- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784413021494
感想・レビュー・書評
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最近ハマっている岡本敏子さんのエッセイ。この人の言葉はパワーがある。きっぱり、さっぱりと生きた人だからだろう。
「私は太郎さんに惚れ込み、何もかもなげうって、ただひたすら太郎さんを見つめ、たとえ役にたたなくとも傍に居たい、あなたを見つめることが私の生き甲斐、とわき眼もふらずについて来た。一人の女がこれだけ純一無心に尊敬し、慕い、全存在を賭けているということは、男を力づけないはずはない。私は秘書として有能でもなく、芸術家でもなく、いい女でもなかったが、あらゆる瞬間に自分のありったけのものを注いだということは胸を張って言える。出し惜しみはしなかった」(p.121)
こんなふうに自ら言えるなんてカッコよすぎる。それでいて、男性にやさしいんだな、敏子さんは。
以前読んだ本にも出ていた「男ってこういうもんなんだと得心した」というエピソードで、弟たちと山でキャンプした翌朝、自分はキャンプ地に居続けたい気がするのに、弟たちは未練なく先に進んでいくのに対して、男は昨日と同じ暮らしへの未練は感じていないようだとみている。それはそういうものと敏子さんは理解して、それをまた愛しく思ってくれたようで、敏子さんにとって男性とは、「男の子」というべきものだったんだな。
男も女も、自分の性に対する矜持をもちながら、異性に対するやさしさが必要だと思う。それが、幼稚な今のこの国では成り立たないのが残念無念。
ま、一般論ブッてる前に、自分がいい男になれるようにしなければ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
青山にある、岡本太郎記念館で購入しました。
岡本太郎と50年共に過した敏子さん。
言葉ひとつひとつに力があります。
「決意」「意志」をもって、潔く生きる。
まだ読んでいる途中ですが、岡本太郎と敏子さんのことが、もっともっと知りたくなりました。