3時間でわかる「クラシック音楽」入門 (青春新書INTELLIGENCE 145)
- 青春出版社 (2006年5月15日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784413041454
感想・レビュー・書評
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名門と呼ばれる管弦楽団のコンサートに、それなりの料金でチケットを買って行ってみたくなった。良いものを聴いて感動することがクラシックを好きになるきっかけとなる。
作曲家はそれぞれその時代の背景もあり、さまざまな曲作りをしてきた。そしてベートーベンがいかにその後の作曲家達に影響を与えていたかを知った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
クラシックを聴き始めたばかりの頃に読んだ本。
極論だが、初心者にはこれくらいの方がいいかもしれない。 -
<まとめ>
・19世紀の音楽家たちが、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンの時代を指して、自分たちの音楽と区別し、その偉大さを讃えるためにクラシックと呼んだ。狭義には、この3人がクラシック(古典派)。
・レコードもなく生演奏で聴くしかなかった当時、過去の音楽を聴く習慣・手段がなかった。1829年、メンデルスゾーンが初めてバッハを再演した。
・『英雄』など一部の曲を除き、曲名は後付け。
・ベートーヴェンの交響曲が衝撃を与え、次に続く多くのロマン派の音楽家たちを生み出した。
<目次>
第一章 クラシック音楽は「正面」から攻める
第二章 クラシック音楽は「頂上」から聴く
第三章 クラシック音楽は「流れ」からつかむ
クラシックのなかのクラシックー古典派の時代
モーツァルトという衝撃
ベートーヴェンの後継者たち
バッハをリニューアルしたロマン派
ショパンー前期ロマン派のもうひとりの巨人
ブラームスとブルックナーー後期ロマン派による交響曲の改革
交響曲の終焉
<メモ>
1685-1750 バッハ
1685-1759 ヘンデル
1732-1809 ハイドン
1756-1791 モーツァルト
1770-1827 ベートーヴェン
1797-1828 シューベルト
1803-1869 ベルリオーズ ロマン派〜
1809-1847 メンデルスゾーン
1810-1856 シューマン
1810-1849 ショパン
1811-1886 リスト
1813-1883 ワーグナー 後期ロマン派〜
1813-1901 ヴェルディ
1824-1896 ブルックナー
1833-1897 ブラームス
1840-1893 チャイコフスキー
1824-1884 スメタナ
1841-1904 ドヴォルザーク
1860-1911 マーラー
1862-1918 ドビュッシー
1864-1949 R・ストラウス
1865-1957 シベリウス
1875-1937 ラヴェル
1886-1954 フルトヴェングラー
1906-1975 ショスタコーヴィチ
1908-1989 カラヤン
1918-1990 バーンスタイン
クラシックのタイトルは、ベートーヴェン交響曲第三番『英雄』などを除き、後付け。
19世紀後半の後期ロマン派の音楽家たちが、自分たちから見て旧世代の音楽を、「クラシック=古典」とみなし、そう命名した。(94)
交響曲とは何か。「オーケストラが演奏する、四楽章を基本とした、合計十数分から一時間数十分かかる」曲のこと。(99)
1829年、メンデルスゾーンがバッハの『マタイ受難曲』を指揮した。
いまではレコード(CD)があるので、昔の曲を聴くことができるが、当時はそういうメディアはない。コンサートで演奏されなければ、聴くことはできない。だが、この時代まで、コンサートで演奏されるのは、その当時の「現代の曲」がほとんどで、昔の曲を演奏したり聴いたりする習慣はあまりなかった。死んだ後もベートーヴェンが演奏されていたのは、例外的だった。(135)
ベートーヴェンとロマン派
1823年、リストのコンサートにベートーヴェンがやってくる
1827年、ベートーヴェン死去
1828年、ベルリオーズ、パリでベートーヴェンを聴く
1828年、シューマン、ベートーヴェンを聴く
2012.8.12読了 -
クラシックの歴史が俯瞰できて面白かった。交響曲を中心に大きな流れがつかめた。「バッハが死んで六年後にモーツァルトは生まれ、その十四年後にベートーヴェンが生まれる。さらにその二十一年後にモーツァルトは三十五歳で亡くなる。」というふうに音楽家たちの関係がその時代とともに語られる。クラシック音楽を楽しむには、やはり知識と経験が必要だと痛感。ただ、音楽を演奏するには才能も必要だろうが、著者も言っているように「聴く」ことについては、年齢も才能も関係ない。この本を手に「本物のクラシックを鑑賞したい」と思う。著者の中川さんには同じような手法で書かれた他の著書も多数あるようだ。そちらも読んでみたい。
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素晴らしい!
分かりやすく、必要かつ十分な情報の内容。
退屈させない構成と表現で読むものを飽きさせません。
ソニーのCD全集 「The Great Collection Of Classical Music」を全てiTunesに入れているはいるが、全く聞いていませんでした。
最近クラシック、とくにモーツァルトを寝る前に聴くと、とてもぐっすり眠ることができます。
アイネ・クライネ・ナハトムジークの旋律が寝ている間にも脳で流れている感じです。
この本でクラシック音楽にグッと引き寄せられました。 -
冒頭で著者が挙げているテーマが、クラシックの「何を」「どう」聴いたら良いかをしっかり説明したい、ということ。その大テーマはクリアされていると感じました。
序盤では「そもそもクラシックってどういう音楽のことなのよ」という点に触れ、クラシックのハードルを高くしている要因の一つである、様々な専門用語についても簡単ながら分かりやすく解説してくれています。後半はクラシック音楽の巨匠たちを、非常にざっくりしたダイジェストながらだいたい触れてくれているので、それぞれの人物の相関も含め、何が「古典派」で何が「ロマン派」なのか、ぐらいは読了すれば理解できる作りになっています。
読了したうえであえてミもフタもないことを言うならば、「やっぱりベートーヴェンって凄ぇんだなぁ」ということでしょうか。
クラシック音楽そのものについてダイジェストで知るという点で、まさに「入門」としての役割は果たせていると言えるでしょう。終盤の「なぜクラシックを嫌いになる人が多いのか」に関する著者の見解は、まさに自分のことを言われているようで苦笑しながら読みました。ま、確かに「そういう触れ方」をしたら、クラシックを面白いと思えるハズがありませんわな。 -
かなり大胆にクラシック音楽とはと語っていて面白かった。
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クラシックの全体像(楽曲、作曲家、指揮者など)に関する概略を説明し、その後でそれらを時代の流れに沿って解説している。
感覚的な表現を使い、全体的にわかりやすく説明されている。 -
クラシック音楽の扉をたたく時、自分にはどの方法が一番合っているか、この本を読めば、ヒントになる方法が分かる。