バイリンガルな夢と憂鬱

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著者 : 西成彦
  • 人文書院 (2014年12月2日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784409160961

バイリンガルな夢と憂鬱の感想・レビュー・書評

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  • 著者:西成彦(1955-)

    【書誌情報】
    ジャンル 文学 > 日本文学・文芸評論
    出版年月日 2014/12/05
    ISBN 9784409160961
    判型・ページ数 4-6・278ページ
    定価 本体2,800円+税

     本書が扱うバイリンガルはエリートではない。植民地や移民、亡命の結果として、好むと好まざるとにかかわらずバイリンガルであり、あるいはそういった多言語が行き交う状況を、小説という一言語使用が原則の形式で描くという、ある種不可能な命題に挑んだ作家たちである。
     具体的には、アイヌ神謡集の知里幸恵、植民地台湾の複雑な言語状況を描いた佐藤春夫と呂赫若、「故郷」朝鮮からの引揚げ作家、金石範、李恢成ら在日作家、移民国家アメリカの日系人作家などである。とはいえ、ハーンやフォークナー、コンラッド、リービ英雄など欧米の文学の試みと比較しながら、いわゆる「在日文学」「外地文学」としてではなく、「ディアスポラ」によって特徴づけられる20世紀の世界文学として論じている。文学の本質に迫る批評であるとともに、ディアスポラ、とりわけアジアン・ディアスポラ研究にも貢献する、比較文学者の著者ならではの野心作。
    http://www.jimbunshoin.co.jp/book/b185114.html



    【目次】
    1 バイリンガルな白昼夢
    2 植民地の多言語状況と小説の一言語使用
    3 カンナニの言語政策
    4 バイリンガル群像――中西伊之助から金石範へ
    5 在日朝鮮人作家と「母語」問題――李恢成を中心に
    6 「二世文学」の振幅――在日文学と日系文学をともに見て

  • 池澤夏樹さんが、「毎日新聞」(2015年01月11日付朝刊)で、紹介しています。
    (2015年01月13日)

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西成彦の作品

バイリンガルな夢と憂鬱の作品紹介

本書が扱うバイリンガルはエリートではない。植民地や移民、亡命の結果として、好むと好まざるとにかかわらずバイリンガルであり、あるいはそういった多言語が行き交う状況を、小説という一言語使用が原則の形式で描くという、ある種不可能な命題に挑んだ作家たちである。

 具体的には、アイヌ神謡集の知里幸恵、植民地台湾の複雑な言語状況を描いた佐藤春夫と呂赫若、「故郷」朝鮮からの引揚げ作家、金石範、李恢成ら在日作家、移民国家アメリカの日系人作家などである。とはいえ、ハーンやフォークナー、コンラッド、リービ英雄など欧米の文学の試みと比較しながら、いわゆる「在日文学」「外地文学」としてではなく、「ディアスポラ」によって特徴づけられる20世紀の世界文学として論じている。文学の本質に迫る批評であるとともに、ディアスポラ、とりわけアジアン・ディアスポラ研究にも貢献する、比較文学者の著者ならではの野心作。

バイリンガルな夢と憂鬱はこんな本です

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