14歳の周波数 (実業之日本社文庫)

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  • 実業之日本社
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408551197

感想・レビュー・書評

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  • 中学生のずるさ、扱いづらさ、素直さなど、
    その年の子にしか出せないものが詰まってる。
    このクソガキ!と思いつつ、
    本当に嫌なヤツはいないというのがいい。

  • 若い。地方都市から田舎に引っ越した女子中学生の話。たまには若い話を読もうと購入。
    中学生の女の子の心理をよく描いている(男なので想像だが)。若さ溢れ、生き生きとしているが、時折残酷で、リアルを忘れていない姿勢に好感を持つ。

  • 14 歳の女の子たちの青春物語なのだが、
    不安定に揺れ、蠢く感じが上手く描写されているし、
    伝わってくる。
    このレベルまで持ってきてもらうと、
    薹が立った人間でも十分に読めるし、共感できる。
    偉そうで、ゴメンナサイ。

  • まさに中2病。
    この時期必然的に罹患するものなんだと大人は知ってるんだけど、こんなにモノ考えてる大人はいないと思ってたよ!あはははは!(笑うしかない)

    他人事じゃなく痛いけど、足ツボとかマッサージみたいなものなのか、このくらいの年頃の主人公の話を「うぁああ」と思いながら読むの最近楽しい♪

  • 思い、思われ、振り、振られ。顔に出来たニキビの位置で一喜一憂してたあの頃がぶわわっと鼻先にやってきた、そんな感じ、久しぶりだ。新しい環境に飛び込んでいくのはいつだって不安。オトナになってそれなりに経験値が上がってる今でもそれは変わらない。学生時代なんて想像を絶する苦労なんだから。だって自分を取り巻く世界はあまりにも狭くて小さくて、だからこそ立ち位置を確保するのは必死なのだ。
    転校生と呼ばれる種族にかなり長い間属していた私だから、主人公・鮎子の苦労はわかる。姉から「要領がいい」と揶揄される鮎子だけれど企業努力と呼んで欲しい。「和を乱すモノ」は罪と認識される世界を生き抜くのは大変なのだから。

    転校生として忘れられていく自分と、転校生として認められていく自分。どちらも「ワタシ」に変わりないはずなのにね。

  • 吉川トリコさんの作品はぽつぽつと読んでいるのだけれど、こういうYA(と、くくっていいかな?)もの、すごく合うなぁと思った。
    N市から、ど田舎に引っ越してきた鮎子。篇を追うごとに、私も登場人物のクラスメイトたちや、田舎の風景がいとおしくなった。
    早く大人になりたい、でも、今のままでいたい。中学2年生、14歳の揺らぎや何気ない日常に読みながら切なさが込み上げてしまった。

著者プロフィール

1977年生まれ。2004年「ねむりひめ」で<女による女のためのR-18文学賞>第三回大賞および読者賞を受賞、同作収録の『しゃぼん』でデビュー。著書に『グッモーエビアン!』『戦場のガールズライフ』『ミドリのミ』『ずっと名古屋』『マリー・アントワネットの日記 Rose』『女優の娘』『夢で逢えたら』『あわのまにまに』など多数。2022年『余命一年、男をかう』で第28回島清恋愛文学賞を受賞。エッセイ『おんなのじかん』所収「流産あるあるすごく言いたい」で第1回PEPジャーナリズム大賞2021オピニオン部門受賞。

「2023年 『コンビニエンス・ラブ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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