独走 (実業之日本社文庫)

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著者 : 堂場瞬一
  • 実業之日本社 (2016年12月3日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408553306

独走 (実業之日本社文庫)の感想・レビュー・書評

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  •  この著者のランニング小説も4冊目。今回はちょっと趣向が変わって長距離トラック選手と五輪向け強化指定をめぐる話。スポーツ省とかSA指定とか現実の似たような仕組みを先鋭化させてカリカチュアライズしている。これは極端にしてもメダル至上主義のこの国ではありそうな話なところがミソ。何のために走るのか。日常生活まですべて指示・管理されて、自分のための走る楽しみがスポイルされてゆく。そんなところへUGという五輪の商業主義を排したトップレースが企画される、という筋立てはよくできているし、主人公の仲島や沢居にクセのないごく普通のキャラをもってきたところもうまい。しかしそこへ行きつくまでが単調で長い。つくられた友人関係やライバルも浅くて食い足りない。どよんとぬるま湯につかっている感じ。

  • 「チーム」や「ヒート」を読んでいたので、これも堂場さんの陸上小説だしと思い少し前に購入。

    政治的な要素が絡んでくるところが、さすが堂場さん。
    若い子のスポーツの話なので、もっとさわやかなエンディングかと思ったが、そこそこドロドロな感じで終わったのでちょっとびっくり

  • 走るって単純だからこそ難しくもあり楽しくもあるんだな。改めて自分にとっての「走る」って事を考えさせられ励まされた感じ。続きが読みたい。

  • トップクラスのスポーツ選手は世界大会に日本代表として出場する。日の丸を背負うその最たる大会はオリンピック。競技団体は世界大会で勝てる選手を強化選手として支援する。それが競技団体ではなく政府主導になったら。実際にそのような形の国はあるし、日本にもスポーツ庁ができた。
    強ければ自然と強化選手指定の声がかかる。それが当たり前として応援を糧に金メダルを取った柔道選手と、指定選手になったがために管理される状態に違和感を感じていく10000メートル選手の話。選手は誰のために競技をするのか。日の丸を背負うため?そんな根本的なそもそも論を考えさせられる。

  • この人のスポーツモノは外すことがない。
    ・・・前もそう書いた記憶があるな・・・何度でも思ってしまうんだ。

  • それなりに面白かったけど、最後が思い出せない。走る事への感動の話しではなかったかな

  • スポーツのあり方を考えさせられる一冊。

    オリンピックの柔道で金メダルを獲得した沢居はスポーツ省というスポーツ庁のようなところで、引退後に第2の人生を送ることになる。スポーツ省ではオリンピック候補選手をランク付けして、一番高いレベルのSAになった選手には億の手当て、トレーニング施設、専属コーチ、栄養管理、そして住まいが提供される。そのかわり、GPS機能を使って個人行動は全て管理される、極秘下に友人もライバルもスポーツ省によってコントロールされている。
    金メダル量産のためにスポーツ省が目星を付けたのは、陸上。その将来有望株として仲島の監督役に沢居は抜擢される。
    特別強化指定選手になった仲島は大学にも、推薦枠で入ることがゆるされるが、箱根駅伝への出場はできないという契約。
    選ばれた大会にしか出れないという制約。
    自由を全て失われてしまう。

    走ることがただ好きなのに。

    五輪のあり方、選手の気持ち、金とスポーツのことなど、これから問題になりそうな小説だった。

  • スポーツ大国を目指す(おそらく)近未来の日本を舞台としたスポーツ小説。メダル倍増を目標に設置されたスポーツ省が国家プロジェクトとして有望なアスリートの強化を管轄している状況下、陸上長距離の仲島は最もランクの高いS指定選手に選ばれます。恵まれた強化環境、練習メニューだけでなく食生活までも管理される競技環境に「籠の中の鳥」のようだと違和感を感じ始める仲島。オリンピック金メダルを至上目標に掲げるスポーツ省の方針に対し、スポンサーの利権など様々なライセンスに絡む拝金主義に傾倒する強化方針に疑問を感じ始めた仲島は、ついにその籠を自ら飛び出す行動に出る。そしてその結末は…。
    現代のオリンピックが最早様々なスポンサーや放映権料をはじめとするメディアとは切り離せなくなっている状況に対して問題を提起するスポーツ小説です。スポーツの臨場感よりも現代スポーツの置かれている環境に力点を置いた異色の切り口の小説でした。

  • なんか不思議な感じがします。これまで、堂場瞬一のスポーツシリーズは『いま』を描いているものだと思っていたんですが、この作品は、なんか『近未来』を描いているような気がします。

    とは言っても、現実のほうが追いついてきていて、解説にも有るように“省”ではなく“庁”ですが、スポーツ庁が出来ていますし、その長は小説と同じくアスリート出身。なんだか、預言書なんでしょうか?

    この作品は珍しく、スポーツそのもの、スポーツをやっているアスリートを描いているのではなく、メダル至上主義に歪んでしまった日本の姿を描いているような気がしました。なんだかそれでは楽しくないよね。スポーツがそれでいいのかな?

  • 「独走」って、そういう意味が含まれていたのだな。

    存在したかも(するかも?)しれない、スポーツ大国を目指すもう一つの日本。

    そもそも、人々にとってスポーツとは何ぞや?というところまで考えさせる内容。

    しかし、作者の真骨頂である(と思っている)臨場感ある競技シーンが今回は少なめで、ちょっと物足りない。

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