「謝る力」が器を決める

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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784413037594

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  • 謝ることの大切さを説き、謝ることのできる人は器の大きい人間だということが書いてありました。

    以下、心に残った部分です。

    謝れない人は、表面的な強さの裏でひどく脆い精神状態に陥っている場合が多い。謝った途端に自我の強さが崩れるのではないかという恐怖心をかかえている。
    謝ることは「負け」ではない。むしろ「勝ち」。
    自分の非を認めることは非常に勇気のいることであり、自信のない人間は謝ることができない。
    大切な人、自分にとって大切なものを守るために「謝る力」を使うことも時に必要。
    謝れるか否かは人間性を試されている、器の大きさを測られている。
    謝るまでは緊張の極致。謝った瞬間に緊張がほぐれ、安堵感が広がり精神と肉体が弛緩する。謝ると心が楽になる。
    ちょっとしたことでも素直に謝ることができる人は心が強くしなやかで、人に好かれ、頼りにされ、尊敬される。


    筆者が紹介していたある女性のエピソードが衝撃的でした。結婚相手の夫に浮気され、その浮気相手の彼女に対し、その女性は謝ったそうです。「夫のやったこと、あなたを傷つけたことは申し訳なかった」と。
    夫に対する固い愛情を感じ、またその妻の器の大きさを感じました。

  • 謝るという字は『感謝の謝』つまり相手に感謝すること。
    一昔前の日本人だったら謝らなくてもいいようなときにでも頭を下げていたらしい。雨の時は互いに傘を外側に向けて通り過ぎる『傘かしげ』や、人の足を踏んでしまった時は、踏まれた方も自分がうっかりしてましてと謝る『うかつ謝り』という風習があった。日本人はあまり我を張らず、謝る事で周囲と調和を保つという絶妙のバランス感覚を備えいた。
    現代の人は謝らないよりも謝れないことが問題だ。謝り方で人生の結果に圧倒的な差がでる。自分に非がない時でも謝ったり、自分が偉くても部下に対して謝れる人は器が大きい。
    子供に大して褒めて伸ばすだけでなく、時には厳しく叱り『謝る』ということを覚えさせることが重要。

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著者プロフィール

精神科医、医療法人社団こころの会理事長。一九四六年生まれ。東邦大学医学部卒、慶應義塾大学病院精神神経科入局。国際協力事業団の医療専門家としてのペルー派遣、都立(現・公益財団法人東京都保健医療公社)荏原病院勤務などを経て、一九九〇年、東京・蒲田にタカハシクリニックを開設。ニッポン放送「テレフォン人生相談」担当。日本現代アートのコレクターでもあり、自身のコレクション展を全国で開催。著書に『恋愛の作法――精神科医の結婚のすすめ』(ポプラ社)、『「謝る力」が器を決める』(青春出版社)などがある。現在、ウェブマガジン『FORZA STYLE』(http://forzastyle.com/)にて「一匹狼宣言」を連載中。

「2016年 『現代美術コレクター』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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