ランチ探偵 (実業之日本社文庫)

著者 :
  • 実業之日本社
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408553207

感想・レビュー・書評

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  • 新しい彼氏をつくるべく、阿久津麗子が開く、ランチ合コン。
    ともに参加する天野ゆいかは、妙な話題に食いついてばかりで……。

    不可解な出来事や、ちょっとした謎。
    ランチ中にかわされた会話から、真相を見抜いてしまう、安楽椅子探偵ものの連作短編集。

    ドラマを見ていたので、話の筋は知っていたが、原作のほうが、推理の鮮やかさと痛快さが際立つ感じで、さらに面白かった。

    暴走しがちなゆいかの手綱を締めようとする麗子とのコンビネーションも、楽しい。

    すべてが判明し、男性がいなくなってからの、ふたりの本音トークも、痛快。

    シリーズ化しているようなので、続編も読んでみたい。

  • 何年か前にドラマ化されていたので、作品の存在自体は知っていたが、合コンがテーマなのが受け入れ難く、ずっと手に取らなかったシリーズ。
    「社労士ヒナコ」シリーズの作者が書いていると知って、今更だが読んでみることに。
    住宅メーカーの経理部で働く麗子とゆいか。
    二人がランチ合コンと称して、様々な人とランチし、その会話から日常の謎を解いていく、いわゆる日常の謎&安楽椅子探偵もの。
    ランチと言う限られた時間の中で、淡々と謎を解いていくので、気軽に読むことが出来る。
    ご飯の描写も章ごとに料理のジャンルを変えたり、こだわっているし、とても美味しそうな描写なんだけど、ゆいかが好きになれない。
    合コンに興味がある訳でもなく、他人の懐に土足で踏み込んでいくような詰め方は何だかなぁ。
    こんな人いたら、ご飯も美味しくなくなる・・・と思ってしまった。
    そして、ここでも舞台は経理部。
    ランチ合コンの為にしょっちゅう時間休を取っていて、「経理部って暇なのか?」って思ってしまう。
    この作品自体は、もう6、7年前の作品なので、作者さんにそんな気はないのかもしれないが、最近は総務部とか経理部とかが舞台の作品が多くなっている気がする。
    何故だろう???
    一般的に会社の中でも、何をしているか分からない部署と言われているのに、ブームが来ているのだろうか?
    ま、そこは置いておいて。
    私は「社労士ヒナコ」シリーズで何度も書いているが、主人公のヒナコが嫌いだ。
    社労士になって、間もない割に謙虚じゃない感じが好きじゃないんだけど、その原点がこの作品にある気がした。
    シリーズが好きな人には申し訳ないが、初対面の人にズケズケ物を言うゆいかが嫌いだ。
    展開的には定型化していて読みやすいのかもしれないが、1作目で脱落・・・

  • 日常の謎解きの短編集。探偵役はOL。ランチ合コンしながら相手の謎を解いていく。話も面白いが、ランチがとってもおいしそう。
    恋は発展していかないが、謎解きはどんどん進む。
    ちょっとした会話の端々で色んなことが推理できるものだな。

  • ランチタイムに謎を解く安楽椅子探偵。

    ランチタイム+時間有給の2時間を使って開かれるランチ合コン。そこでの話題は犯人探しや暗号解読など怪事件の謎をばかり。

    ランチ合コンという括りとその時間で行われる謎解きという設定が面白い。どの話もライトなので人が死なないミステリが好きな方や美味しいものが登場する小説が好きな方におすすめ。
    短編集で内容がライトなので並行読書の一冊にいいかも。

    ランチ合コン探偵と改題になりドラマ化されていました。ドラマ全部は見てなくてすっかり忘れていたのですが、この中の1つを読み始めたら映像として見たことがあると記憶が蘇り調べたらドラマでした。続編も出てるので探してみようかと思います。

  • 解決までがスムーズでとても読みやすい作品
    個人的には掟上今日子感を感じた、内容は全然違うけどw
    こんな同僚がいたら面白いなぁと。自分が麗子の気持ちになって読める感じがとても好きでした

  • テレビドラマ化されているので、原作を読んでみたくなり。。。テレビドラマと同じで軽い内容が今のわたしにはとても良かったです。

  • TVドラマ化決定と書かれた新聞広告で知って読んでみました。OLが昼休みのランチ合コンで謎解きするという構成は新鮮といえば新鮮ですね。「昼休み」という時間的制約があるからか、掲載されている短編はいずれもテンポよく話しが進みますし、読みやすかったです。
    ただその反面、話しの舞台はランチのレストランに限定されており場面転換がなく、また謎解きのネタそのものも”小粒”なものばかりです。この点については読者の好みがわかれるかもしれません。
    唯一ぬいぐるみの話しだけは実際に現場へ行ってみる、という展開が待ち受けており、「おっ、それで実際はどうなっているの?」と先が気になる出来栄え、他の話しは可もなく不可もなく、といったところでしょうか。そうはいっても読みやすかった=それなりに楽しんだ、ということで星は3つにしました。

  • 私の好きな「日常の謎」本(^ ^

    観察力バツグンの「謎好き」OLがホームズ役で、
    その同僚で恋人絶賛募集中のOLがワトソン役の、
    安楽椅子探偵もの、と言える。
    ただし事件は「向こうからやって来る」のではなく、
    ホームズが「自ら首を突っ込んで行く」(^ ^;

    OL二人組、と言うことで「合コン」に積極参加。
    ただし諸々煩わしくないように「ランチ合コン」に。
    その合コンの相手から、謎を拾い上げて
    快刀乱麻の解決をするホームズ先生(^ ^

    ...いねぇよ、こんなOL、とツッコみたくもなるが、
    ちょっとした「OLとしての」描写がリアルなせいか
    それほど大きな違和感を抱かずに読める。

    キャラクターはややステレオタイプなきらいはあるが、
    シチュエーション設定に無理がなく、
    また「ランチの描写」がリアルでおいしそうで、
    すいすい楽しく読める(^ ^

    また文庫版巻末の解説にもあるが、
    「メインの謎」が解決した後で、
    必ず小さな「オマケの謎」がある。
    これがランチにおけるメインとデザートのようで、
    本当に構成に抜かりがない感じ(^ ^

    通勤のお供に、気楽に読むのにぴったりな一冊(^ ^

  • てっきり料理に纏わるミステリだと思っていた。物語は飽きることなく一気読み。理由は分からないけど、なぜか主人公に惹かれる。続編も読みたい。
    あらすじ(背表紙より)
    お昼休み+時間有給、タイムリミットは2時間――大仏ホーム経理部のOL・阿久津麗子は、同僚の天野ゆいかを誘ってランチ合コンへ。恋人に振られたばかりでいい出会いを求める麗子だが、なぜか男性陣から持ち込まれる話題は、犯人探しや暗号解読ばかり。深夜に動くエレベーター、金曜日に大量の弁当を購入する美女、ストーカー事件の真犯人、失踪した新婦が残したメッセージ、アパートの窓に日替わりで現れる動物、消えた結婚指輪。ミステリマニアのゆいかは、それらの「謎」に興味を示し……。オフィス街の怪事件に安楽椅子探偵のニューヒロイン・天野ゆいかが挑む!

  • 都会の人は元気や…と思い、
    美味しいご飯があちこちで食べられるのも
    羨ましいと思い。
    トリンドルって感じではないな。

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著者プロフィール

三重県生まれ。2009年、島田荘司氏選考の第1回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作を受賞した『少女たちの羅針盤』でデビュー。14年「五度目の春のヒヨコ」が第67回日本推理作家協会賞短編部門の候補に。20年『ランチ探偵』『ランチ探偵 容疑者のレシピ』が「ランチ合コン探偵 ~恋とグルメと謎解きと~」のタイトルでTVドラマ化。ほかに「社労士のヒナコ」シリーズ、『冷たい手』など著書多数。

「2022年 『ランチ探偵 彼女は謎に恋をする』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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