スケートボーイズ (実業之日本社文庫)

著者 :
  • 実業之日本社
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408553917

感想・レビュー・書評

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  • 怪我をきっかけにしばらくリンクから離れていた和馬は大学生活最後となる全日本選手権に向けてゼロからスタートした。焦る和馬にかつては同じ師の元で、ライバルとして奮闘していた光流の言葉は目標となった。

    今や世界を相手に活躍する光流と和馬が選んだ曲は様々な想いが詰まった曲。その曲目から2人の関係性を調べ始めた学生新聞の記者・将人もまた自分が目指す「スポーツライター」としてあるべき姿を実感する。

    華やかな、だからこそ厳しいフィギュアスケートの裏側を。

  • sg

  • 少し話のスピードが早すぎたかな。

    出来ればもう少し、怪我から復活する過程を
    詳しく描いてほしかった。

    せっかく面白いストーリーだから

    面白かったけど、もったいないと感じてしまった。

  • 初めての作家さん。
    フィギュアスケートを、トップの選手ではなく怪我をして復帰した選手の視点から描いているところが良いところだと思います。
    スケート人生が、大学4年で最後の年となるかもしれないし、就活もしなければという主人公和馬の心理描写がうまいです。また大学新聞部の取材する側も描かれて面白かったです。
    フィギュアは見ていて面白いですが、裏のスケートリンクだけ見ていては分からない、リアルの世界が描かれているなと感じました。
    解説の人ほど身近には感じられないですが、十分お勧めできる本です。特に冬の大会を見ながらこの本を手に取ればリアルさが増すと思います。

  • 大人気のフィギュアスケートをあくまでも学生スポーツとしてとらえる視点が新鮮。1回転しかできない選手たちの大会やマスターズにも言及しつつ、学生スポーツとして、あるいは生涯スポーツとしてのフィギュアスケートを活写していて、とてもリアル。世界に出て行くような、ごく一部のトップ選手にとってだけじゃなく、それぞれの選手にその人なりの世界とか葛藤とか、表現したいこととか、喜びがある。そのことがとても納得のいく形で描かれていた。

  • 舞台は、大学のフィギュアスケート部。一般的なイメージ(=グランプリシリーズなど)とは違った切り口で、新鮮。
    部活動としても特異な仕組みで、興味深い。アマチュアスポーツでありながら抱えるギャップ、その裏側など、いろいろ気づかされた。
    さわやかな青春スポーツ小説。最後はじーんとくる。

  • スケオタにとって、このお話はなんとなくモデルは誰だなーなんて思ったり、いやいや、あのスケーターのこういうところとこのスケーターのこういうところを合わせたら、こうなるな…なんて思ったり。

    そして、そうなんです。もちろん、オリンピックや世界選手権レベルの選手たちもすごいけれど、全日本は全部見ても、全部泣けちゃう。

    見せる(魅せる)競技であるフィギュアスケートを文章におこすって、難しい…と思ったけれど、今、目の前で、演技が行われているようで、感涙でした。

  • 最後の解説まで含めてフィギュアスケートっていいな、と改めて感じることができた。世界で活躍するトップスケーターではない数多の選手達はきっとこんな風なんだろうと感じさせるリアルな描写も多く、ラストの主人公の演技はそうしたスケーター達に向けた作者からの感謝とエールなのかしら、という考えは少々穿った見方ですかね。

  • 題名が良くない。『スケートボーイズ』では、光GENJIのバックダンサーの名前ではないか!男子フィギュアスケート、全日本大会を舞台とした大学生たちの物語。ちょうどこの間全日本大会が終わり、タイムリーな読書となった。しかしこの小説は、全くフィギュアを知らない人にとってはイメージしづらく、コアなファンには物足りないであろうな。私のようなお茶の間ライトファンにはピッタリ。作中の光流くんはどう見ても羽生選手だろう。面白かったけど、読み応えはアッサリかな。同著者の女子フィギュア『銀盤のトレース』の方が好きかも。

  • 大学のフィギュアスケート部を舞台にした話。
    一年ぶりに怪我から復帰した大学4年の伏見和馬、悩みながらも全日本選手権を最後の舞台と定め練習に励む。

    コーチに師事しながらも大学のスケート部の一員であり、インカレに出場したり、大学単位の応援があり、新聞部の取材があり。
    大半のスケーターたちはこうなんだろうと、また現実の選手(日野龍樹や友野一希)を思い浮かべながら面白く読んだ。

    2017年11月、平昌五輪を前に刊行された本書。
    主人公がかつて一緒に練習していた同期として、明らかに羽生結弦とわかる選手が登場。他にも高橋大輔や樋口豊などあれこれ思い浮かべて面白かった。

    ただ、羽生結弦をモデルにした選手が、子供の頃から指導してもらったコーチに後足で砂をかけるように海外ののコーチに師事したことも物語の重要な要素となっている。
    実際のところ、羽生結弦と阿部奈々美コーチとは円満解消と言われており、今更これを取り上げた点は気になった。
    (図書館)

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著者プロフィール

愛知県生まれ。東京学芸大学教育学部卒業。フリーライター、出版社勤務を経て、2006年『辞めない理由』で作家デビュー。大人気シリーズ作品「書店ガール」は2014年度の静岡書店大賞「映像化したい文庫部門」を受賞し、翌年「戦う!書店ガール」としてテレビドラマ化され、2016年度吉川英治文庫賞にもノミネートされた。他の著作に「銀盤のトレース」シリーズ、「菜の花食堂のささやかな事件簿」シリーズ、『スケートボーイズ』『1939年のアロハシャツ』『書店員と二つの罪』『駒子さんは出世なんてしたくなかった』『跳べ、栄光のクワド』などがある。

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