王妃の帰還 (実業之日本社文庫)

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著者 : 柚木麻子
  • 実業之日本社 (2015年4月4日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408552279

王妃の帰還 (実業之日本社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 読み進めてしばらく、
    「なるほど、それで『王妃の帰還』なのかー」
    と、納得。

    予想していたよりもドロドロで、女子の心理がたくさんつまっていて面白かった。
    コロコロと標的が変わり、女の子の奥深くに潜めていた感情が爆発して、まるで人が変わったようになる。

    最後に主人公があだ名をつけてからかわれるくだりは、ちょっとひどいけれど、友達としてはとても楽しい。
    今風な仲良しだな、と思えた。

    これ、現役女子中高生が読んだらどんな反応をするだろうか?

  • うーん、学生時代の色んな人間関係がぎゅっと濃縮されてて、ほんとに懐かしい甘酸っぱい気持ちになります。わたしは共学だったけどね。
    女って、ほんと争う生き物ですよ。これはフランス革命からインスピレーションを得て書かれたそうですが、ほんと、こんな感じです。
    なんで、子供の頃ってあんなに残酷になれるのでしょうね。生々しいドロドロした感情を、平気で他人にぶつけられるんですよ。全く酷い生き物です、女の子って。
    私も例外なくそういう時期があって、友人とぶつかったりしてました。なんと青いことか。思い出すと赤面ですけど、いっぱいぶつかって、そして和解しました。相手の子が本当に器が大きい人だったからです。現実は、こんな本のようにうまくはいきませんよね。

  • 安定の品質。安心のブランド。
    構成も展開も、まるでエンタメ小説のお手本みたいな小説。
    そのまま中学や高校の国語教材にしても良いくらいだ。
    教える教師の方が疲れるだろうけれど。

    ありきたりな感想だけれど、学校というガールズコミュニティで起きる事件を、中世ヨーロッパの革命史になぞらえているところが実に上手い。
    男性読者からすれば、少女たちの思考や行動は自分にあてはめられないだけにやっぱり不思議で、
    星崎先生よろしく「女ってどうして派閥を作りたがるんだろうな」と首をかしげたくもなってしまう。
    けれどそれを「歴史」になぞらえることで、実に共感的に読めてしまう。
    しかもそこに「中世ヨーロッパ」とか「革命」という中二フレーズが付くのだから、まるで歴史ものの一大スペクタクルを読むかのように、男性でも面白く読めるに違いない(盛り過ぎか)。

    あと、大人の社会がきちんと描かれていたのが意外だった。これは引き合いに出される「終点のあの子」とは違う点だろう。

    大人は大人でちゃんと自分の役割をもっていて、それが少女たちの世界に広がりを持たせているのだと感じた。
    世界史でも、ドラマを作ったのはフランスの人々だけではないのだ。周辺諸国が首を突っ込んだりなんだりかんだりしてあの革命はあるべき形に成功したのだ。
    大人だって捨てたもんじゃない。
    大人だって戦ってるんだ。

    これはぜひ、年頃の娘さんを持つ歴史好きなお父さんにおすすめしたいものだ。
    とは言えオッサンが書店のレジにこんな表紙の本をもっていったら、バイトの若い女子店員に「なにこのオヤジキモいんだけど」と思われるかもしれない。

    けれど、その時はどうか、強く戦ってほしい。

  • 然程期待していなかったのに,ここまで面白いとは・・.
    中高生のあの頃にすっかりタイムスリップしてしまった.そしてこのスピード感は紛れもなくあの狭い教室だからである.絶対におススメ!!
    以下あらすじ(裏表紙より)
    私立女子校中等部二年生の範子は、地味ながらも気の合う仲間と平和に過ごしていた。ところが、公開裁判の末にクラスのトップから陥落した滝沢さん(=王妃)を迎え入れると、グループの調和は崩壊!範子たちは穏やかな日常を取り戻すために、ある計画を企てるが…。傷つきやすくてわがままで―。みんながプリンセスだった時代を鮮烈に描き出すガールズ小説!

  • 柚木麻子の描く女子たちのスクールカーストはとてもリアリティがある。

    柚木麻子作品は今までに何作も読んできたけれど、すべての作品で女の子の心情を奥深くまで描いていて、それでもってかなり嫌な部分まで描いているのに、最終的に登場人物みんなを好きとは言えなくても嫌いにはなれないのが本当に不思議。

    今回の作品も私の生活圏ととても近くで繰り広げられていて、そういった意味でもとてもリアルだった。なんといってもこの作品を読み始めたのが自由が丘の眼科の待合室、この作品を読み終えたのは自由が丘のスターバックス、大井町線のくだりはまさかの大井町線に乗っている最中に読んだのだからもう小説と現実の境目が曖昧になってくる。

    柚木麻子は私と同じフランス文学科で学んだということから、今回のフランス史を軸に話が展開していく構造が本当に面白かった。
    まず最初の文章「王妃をたらしめるものー。それは血統でも財産でも美貌でもない。どんな時でも背筋を伸ばし、凛とした佇まいを維持する気品とプライドである、」という出だしからもう、この作品は柚木麻子作品の中でも普通じゃないと思わせられた。

    そして小学校から大学に至るまで共学で学んできた私としては、女子校生活をしなくてよかったとほっとしないではいられなくなるほど、女子たちの分かりやすさや年相応の考え方(年にしては少し大人びているかもしれないけれど)に恐怖を感じた。
    男の存在は女のいざこざの消化器の役割を果たすというのはあながち間違いではないのだなと再確認できた作品だった。

  • 女子校あるあるが満載。デフォルメして大袈裟に描かれているけど、実際にこういうことあったなあと、懐かしくなってしまった。
    「王妃」の目線からも読んでみたい。

  • わたしの好きなヒエラルキーの話。柚木さんが書いたら、面白くないわけがない。 あとがきにも書いてあったけれど最後の部分が最高でした。ヒエラルキーを感じつつも、そこを感じなくさせるわけでもなく、ひらりと乗り越えさせる。こうなったらすごく広がるし嬉しいだろうなっていうのが上手くに書かれていて、電車の中でにっこりと涙ぐんでしまった。

  • スクールカーストバリバリのお嬢様系女子校の話。
    女子同士の序列だのグループだの、柚木麻子さんの十八番。
    自分もそういう環境にいればうわーっ!ってのめり込んで読むんだろうけど、女子校を知らず、そんなにドロドロせず大人になってしまった身としては、イマイチ感情移入できず。
    主人公がフランス史が好きだからやたら絡めてくるけど、別にいらん。
    王妃(と心の中で呼んでた姫グループに君臨するクラスメイト)をグループに帰還させるって作戦だけど、終盤は主人公の地味グループに帰還させる?
    タイトルにもなってる「帰還」ってワードを結構出してきてるけど、こんなワードも使わない方が良かったと思う。
    中学生という所が一番怖い。

  • 少女マンガのような軽いノリで話が進んでいく。
    クラス内の女子グループがデフォルメされながら描かれていて、学生時代を思い出した。
    作風としては「終点のあの子」+「嘆きの美女」÷2といったところ。

  • 女子中学生のあるある話。グループの中にいないと不安なんだよね。それだけ多感なんだろうな、あの頃って。あたしもそうだった。グループ解散とか笑。王妃みたいな、憧れの友達がいたりね。柚木麻子はこういうの、うまいなあ、

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王妃の帰還 (実業之日本社文庫)の作品紹介

私立女子校中等部二年生の範子は、地味ながらも気の合う仲間と平和に過ごしていた。ところが、公開裁判の末にクラスのトップから陥落した滝沢さん(=王妃)を迎え入れると、グループの調和は崩壊!範子たちは穏やかな日常を取り戻すために、ある計画を企てるが…。傷つきやすくてわがままで-。みんながプリンセスだった時代を鮮烈に描き出すガールズ小説!

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