隣人が敵国人になる日: 第一次世界大戦と東中欧の諸民族 (レクチャー第一次世界大戦を考える)

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著者 : 野村真理
  • 人文書院 (2013年9月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (150ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784409511206

隣人が敵国人になる日: 第一次世界大戦と東中欧の諸民族 (レクチャー第一次世界大戦を考える)の感想・レビュー・書評

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  • ガリツィアは、ポーランド分割でオーストリア領になった地域で、西側にポーランド人、東側にウクライナ人が多く住む。更に点在するユダヤ人が人口の3割強を占めた。
    こういう土地に民族主義をぶつけたらどうなったかが本書である。
    語られるような悲劇は、「おわりに」で言及されるように、近代国民国家の形成期に主導となった国々に、「この辺に居てフランス語喋ってワインとチーズな人達」や「あのあたりのドイツ語を話すビールとソーセージのプロテスタント」みたいな、比較的(あくまで比較的‼︎)言語と宗教と民族にバラツキがなかったがために、境界の確定方法があまり考慮されなかったのが発端で、「ちょっと待て、ウチはヒンズー教徒と仏教徒が半々だわー」みたいな国が噛んでたら、事態はだいぶ違ったか。
    スケールはだいぶ違うが、出生地と本籍地と育った所と現住所が違う私、関心を持たずにいられないんである。

  • 野村真理『隣人が敵国人になる日 第一次世界大戦と東中欧の諸民族』人文書院、読了。一次大戦とは、独仏の直接対決と戦後の民族自決の印象から、帝国から国民国家へ歴史に見えるが、そう単純ではない。帰属意識も疎らな多民族混淆地域の東部戦線では「隣人が敵国人になる」日であった。

    言語や宗教の異なる諸民族が複雑に入り組む東中欧。いまだに国民国家を想像できないでいる民衆が存在する。ゆるやかな連合としての帝国の崩壊は、民族自決と国家形成の理念を掲げつつも、多様な人々を置き去りにすることになった。

    EUの成立、グローバル化の進展は、国民国家の意義を逓減しつつある。国家=民族である必要はなかろうが、民族であることと、国民であることから置き去りにされる歴史を振り返る本書は、近代とは何かを教えてくれる。知られざる歴史に分け入る一冊。

  • 「未完の戦争」、、、ずっと引き摺ってる訳だ。

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    「言語や宗教の異なる諸民族が複雑に入り組む東中欧。
    いまだ国民国家を想像できない民衆の戦争経験とは。
    さらなる大戦後の帝国崩壊は、民族に何をもたらしたか。
    東中欧の「未完の戦争」の行方を追う。」

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野村真理の作品

隣人が敵国人になる日: 第一次世界大戦と東中欧の諸民族 (レクチャー第一次世界大戦を考える)の作品紹介

言語や宗教の異なる諸民族が複雑に入り組む東中欧。
いまだ国民国家を想像できない民衆の戦争経験とは。
さらなる大戦後の帝国崩壊は、民族に何をもたらしたか。
東中欧の「未完の戦争」の行方を追う。

隣人が敵国人になる日: 第一次世界大戦と東中欧の諸民族 (レクチャー第一次世界大戦を考える)はこんな本です

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