ツタよ、ツタ

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著者 : 大島真寿美
  • 実業之日本社 (2016年10月14日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408536941

ツタよ、ツタの感想・レビュー・書評

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  • 琉球で生まれ、名古屋でその生を閉じる一人の女の人生。
    「何か」を求めて、たくさんの「何か」を捨て、自分の生きたいように生きていくこと、それはもう今の私たちとは比べるべくもなく困難な人生だったと思う。
    いや、違う。ツタが何を求め何を捨てたかったのか、は、もしかすると時代も場所も違えども私たち女のだれもが心のどこかに抱いている思いなのかも。そうだそうだ。別の名前で生きていくこと、夫や子供を「捨て」てさえ「自分」であるなにかを求めること、そしてこころに積もるなにかを外に向かってはき出すこと。それは私たちすべての女が求め続けているものなのだろう、きっと。
    この物語の中にはツタの人生が詰まっている。けれどこの物語の行と行の間にはもっと多くのツタの思いが隠れている。その、表には見えないたくさんのツタの思いと人生を、私は見たい。ツタとして生まれ、千紗子として生き、そしてツタとして死ぬ。その全てを見たいのだ。

  • ツタのここではないどこか、もうひとりの自分という気持ちや混迷や波乱万丈さ。それでいて諦念。。。
    大島さんによるツタという女性の表現は共感できるところありました。いまわのきわの充の大声はちょっとほっとしたりしました。

  • 大島さんなのにハズレなの?と途中で投げ出してしまいたくなるほど序盤戦はつまらない。
    筆を折った女性の一代記、書けない人を書ける人が描くわけだからそのたどたどしさは演出かと思うのは勘ぐり過ぎか。
    兎に角そこさえ我慢してしまえばあとはいつものようにグイグイと物語に引き込まれ名を変え不遇を生きたヒロインを通して「人生」 を考え共感し落涙のラストを迎える良書。
    今際の際にその人の一生が走馬燈のように蘇ると言うがそれが妙にリアルで心に響くのは作者の技巧かそれとも自分が歳を取ったのか。
    やはり大島さんにハズレなしである

  • 「幻の女流小説家」と呼ばれることになったツタは、けれどただの一度も本を出版したこともなければ、自身でそう名乗ったこともなかった。彼女がどうしてそう呼ばれたのか、その半生からたどってゆく物語です。

    耳元に呼びかけるような、話しかけるようなどこか柔らかな抑揚のついた文章で紡がれるのは、まっすぐで不器用に、けれど自分に正直に生きてきたたくましい女性の姿。

    ツタよ、ツタ。
    それであなたは本当に良いの?

    そんなふうに投げかけたくなる無軌道さもあるけれど、自分を信じて自分の大切な人や信じるもののために生きる姿は、羨ましいようなあっけにとられるような、そして「でもしょうがない、あなたはあなたなんだから」と苦笑交じりに頷かずにはいられないような、そんなくっきりとした彼女らしさに満ちている。

    彼女の人生を素晴らしいとかかっこよいとか、そういう風には思わないしそう描いてもいないけれど、さまざまな運命に翻弄されながら、違う名前を得て活き活きと人生をまっとうした彼女の姿は、窮屈に肩を縮こめがちな現代に、とてもうらやましくまぶしくも感じられたのでした。

  • 女一代記。実在した女性がモデルのようだ。結局何物にもなれないまま終わっていくのだろうか。琉球・沖縄ってやっぱりなんか別世界だなぁ。ツタはこれで幸せだったのかなぁ。

  • 2017 2/5

  • いまわの際に、やはり人は我が生を振り返るのだろうか。

  • なんかすごい。

  • むー。大島真寿美さんに求めていたのはこういうのではないのに。ちょっと冒険したのかな。一人の女性の一生が書かれているのに、ふわふわしていて捉えどころがない感じ。好きではない。

  • 沖縄で生まれたツタはいまわのきわで来し方を振り返る.作家になりたかったツタ,結婚して子供を亡くしたツタ,離婚そして年下の夫との恋と生活,この一代記が,ツタが千紗子になってツタに戻る最後の場面に凝縮されて胸を打ちました.同時に沖縄の哀しみのようなものも伝わってきます.

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