草雲雀

著者 :
  • 実業之日本社
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本棚登録 : 94
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408536743

感想・レビュー・書評

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  • 一気に読みました。読後感が爽やかでした。

  • 黒錘組?剣豪揃う男の中で女が一番恐ろしいという荒唐無稽なお話だが、嫌いじゃないぞ。出だしから面白くて引き込まれ、一気に読んでしまった。

  • 部屋住みが実は家老の隠し子。同じような立場の主人公が、剣術指南役を目指して用心棒をする。
    妻と子をなすことを質に取られて、三百両も借金をし、借金のかたとして妻を商家奉公に出し、命を張って護衛をする。割に合わない。
    大事なものを手に入れるため、大事なものを危険にさらしている。
    妻をかどわかされ、衰弱するほど監禁される。隠し子から叱咤されるまで、諦めていたのがもどかしい。
    栄達の約束は果たされるのか、借財だけが残る気も。
    藩上役の嫌らしい部分、派閥や闇組織だけが強調された。
    爽やかさや細やかな幸せが感じられなかった。

  • これまでに読んだ葉室さんの中でも、随一のへたれで、なかなか魅力的に思えなく読んでいました。
    清吾と伊八郎の中も、良いのか悪いのか良く分からなかったし、どうにも釈然としないものを抱えていました。
    最後の終わり方がとても良かったので、救われた気がしました。
    みつの思いがとても強く深く、良かったと思いました。

  • 2018.2.5

  • 葉室麟の作品は、クソが付くほど真面目な登場人物が多く、好きな作家なのだけど、正直に言うと、説教臭さが鼻につく作品も無くはなかった。

    本作の主人公も、例によってクソ真面目なタイプなのだが、ストーリーは葉室作品の中では、極端にエンタテイメントに振れたものとなっている。

    そしてこれが無茶苦茶面白いのだ。

    友情、夫婦愛、正義、そして勝利!を、氏としては珍しいまでのスピード感で描く.......そのまま漫画化して少年ジャンプで連載しても、全く違和感がない。

    こういう肩ひじ張らないエンタテイメント小説、これが氏の新境地となるかはわ分からないが、私はとても好きである。

  • 話の運びに疑問が残るママで。

  • L

    中身は軽すぎる話ではないけれど、非常に読みやすい。数時間で読めるサックリもの。
    部屋住みの清吾が幼馴染の伊八郎の出自にまつわる転身に巻き込まれる話。清吾、お人好しでおバカさん。最後まで成長なし。でもそこがいいところなんだね…唯一の剣の腕が人並み以上で良かったね。主役の清吾の素朴さよりも伊八郎の老獪相手の話ぶりの方が目立っていいキャラだった。
    しかし、なんだか著者の目論見はよくわかんなかったな。成長物語でもなさそうだし。

  • うだつの上がらない部屋住み侍たちの出世物語でもあり、想い人への一途な愛を描いた恋愛物語でもあり。草雲雀って、鳥じゃなくて虫(コオロギ)のことだったんだな。テーマは悪くないが、〈黒錘組〉の正体が何だかなぁ…。凛とした趣の表紙絵はいい。装画は村田涼平さん(『紫匂う』の人!)。

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著者プロフィール

1951年、北九州市小倉生まれ。西南学院大学卒業後、地方紙記者などを経て、2005年、「乾山晩愁」で歴史文学賞を受賞しデビュー。07年『銀漢の賦』で松本清張賞を受賞し絶賛を浴びる。09年『いのちなりけり』と『秋月記』で、10年『花や散るらん』で、11年『恋しぐれ』で、それぞれ直木賞候補となり、12年『蜩ノ記』で直木賞を受賞。著書は他に『実朝の首』『橘花抄』『川あかり』『散り椿』『さわらびの譜』『風花帖』『峠しぐれ』『春雷』『蒼天見ゆ』『天翔ける』『青嵐の坂』など。2017年12月、惜しまれつつ逝去。

「2023年 『神剣 人斬り彦斎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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