ぞろりん がったん (実業之日本社文庫)

著者 :
  • 実業之日本社
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本棚登録 : 62
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408551302

作品紹介・あらすじ

広島の田舎町に暮らす作家・世良の家から、妻の加奈子が姿を消した。友人の内畠は実情を探ろうとするが、世良は話を逸らし、執筆中の原稿を読んでほしいと言う。それは、「座敷わらし」「言うな地蔵」「吉作落とし」など日本各地に伝わる怪談をモチーフにした物語だった…。昔話と現実世界が交錯する幻想的なミステリー。著者初の短編集が、いきなり文庫で登場!

感想・レビュー・書評

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  • 日本の怪談をテーマにした短編ミステリ集。実際に"出る"のは『座敷わらし』だけで、それも怖くないので、よっぽどのホラー嫌い以外なら楽しめると思う。
    切なさ半分ほっこり半分、『チロリン橋』で心和んだところに、見事最終話で裏切られる。
    全編通してよくまとまっており面白かった。

  • 怪談モチーフのミステリー短編小説。
    通勤時にいい長さ。『言うな地蔵』と『チロリン橋』が好きかなぁ…。

  • なかなか面白い構成の連作短編集。

    序章で消防士の内畠拓也は、広川まどかという女性から作家の世良耕平の妻が失踪したらしく、確かめて欲しいと相談を受ける。世良の家を訪れた内畠は、世良から執筆中の原稿を読んで欲しいと言われ…

    ここから、日本各地に伝わる怪談をテーマにした短編が5編続き、最後の『ぞろりん がったん』で全ての真相が明かされる。

    なるほど。最初に短編を描き、序章と終章の『ぞろりん がったん』を書き下ろしで追加し、再構成して、ひと味違う作品として仕上げたのか。

    短編の『座敷わらし』『言うな地蔵』『河童の雨乞い』『吉作落とし』『チロリン橋』のいずれも、怪談をテーマにしながら、ひねりの効いたミステリーに仕上がっている。

    面白い。

  • (収録作品)序章/座敷わらし/言うな地蔵/河童の雨乞い/吉作落とし/チロリン橋/ぞろりんがったん

  • 強引な展開と不自然な設定が目立つ。
    怪談チックなのに、恐怖感があまり感じられない。
    筆力の問題かな。

    設定は面白いから3つ星にしたけど

  • 短編集、簡潔で読みやすい。
    アリバイ、トリック、どんでん返し、

  • 序章を読みながら、かなり悪い予感はしてたんだが、やっぱりという感じ。主人公がナルシストぽかったので凄く胡散臭い奴と思ってた。
    世良の原稿って設定の短編はどれも良いのでもったいない。
    なんで長編にするかな。言っちゃ悪いが作中作だけで短編集にしたほうがマシだったと思う。
    余計な仕掛けを足したせいで二度と読まなくていい本になっちゃったパターン。

  • <短編> 初めて読む作家さん。もっとオドロオドロシイかいと思いきや、むしろ「良かったねぇ~」と思える作が多かったです。怖~い本を読みたい人にはちょっと物足りない感があるかも知れません。私は「座敷わらし」がお気に入りです。導入部分が最終編の続きだったと、ちょっと忘れていました(^_^;)

  • 怖イイ話系のホラー短篇集。
    全体的に面白かったが,特に「言うな地蔵」と「チロリン橋」が良かった。
    ただし最後のオチがどうもいただけない。

  • 怪談をモチーフにした連作ミステリ。でもあまりあからさまにホラーではなく、さほど怖くもなく。ミステリとしては、案外シンプルに思えたのに。ラストでのひねりにことごとく騙されてしまいました。
    お気に入りは「言うなの地蔵」。ある意味倒叙ミステリなので、経緯のどきどきが読みどころかと思っていたら。これには完全にやられました。そういうことだったのか!

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著者プロフィール

1974年三重県生まれ。龍谷大学文学部卒。『雪冤』で第29回横溝正史ミステリ大賞、及びテレビ東京賞をW受賞。ほかの著作に、『罪火』『確信犯』『共同正犯』『獄の棘』など。

「2023年 『正義の天秤 毒樹の果実』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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