冊
    子供がいると愛おしくもあり、悔しいこと怖いことも沢山できて…毎日の感情が濃くなったなーと思ったけれど、まさにそんな一冊
    保育ママ、不妊治療、ママ友、ワーキングマザーなど、それだけでも一冊になりそうなテーマがてんこ盛りです

  • わたしには、なんだか話題がモリモリでひとつひとつが消化しきれなかった。
    問題がたくさんあるということなのね、世の中。

  • 2013/3月
    生まれてくること、生きていくことの奇跡を忘れてはいけない
    つながっていくのだから、
    子供はすべて知っているし分かっている

  • 不妊治療(配偶者以外から精子をもらう方法)で子どもを授かった母子家庭の話。
    父親が誰なのか分からない子どもとどう向き合うか、という話一本ではなく、ごく普通に生まれた子どもも含めて「我が子と向き合う」という子育ての話になってゆく。
    お腹に子供がいる身としては、こうなってゆくのかなぁと漠然と考えさせられました。

  • 2013.3.2 市立図書館

    泣いた。

    主人公の息子のトモくんと、うちの息子が同じ4歳で、共感しちゃって、
    それ以外にも、親に対する気持ちとか、ママ友に対する気持ちとか、なにより子を想う親の気持ちとか、たくさんたくさん感じるところもあって、のめり込んで読んでしまった。

    でも、ラストの方は、そりゃないよー。この展開はあんまりだよー。いやだよー。と読みながら泣いてしまった。

    でも、物語はスゴイ。

  • 母の立場の主人公に共感し、感涙しました。
    生きて生まれてきてくれて、健康に育ってくれて、親より先に逝かない。
    それだけで幸せなんだと痛感します。
    子どもの手をギュッと握っていたい、離したくない、子どもをとっても愛おしく感じました。

  • 子どもを育てるってことは難しい。
    子どもを育てていく中では、家族さえも時には敵になることもある。
    けれども、たった一人で子どもを育てるのは本当に難しい。
    うまく折り合いをつけつつ、いろんな人の手を借りて、辛い気持ちをうまく吐き出して、できるだけストレスを排除しつつ、気楽に育てていきたい。
    さらに、子どもが出来にくい子ども、かなり頑張って授かった子ども、いろんな選択、そしてその結果、時代が進んで、いろんな選択肢が増えた分だけ、迷いも増えるし、苦悩も増えるだろう。
    けれど、どんなに大変でも、子どもというのはいいものだと思う。
    我が子でなくても、子どもと関われるというのは本当に幸せなことだ。

  • 家族・子どもを持つということ、仕事をしているということ、日常を過ごすということ・・・
    一つ一つに意味があり、感情が付いてくるけれど、
    この小説には盛りだくさんにありすぎた。
    ある一女性の日記ではなく、小説なんだからこんなに情報与えられても
    読者はおなかいっぱいでもう~という位に。

    親友の子どもの死に至っては
    確かに読ませどころなのかもしれなかったけど、一緒に涙したけれど
    蛇足の感も・・・ページ数残り少ないのにこんなに盛る??

    母子家庭、生殖医療、ネグレクト、ママ友関連、仕事との両立、
    「ママを選んで・・・」 五島の自然等々・・・
    それぞれのテーマに集中させての連作短編集みたいなのだと
    もっと、読みやすかったのかも。

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かっこうの親 もずの子どもの作品紹介

命とは、愛とは、絆とは-子育ての"今"を描く家族小説。

かっこうの親 もずの子どもの文庫

かっこうの親 もずの子どものKindle版

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