たまちゃんのおつかい便

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著者 : 森沢明夫
  • 実業之日本社 (2016年6月4日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (429ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408536866

たまちゃんのおつかい便の感想・レビュー・書評

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  • 本の内容を全く知らず、森沢さんの本だということで手にしました。

    ところどころに、胸に響く言葉。
    特に【人にするのは期待じゃなくて、感謝だけでいいんだよ】には、じ~~んとしびれていました。

    たまちゃんの父がまた、何ともいえず良くて!

  • 移動販売で「買い物弱者」に元気を届けたい!

    20歳の葉山珠美こと〝たまちゃん〟の故郷は自然がやさしく豊かで、
    地元の人達の繋がりも濃密な自慢の町。
    しかし、過疎化と高齢化はもっとも深刻な問題になっていた。
    大好きな母方の祖母の静子おばあちゃんの為に、意味を見出す事の出来なかった大学を中退し、
    「買い物弱者」を救うために、移動販売の「おつかい便」を始める事に…。
    力になってくれたのは、地元に残って父親の自動車整備の仕事を継いでいた幼馴染の壮介と、
    一度都会に働きに出たものの訳あって戻ってきて引きこもり生活をしていたマッキー。

    たまちゃんのお母さんは7年前に交通事故で亡くなって、その4年後居酒屋をしているお父さんは、
    フィリピン人のシャーリーンと再婚した。たまちゃんのシャーリーンへの違和感…。複雑な思い…。
    たまちゃんとシャーリーンのギクシャクした関係を丁寧に描いてて、
    展開がやや遅くてじれったく感じたりしていましたが、
    読み進めるとこれは単純なお仕事小説ではなくって、
    家族の在り方…をも描いてたんだなぁって思いました。
    シャーリーンの恩着せがましい言い方や有難迷惑な行動の一つ一つが気に入らず、
    ぎくしゃくした関係が続いてた。
    私も、シャーリーンの言動には嫌だなぁっておもってたし、
    たまちゃんが我慢に我慢を重ねて、耐えきれずにキツイ物言いをしてしまい自己嫌悪に陥る様子。
    私にもあるなぁって、凄く共感しました。
    日本とフィリピンの違いって習慣も考え方も凄く違ってると思う。
    その二人の仲を諭したり温かく見守ってるお父さんと静子おばあちゃんとっても素敵だった。
    でも、シャーリーンは心の底からたまちゃんを家族だと思い大切に思っていた。
    終盤で誤解が解けて、二人の関係が良くなったのか゛微笑ましかった(♡´ ˘ `♡)

    おつかい便でのお祖母ちゃんたちとの温かな触れ合いも良かった。
    でも、おつかい便では救いきれない独居老人。
    老いの辛い現実もしっかり描かれていて、切なくて涙が零れました。
    森沢さんらしい、心の琴線に触れる素敵な言葉が沢山沢山書かれてた。
    「人にするのは期待じゃなくって感謝だけで良い。
    自分自身に期待して、心のままに自分の道を歩いていく。
    そして人には感謝をすればいい。そうすれば死ぬときに後悔しなくっていい。」
    「人生に失敗はない、あるのは成功と学びだけ」
    お父さんの座右の銘…「人生、なにがあっても良い気分」も良かったなぁ(*˙︶˙*)☆
    森沢さんの素敵な言葉を胸に刻んで前を向いて歩いて行きたい。
    優しさに溢れた作品で、やはり沢山涙が零れました。
    そして、ほっこり温かい気持ちになれました(*´˘`*)♡
    おつかい便のテーマソングのコニー・フランシスのヴァケイションが頭の中を流れてました。

  • 買い物が容易にできない過疎地のお年寄り達に、必要なものを車で売りに行く「おつかい便」をする女性の物語。
    この移動販売の車はうちの近所でもよく見掛ける。独り暮らしのお婆さん達が車の周りに集まってお喋りしながら買い物している姿を見ると楽しそうに思えるけれど、売る側も買う側も現実は厳しいんだろうな。

    今回も森沢さんから心に響く素敵な言霊を沢山貰った。
    「自分の心を羅針盤にして自分だけの道を歩いていけばいい」
    「人生は振り子」
    「裕福と幸福は違う」等々、メモしたくなる。
    主人公のたまちゃんや周りの人達が抱えている悩みも、これらの言霊と泣きたくなる位の優しさで柔らかく溶かされていく。

    幸せの極意はいつもいい気分でいること。いい気分の「素」は身の周りに幾らでもあるのだから。
    特別な覚悟なんて要らない。
    ただ淡々と肩の力を抜いて楽しく生きていく…。
    笑顔と挨拶を交わし乙女のようにワクワクしながら、今日もいい気分で「おつかい便」を待つお婆ちゃん達の姿が目に浮かぶ。
    人生最期を穏やかに迎える方法を教えて貰った。

  • 珠美は大学を中退して故郷に戻り、移動販売車を始めます。亡き母方の祖母や、地域の人たちが買い物に不自由しているのを知ったからです。父親と再婚したフイリピン人のシャーリーンと距離を置きたかったことも・・・。
    同じく移動販売している古館正三に弟子入りしたり、同級生の壮介に、販売用の車を世話してもらったり、引きこもりの真紀にチラシを作ってもらったり、周りをうまく巻き込みながらそれぞれの人物の一人称で物語が進んでいきます。それぞれのエピソードが語られながら。
    シャーリーンは彼女なりに頑張っているとわかっていても、言動に違和感を覚える珠美。それを理解している祖母、陽気な父親の正太郎に助けられて、たどり着くラストはさすが森沢さんだと思いました。

  • 静子ばあちゃんがこの世から「帰る」くシーンがすごくしっくりきた。これまでに自分が描いてきた自分だけの絵を眺め、この絵の中にずっと存在していたいと願いながらも、人生という旅をめでたく終えて、「帰ろう」という気持ちになっていく静子ばあちゃん。こんな風に幸せな気持ちで帰っていったことをたまちゃんに伝えてあげたい。

    この世で授かったすべてものは借り物。全てを置いて、すべて手放して自由になる。まるごと受け入れられて、無限の広がりとひとつになる。死は恐ろしいもの、分断されるものではなくて、自分が自分になることなのだと素直に思えた。

  • ★SIST読書マラソン2017推薦図書★

    【所在・貸出状況を見る】
    http://sistlb.sist.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&materialid=11630178

  • 物語の中では『買い物弱者』と家族のあり方が描かれている。
    中でも静子ばあちゃんはいつでも優しくて好き。でもやっぱりシャーリーンは苦手だ。日本人とフィリピン人の考え方の違いがあるのは分かるけど、ズカズカ入って来られるのは苦手。たまちゃんは最後にはシャーリーンの良さを理解したけど…

    あとがきで、このおつかい便が実在し、そこから物語が作られたと知った。移動販売をし『買い物弱者』を救っている若い女性がいる。今も活動されているか分からないが、頑張って欲しい。


    2017.4.21…12

  • 913.6||Mo63

  • 母を子供のころに亡くした20歳の主人公たまちゃんは、故郷で移動販売の仕事を起業するため大学を退学し戻ってきた。明るい父は数年前フィリピン人の女性と結婚しており、義母はいい人だけど文化の違いからいらいらすることも多い。仕事のことや、過疎地の老人のこと、義母への複雑な心境等いろいろなことが書いてある1冊。辛い境遇でも「生きている人は笑顔」とかいい言葉がたくさんあった。私も「家族が一番大事」と胸を張っていおう。

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たまちゃんのおつかい便の作品紹介

過疎化と高齢化が深刻な田舎町で「買い物弱者」を救うため、大学を中退したたまちゃんは、移動販売の「おつかい便」をはじめる。しかし、悩みやトラブルは尽きない。外国人の義母とのいさかい、救いきれない独居老人、大切な人との別れ…。それでも、誰かを応援し、誰かに支えられ、にっこり笑顔で進んでいく。心があったまって、泣ける、お仕事成長小説。

たまちゃんのおつかい便のKindle版

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