西荻窪キネマ銀光座

  • 実業之日本社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408612300

感想・レビュー・書評

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  • 映画が見たくなる、という気持ちには一度も至らず。

  •  西荻窪≪通称・西荻≫には独特の雰囲気がある。繁華街からはちょっと離れてて、至って普通の街なんだけど、何故か人を惹きつける空気がある。
     例えばだけどそんな街に、小さな映画館があった―。

     23本の映画に関する角田光代のエッセイ、そしてそれに添えられた三好銀のコミック(内容は微妙に映画とリンクしている)。そしてプロローグとエピローグを合わせて「ある映画」に関する物語が出来上がる。

     どういう訳か映画には人を虜にする魔力があり、それにとりつかれた人は様々な想いを映画に投影する。スクリーンに映し出される物語は決して皆同じものではないのだ。
     エッセイでは古今の名画に対する想いが述べられ、コミックでは西荻窪をキーワードに人々の生活の繊細な一コマを描き出していく。
     そしてエンドロールが流れた時、読者は自分の日常とは違う世界に迷い込んでいたことに気づくのだ。

     映画好きにおススメ。

  • 映画についてのエッセイを角田光代さんが、その映画に絡ませたシュールな漫画を三好銀氏が描いている本。漫画を中心に読みました。紹介された映画についての印象は薄いものの、漫画が映画のような印象を残してくれました。

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著者プロフィール

1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。90年『幸福な遊戯』で「海燕新人文学賞」を受賞し、デビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で、「野間文芸新人賞」、2003年『空中庭園』で「婦人公論文芸賞」、05年『対岸の彼女』で「直木賞」、07年『八日目の蝉』で「中央公論文芸賞」、11年『ツリーハウス』で「伊藤整文学賞」、12年『かなたの子』で「泉鏡花文学賞」、『紙の月』で「柴田錬三郎賞」、14年『私のなかの彼女』で「河合隼雄物語賞」、21年『源氏物語』の完全新訳で「読売文学賞」を受賞する。他の著書に、『月と雷』『坂の途中の家』『銀の夜』『タラント』、エッセイ集『世界は終わりそうにない』『月夜の散歩』等がある。

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