崩れる脳を抱きしめて

著者 :
  • 実業之日本社
3.72
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本棚登録 : 3665
感想 : 400
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  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408537146

感想・レビュー・書評

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  • 物語の先が分かりすぎるかなと感じました。ミステリーというよりかは恋愛要素が強めです。
    面白さは少ないですが、少し違った恋愛小説やミステリー小説に挑戦したい方にはおすすめです。

  • 知念実希人さんの本は2冊目。「ひとつむぎの手」が素晴らしかったので、読んでみた。

    研修医・碓氷蒼馬は研修先の療養型病院で、グリオブラストーマに罹患した2つ年上の女性・弓狩(ユカリ)環の担当となる。二人は心を通わせ合い、碓氷はユカリに恋していることを自覚するが告白できない。そして、研修から元々いた広島の病院に帰った後、弓狩が亡くなったことを知る。
    碓氷は弓狩の遺産相続に関して不審な点に気づき、研修先の横浜に戻り真相を調べるが…

    という話。

    この小説は、恋愛小説と謎解き小説、2つの要素がある。
    恋愛の要素については、そこそこ楽しめたが、文体が軽くて心に引っかからない。主人公もあまりいい奴ではないので、感情移入しにくいところが残念。
    謎解き要素は、伏線がしっかり回収されていてスッキリできた。
    総合的には読みやすいし、重いテーマを扱いつつも前述のように軽い文体なので、楽しんで読めるミステリーだと思う。

    ところで、グリオブラストーマは平野啓一郎さんの「ある男」でも取り扱われる病気。オビに「愛した彼女は幻なのか」とあるが、「ある男」も「愛したはずの人が実は別人だった」謎を解くストーリー。
    どうでもいいけど、興味深い共通項。

    • やまさん
      たけさん
      こんにちは。
      いいね!有難うございます。
      やま
      たけさん
      こんにちは。
      いいね!有難うございます。
      やま
      2019/11/24
    • たけさん
      やまさん、こんにちは。
      こちらこそ、いつもいつもありがとうございます。

      この本の字の大きさは、どうですかねー…中程度ですかねぇ
      やまさん、こんにちは。
      こちらこそ、いつもいつもありがとうございます。

      この本の字の大きさは、どうですかねー…中程度ですかねぇ
      2019/11/24
  • 「崩れる脳を抱きしめて」
    このタイトルからは想像もつかない内容でした。(いい意味で)

    自分たちはなぜこの世に生まれ、ここにいるのか?
    この世に生まれた意味、また生きて行く意味、
    たまに考えることがあります。
    もちろん答なんか出ないんですけどね。

    脳に爆弾を抱えているユカリの姿をみて思ったんですが、
    ユカリに限らず、人の寿命はわからない。
    ある日突然ということだってある。

    私も先のことに怯えて、今を疎かにしてしまいがちです。
    「今日を生きよう」と思って生きねば!

    レオとクロにまた会えたのが、何より嬉しかったです♪。

  • 医療ミステリーを得意とする著者が、恋愛の要素を取り入れた新しい分野に挑戦とのことで話題になっていたので、読んでみた。
    著者の作品を読むのは2作目。
    最初も医療ミステリーではなく、普通の作品を読んでしまったためか、他の人が絶賛するほど、インパクトの強い作家さんのイメージはない。
    今作も「泣ける」との評価もあったので、結構期待したのだけれど…正直、全然だった。恋愛要素にもそれほど胸は打たれず、ラストの種明かしもそれほど驚きもせず。
    最初から最後まで「フツー」だった。残念…

  • 知念さんの本は『仮面病棟』に続いて2冊目。
    現役医師でもある知念さんだから書ける医療ミステリーなんでしょうね。
    でも、今回はそこにラブストーリーがプラスされています。
    第1章はゆっくりと登場人物の信条が描かれ、読むペースが上がりませんでした。
    第2章で一気にミステリーへと引き込まれ、最後の最後で…

    2018年の本屋大賞にノミネートされているこの作品。
    楽しく読めました。

  • 恋愛小説→ミステリ小説→恋愛×ミステリ混在小説へと変貌する物語。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    研修医の碓井は、富裕層むけ療養型病院で1カ月の実習を開始した。

    碓井の担当は三階の患者たち。
    その三階のなかで、一際豪華な部屋に“住む”女性、それが弓狩環(ゆかりたまき)であった。
    一見、なんともないように見える彼女だったが、その頭のなかにはいつ爆発するとかわからない“爆弾”を抱えていた…

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    油断してはいけません。
    プロローグから、すでにわたしたち読者は、この物語のなかに“とりこまれて”います。

    第1章はとても長く、1冊のうちの半分を占めています。
    第1章では碓井の過去の呪縛を弓狩が紐解いていくため、「あれっ、このお話のホームズ役は彼女なの??」とやや困惑します。
    そうした謎解きの部分はあるものの、それは恋愛におけるスパイスのようなもので、この章だけ読むとまるで恋愛小説のようです。

    様相がガラッと変わるのが第2章であり、その序盤からミステリ要素がすごく強くなります。
    そして第2章終盤~エピローグは、恋愛×ミステリが混ざり合った感じで着地します。

    第1章は絵に描いたようなあまりに“儚げ”な恋愛話だったため、現実味がかなり薄く、机上の恋愛という感じがしてしまい、物足りなく感じました。
    ミステリー小説ではあるのですが、でも第1章の恋愛なしには成り立たないお話なので、もう少し現実味がほしかったです。

    伏線はすべて回収され終結しますし、サラサラ読み進められるので、総合点として真ん中の☆3つをつけました。

  • この人にはいつも驚愕させられる。
    最後の最後まで残っていた疑問。それが最後の数十ページで明かされる。
    面白い。でも、心温かくなる作品でした。

  • 読みやすくあっという間に読了。恋愛部分が強め。恋愛が苦手な研修医、不治の病で大金を相続した美女とその遺産を狙う親族。ありがちな設定が多すぎて、きっとこうなるんだろうなと予測できる展開のまま話が進むので、ミステリーとして読むと物足りないかな。

  • 知念実希人、読んだ2作目。恋愛小説はイマイチな気がする。面白かったけど、絶対ありえない感じが、受け入れられなかった。

  • 2017年刊行にびっくり、出た当初から読みたいな〜と思いつつ何だか忘れて後回しにしてたらもうそんなに経っちゃったの…
    わかりにくい表現も難しい言葉も特になく、かなり読みやすい文章でスラスラ読めた!なるほどそうきたか〜とはなったものの、恋愛系があまり刺さらず、でもラストはこの終わり方いいな〜好きだなあ〜と思いました。
    死神シリーズのレオとクロが出るとこはなんだか嬉しくてにやにやとしながら読みました♪

著者プロフィール

1978年沖縄県生まれ。東京慈恵会医科大学卒業。医師。2011年、第4回「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」を受賞し、12年、同作を改題した『誰がための刃 レゾンデートル』で作家デビューする。代表作に、「天久鷹央」シリーズがある。その他著書に、『ブラッドライン』『優しい死神の飼い方』『機械仕掛けの太陽』『祈りのカルテ』「放課後ミステリクラブ」シリーズ等がある。

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