私の財産告白 (実業之日本社文庫)

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  • 実業之日本社
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408551227

感想・レビュー・書評

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  • 一般解と特殊解。
    この本は一般解の本である。
    普通の人が当たり前のことをする。
    それを続けることで人生を豊かにしていく。
    人生即努力、努力即幸福。
    本業を真面目に努力し、稼いだお金を貯金する。
    ただこれをひたすら続ける。

  • お金の使い方、生き方を再考させてくれる一冊.

    重要なのは「誰でもできることだけどそれを果たしてやるのかどうか」ということであった.

    前半のお金の話では1/4を貯金に回しストイックに守ったというが、どうしても何か入り用で使ってしまいそうな時でもどれだけの人が忍耐強く引き出さないか.それをすることが一つの才能であるなと感じながらも実践していきたいなと感じた.

    後半の身の振り方については自分の至らないことをちょうど面と向かって言われるようなものであった.具体的には自惚れない,変に謙虚にならない,主従それぞれを知れとあったがどれもこれから必要なことだと納得できる話であった.

    多少文章としては古い言い回しがあって難しい個所もあったが万人に読まれるべき一冊だと感嘆した.

  • 自分よりも100年前に生まれた人が、その時代のクセに影響を受けることなく書かれた本という気がする。「この御義理と申すのが、どうも文字通り義理に適っていないのだからはなはだ困りものである」この面倒さを昭和26年に言い、かつ「社交生活の眼目は相互の実意を通わせ合うにある。一切はその精神を主にし、形式は従に」とまで言い切る。これは立派である。令和の時代になっても形式が重要視されるケースがいかに多いか。最近そういう考え方と戦ってばかりいる気がする。「人生即努力、努力即幸福」という処世観、これが86歳時の結論、到達点なのだろう。自分は現在55歳。無理はしないが、だからといって成長を拒むような遠慮はしない。前向きに、貪欲にやっていこう。

  • 古い文章だが、とても簡易で読みやすい文章。戦前がメインの時代のはずだが、驚くほど現代にもそのまま通じる考え方と処世術であり、参考になる。

  • 題名の印象とは異なり、金銭関係以外に、サラリーマン、人間関係、世渡りなど、実体験に基づく人生処世訓が学べる。

    子孫にお金を残し過ぎないと説いていて、自分の考え方を改めた。本当に子孫のことを思うなら、自分で生きてもらうべきだなと感じた。
    また、「人を使うには・人に使われるには」という章が特に気に入った。人の上に立つ立場になったときに再読しよう。

  • 地道な努力の積み重ねが、幸福への近道。

    自分の度量の範囲なら謙遜しない。
    ただし、自分の役職、実力には自惚れない。

    何事も、続けてみることが大事だと教えられている気がする。
    あせらないあせらない

  • 誰もがわかっている、誰もが知っているごく当たり前なことなはずなのに、それがきちんと出来ている人はどれだけ居るのか考えさせられた。すぐに実行したいことばかりで背中を押してもらえるような一冊。本当に読んで良かった。

  • かなり昔に書かれた本なのに、現代にも通ずる点が多く、参考になった。
    気力・体力・努力、とにかくパワーのみなぎった人だと文章から伝わってくる。
    1番印象的だった言葉は、“人生の最大幸福は職業の道楽化”。

  • 「人生即努力、努力即幸福」

    よく言われている通り、人生と資産管理の基本方針を立てる上での参考になる。が、あまりに浸透してしまっているせいか目新しさはまったく感じない。

    その中でも改めて気付かされたのは、
    ・子孫の幸福を考えるのであれば、財産を残そうとしてはならない
    ・幸福とは状態ではなく変化によって感じられるものである。上向きなら幸福、下向きならその逆という具合
    という点。

  • いろいろなビジネス本を読まなくても、この1冊で十分ではないか…と思えるくらい、ベーシックでシンプルな教え。
    解説で「一般解」と書いてあったけど、まさにその通りだと思う。そして、「一般解」だからと言って決して軽んじてはならない。筆者も解説でも説かれているように、そもそも私たち凡人は、この「一般解」ですら、きちんとこなしているのかと言えば全然そんなことはないわけで、とにかく日々の怠惰を猛省し、心を新たにした次第です。

著者プロフィール

1866(慶応2)年、埼玉県菖蒲町(当時は河原井村)生まれ。苦学の末、1884(明治17)年に東京山林学校(のちの東京農科大学、現在の東京大学農学部)に入学。一度は落第するも猛勉強して首席で卒業。その後、ドイツに私費留学してミュンヘン大学で国家経済学博士号を得る。
1892年(明治25)年、東京農科大学の助教授となり、「4分の1天引き貯金」と1日1頁の原稿執筆を開始。1900年には教授に昇任し、研究生活のかたわら植林・造園・産業振興など多方面で活躍するだけでなく、独自の蓄財投資法と生活哲学を実践して莫大な財産を築く。
1927(昭和2)年の定年体感を期に、全財産を匿名で寄附。その後も「人生即努力、努力即幸福」のモットーのもと、戦中戦後を通じて働学併進の簡素生活を続け、370冊余りの著作を残した。
1952(昭和27)年1月、85歳で逝去。

「2023年 『マンガ 本多静六「私の財産告白」 伝説の億万長者に学ぶ貯金と資産の増やし方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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