わたしは甘えているのでしょうか?27歳・OL

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  • 青春出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784413036078

感想・レビュー・書評

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  • 村上龍って人のエッセイが好き。
    なぜかというと、今まで私がした経験全てが、この人の経験の中に包括されているかのように感じるから。
    だから、人生の先輩だなーと、しみじみ感じる。

    ・言い訳しないで自分で動く
    ・フェアであることを大切にする
    ・リスクを取った上で、楽しんだり勝負する
    ・強く美しいものをたたえ、弱く醜いものに厳しい

    こういった態度で、何事に対しても対処できるってすごいことだと思います。

    OLの質問に、こんな態度で、シンプルかつ合理的な答えを与えている本でした。

  • 村上龍がアラサー女性の相談に答えるエッセイ。
    15年くらい前の本ですが、今のアラサー女性もそこまで変わらない悩みを抱えていると思う。
    アドバイスが現実的で論理的。真面目な本。

  • 嘆いてないで自分を磨けってことよね。

  • 題名にギクリと惹かれて読んで見た。一問一答村上龍への悩み相談。どの悩みもある程度共感したし、あぁ女性ってそうだよね。どうしても、そうだよね、っていう女子会でも言えない真っ黒な悩み。それに男性目線でしかと応え、バッサリ切るのではなくそれでいて肩を持たない返しができるこの人はすごいのではないかと思った。いつもハルキムラカミばかりだけど、龍さんの本も手にとってみようと思った一冊。

  • 古本屋で。1時間半くらいで読み終えたもので、読書スピードの遅い私にしては、サクサク読めた本でした。というのもまあ、一般の読者と村上さんとのQ&Aというか、ちょっと長めの一問一答のような形式の、エッセイのような本でしたから、時間もかからず気楽に読めたのですけれども……

    なんというか、処女作『限りなく透明に近いブルー』の印象が強烈で、その後 経済番組などに出演されているのを見ても、いまいち彼がどういう人なのか、ピンとこなかったのですが、この本を読んでもやはり、あの強烈な処女作はなんだったのだ……と疑問符を浮かべてしまうほど、村上先生ってふつうの人。ほんとうにふつうの人です。何がって、感性が。

    迷える女性たちに、べつに親身に歩み寄るわけでもありませんし、門外漢だからと問題を投げるでもなく、もっとも現実的な方法を示しては、次の女性の質問へと移っていくわけですが、結局のところ、なんのためにこの本が出版されたのか、さっぱりわからない。村上先生に投げかけられている質問も、仕事や経済、社会問題に詳しい村上先生にこそ問いかけたい、というような質問でもなく、日常会話で繰り出される程度の、ほんとうになぜ村上先生に向けられているのかさっぱりわからない質問ばかりで、それゆえに余計に、質問への回答も、いわゆるふつう、としか言いようのないものが多いのかもしれません。作家という既成の枠からはみ出たような生き方にも見える生き方をしてきた人ならではの、目からうろこの人生観が語られるわけでもなく、なんでこのひと作家なんだろう……むしろそこらのふつうのサラリーマンのおいちゃんたちより、もっとサラリーマンぽいこと言ってるぞ……卑小でありふれた人間そのもののコメントだぞ……という、そんな印象を抱かせる本。ほんとうにまともなことしか書いてありません。

    ただ、そこから見えるのは、現代社会の意外な多様さ。
    多様さ自体は意外でもなんでもないかもしれませんが、やはりそこには日本社会の閉塞感、息苦しさがあるわけで、これが多様さを許さない、多様な枝をバキバキと手折る見えない剪定鋏のような、そんな息苦しさの前に、多様であることを抑圧された若者が出てきて村上先生に問いかけているのかと思いきや、そうではない。むしろ既成の枠に入らない他者を許せませんとか、既成の枠に従わない生き方をしているのだけど、これってアリなの、ナシなの、アリですよね、というような、既成の枠をまさに大事にしている当の人から、既成の枠の外にいることに罪悪感も焦りもない自分を とくになんとも思っていない自由な当人まで幅広く登場して、むしろ彼らに対し、既成の枠との渡り合いの可能性を、ほんのちょびっとだけ指南して終わる、そんな本。何を思って先生はこの本を書いたのでしょうね。

    人生相談というには、あまりにも身が入っていない回答のような気もしますが、そこはやはり、先生のシビアなものの見方、安易な励ましも思い上がった説教も、どちらも無責任とでもいうような、現実的なものの考え方があるように思います。村上先生がどういう人なのか、ますますわからなくなりました。また機会がありましたら別の本を読むこともあるかと思いますが、そのときに いまよりは総合的な答えが出せるのだと思います。なのでいまは★ひとつ。

  • 村上龍、好きです。「13歳のハローワーク」は、子供の13歳の誕生日に渡しました。娘が二十歳になったら、この本を渡すことは、あり得ません!つまらん、こんな悩みに真剣に?答えてんじゃない、こんな事で悩める幸せを噛み締めて生きて欲しい。というか本になってて、最後まで読んだ自分も、病んでいて、読むことで救われた部分もあるのかも。

  • 美大中退で、社会人経験もそんなにないような著者が社会人と呼べる人間に対してどういう話をするのか気になって読んだけど(批判的な意味ではない)普通だった。仕事で悩んだり、妙齢で生きがいもない…みたいな人が読めばスッキリするかも。
    私自身も「みんなそうなのね」となんとなく腑に落ちた。

  • 女性への相談に答えたもの。(月刊SAYで連載されていた内容らしい)
    男性目線で読んだけれど特に感想無し。将来的に風土記的な価値が出る可能性がなきにしもあらず。

  • ”「バカバカしくも切実な悩み」の相談と回答を集めたもの”とはじめに書かれてある。
    仕事や資格、人間関係や恋愛で抱えている悩みに対し、「そう思うのはよくわかる。でも、○○に比べればいいんじゃないですか?」的な回答が多い。
    たしかにこの手の悩みには、村上氏でなくともその回答が適切だと思う。
    私にとっては、回答よりもそれに行きつくまでの考え方や現実論が身にしみてよかった。根本的には、やはり自己解決だもんね。
    悩みを抱えてる人には、なにかヒントが見つかるかも。
    同じケースでなくとも、なるほど!と思うことが一つはあるはず。
    私も、転職などを本気で考え始めたら、もう一度読んでみようかな。

    特に心に残った回答は以下。
    ・「自分が何をしたいのか」がわからない限り不安は晴れないのです
    ・可能性はゼロではないんです。そこがむずかしいところなんですが
    ・すべては手に入らない。「一番欲しいものは何か」優先順位をつけることです
    ・正社員が有利だということを直視しないと、あとで後悔します
    ・社会がどうなる、という前提を立てて自分の人生を考えるのは止めたほうがいい

  • 自分への投資なのか、ただの浪費なのか
    →これ、そのとおり。飲み会で人脈つくるとか、いい服かってオシャレにみせるとかは、自分への投資と思いがちだけど、よく考えたらただの浪費になってる場合もあるだろーな。ほんと、お金と時間割く前によく考えなきゃ。


    40代になって容姿も衰えて何もなくなった人が、20代楽しんだからいいやと言えるだろうか
    →言えないとおもう!40代でみじめだったら、あ〜あの時は楽しかった、戻りたいばっかりで、決して楽しんだからいい!にはならない。20代も楽しかった、でも今も楽しい☻って言えるような生き方をしたい。



    どっちの男にしようかということは、どっちもそんなに魅力がない
    →これ、あたしまだわかんない。2人を選ぶ状況になったことないから。でも、もしそうなることがあれば、この言葉を思い出そう。




    仕事を一生懸命やっていたほうが、いい男と出会うチャンスも多いのでは
    →そうなのかな?仕事がむしゃらに頑張ってる人はキラキラしてる=ふとした出会いがあったときにチャンスを掴みやすいということかな?まぁ、どっちにしろ、頑張ってる人は素敵やもんね。

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著者プロフィール

一九五二年、長崎県佐世保市生まれ。 武蔵野美術大学中退。大学在学中の七六年に「限りなく透明に近いブルー」で群像新人文学賞、芥川賞を受賞。八一年に『コインロッカー・ベイビーズ』で野間文芸新人賞、九八年に『イン ザ・ミソスープ』で読売文学賞、二〇〇〇年に『共生虫』で谷崎潤一郎賞、〇五年に『半島を出よ』で野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞。経済トーク番組「カンブリア宮殿」(テレビ東京)のインタビュアーもつとめる。

「2020年 『すべての男は消耗品である。 最終巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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