THE 密室 (実業之日本社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408553221

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  • 大学の実験室で学生が死んだー『犯罪の場:飛鳥高』
    自宅の応接室で教授が死んだー『白い密室:鮎川哲也』
    建設中の球形シェルターでノイローゼ気味の金持ちが死んだー『球形の楽園:泡坂妻夫』
    建設会社の社長が死んだー『不透明な密室:折原一』
    大学の研究所で男が殺されかけたー『梨の花:陳舜臣』
    蔵を改造した書斎で金持ちが死んだー『降霊術:山村正夫』
    女が素っ裸で路上で死んだーストリーカーが死んだ:『山村美紗』
    以上7本の短編を編んだアンソロジー

    タイトルどおり密室ミステリーばかりです。
    一番好きなお話は『梨の花』。物語としての余韻がよかったです。
    トリックで感心したのは『球形の楽園』。
    ある専門知識がないと解けないっていううんちくミステリーならいざ知らず、言われてはじめて「あっ・・・」って割と単純なところに気付かされたのが悔しかった。
    またお話もドタバタ気味でユーモアミステリーっていうんでしょうか、作中の探偵役と同じくまったく平等にヒントがあったのに、登場人物たちの言動に惑わされた部分も大きいと思う。
    しかし、密室で殺される人ってハイソな方々が多いですねぇ。ハイソな方々は夜遅く繁華街などを頻繁に徘徊したりしないから危険な目に合わせにくいゆえ、殺害を試みる場合被害者の自室で手を下し、そうなると容疑者が絞られて捜査の手が伸びやすくなるためトリックを駆使して密室をつくるという筋立てになっちゃうんですかね。
    考えすぎ?そういうお話ばかり集められただけか・・な・・・。

  • 密室ミステリアンソロジー。
    意外に昔のが多くて、時代を感じさせられた。今のミステリ結構複雑なのが多いので、さらりと読めた感じ。
    折原一さんの「不透明な密室」が好き。

  • 昔は、推理小説も密室殺人事件が、好きであり、どのように仕掛けられているのか?謎を解き明かしてくれるのが、好きで、良く読んだものだ。

    久しぶりに手にした単行本。
    7人の作家が、掲載されている。
    以前読んだものも、数多い。
    今回の密室は、実験室、教授の書斎、大富豪の丸い要塞、建設会社の執務室、研究室、土蔵、そしてストリーカー、、、

    最後に、解明されると、な~んだ、、と、思うものと、これは、無理があると、、、思われる物があるが、、、読んで解明されるまで、推理することが、楽しい。

    久しぶりの密室トリックであった。

  • 物理的密室あり、心理的密室あり。
    様々な密室アンソロジーが出版されている昨今。本巻は小ぶりな感じを受けました。

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著者プロフィール

泡坂妻夫(あわさか つまお)
1933~2009年。小説家・奇術師。代表作に「亜愛一郎シリーズ」など。『乱れからくり』で第31回日本推理作家協会賞。『折鶴』で第16回泉鏡花文学賞。『蔭桔梗』で第103回直木賞。

「2020年 『秘文字』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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