人生は勉強より「世渡り力」だ! (青春新書インテリジェンス) (青春新書INTELLIGENCE 204)

著者 :
  • 青春出版社
3.59
  • (40)
  • (65)
  • (79)
  • (15)
  • (5)
本棚登録 : 542
感想 : 75
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784413042048

作品紹介・あらすじ

一生、どこに行っても食いっぱぐれない頭と技術の鍛え方。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • アクが強いおっさんだなと思うが、嫌いではない。世渡り力なんて外道だなぁと一見感じるが、そうではない。岡野雅行とは誰か。痛くない注射針を発明した職人だ。溢れんばかりの仕事や人生哲学を吐き出してくれる。べらんめぇ調も気持ち良い。

    黙って良い行いをしていれば、いつかは報われる。そんな事はない、誰かが分かってくれるのを期待して待つなんて、甘えだ、と言い切る。その通りだ。このような自己満足の美学なんてものは、言われないと気付かない事も多い。報われなくて良いなら別だ。だが、そんな善人には、家族や友人は守れないだろう。

  • 印象に残った箇所については、以下のとおり。

    【P18】世渡り力ってのは、こすっからく生きていく、安っぽい手練手管なんかじゃないぞ。人の機微を知り、義理人情をわきまえ、人さまにかわいがられて、引き上げてもらいながら、自分を最大限に活かしていく“総合力”なんだよ。

    【P117】裏切られるってことは、自分を鍛える経験でもあるんだよ。人間いろいろ、仕事もいろいろだってことを、身にしみて知ることになるし、自分がしちゃいけないことを教えてもくれる。

    【P124】「ありがとうございました」、「ごちそうさまでした」を四回も言ってみなよ。こんなご時世だから、相手は感動だよ。「あいつ、次もまた誘ってやろう」ってことに必ずなる。そうやって、情が通ったつきあいが深まっていくんだよ。

    【P174】究めるためには、何がいちばん肝心だか知ってるか?基礎を固めることなんだ。これを知らないヤツが多いんだよ。みんな、基礎を蔑ろにして難しいこと、上等なことをやりたがる。だから、中途半端なことになっちまうんだよ。

    【P179】失敗はしたくない、できるだけしないほうがいいって考えているヤツが多いけど、失敗しなきゃ、成功なんかできっこない。失敗を怖がってちゃダメなんだよ。

  • P18 世渡り力ってのは、こすっからく生きていく、安っぽい手練手管なんかじゃないぞ。人間の機微を知り、義理人情をわきまえ、人さまにかわいがられて、引き上げてもらいながら、自分を最大限に活かしていく"総合力"なんだよ。

    P149 落語を聴くんだよ。落語にはいろんな言葉がぽんぽん出てくるし、話の流れってのはこういうもんなんだってことが分かる。

  • あまり人として好きにはなれないかなと感じました。
    世渡り力は大切だとは思いますが、本書の内容はサラリーマンの方には参考になる部分は少ないと思います。

  • ・本当に貴重な情報はあらたまった場に出てこない。情報のポロリは酒の場で…
    ・情報が欲しいときだけ来てもだめ。普段から人付き合いをしていないと
    ・しゃべるときには10のものを100に。アピールしないと
    ・中途半端に真面目・面白い、はダメ。突き抜ける
    ・恩を仇で返さない。助けてもらったとき、情報をもらったとき…
    ・一流を教えてくれる上司についていくこと

  • 本書の著者は岡野雅行氏。元サッカー日本代表の野人、ではなく、携帯電話用のリチウムイオン電池のケースや痛くない注射針で有名な岡野工業の社長。その岡野氏が自らの人生哲学を実際のエピソードを取り混ぜて紹介している。

    タイトルにある「世渡り力」は一見誤解を受けそうだが、『人と情報のマネジメント力』という意味。ドライなビジネスライクな付き合いではなく、義理人情溢れる人付き合いが成功の鍵だという。

    読んでいると著者の人となりが伝わってくる。楽しく読めて、為になる一冊。

  • 1.この本をひと言でまとめると
    職人の人付き合い術

    2.お気に入りコンテンツとその理由を3から5個程度
    ・勝手に向こうから入ってくる情報は大抵あてにならない(p29)
      勝手に入ってくる情報は誰でも手に入る。それってGoogleで検索すれば済む話ですよね。
    ・恩を受けるってことはハンディを負うこと(p46)
      対等な立場でなくなるだけでなく、受けた側の人間性を審判されているようなもの。
    ・言葉は聞くそばから消える (p77)
      人間はいい加減なもの。自分をアピールするには大げさすぎるのでちょうど良い。業績評価面談などでそのように感じた。
    ・メザシ一匹400円(p84)
      見た目で人を騙せる。イメージというのは怖い。見た目でなく中身が大事。
    ・レベルアップするには一流のものを見ること(p137)
      普段のレベル(2・3流)では見えて来ない世界が必ず見えると思う。自分の立ち位置、あるべき姿との差を認識するのが重要
    ・技術じゃ誰にも負けないってのが根っこ(p161)
      誰にも負けないもの、誰よりも詳しいものを持っていれば人から頼られる。基本があってこその「世渡り力」。

    3.突っ込みどころ
    ・名参謀の女房は単なる自分の嫁の自慢にしか聞こえない。結婚前に見分けるのは困難。
    ・根っことなる技術・腕の磨き方はよくわからない。”勘”という言葉で片付けられてる(技術は盗むものだから敢えて書いてない?)
    ・小さな企業の社長だからこそできるという内容(義理を欠いた会社とは二度と仕事しない等)が多くサラリーマンの指針になるかは「?」

  • ビジネス

  • 語り調の文体で読み易い。人と人の付き合いが大事である。

  • 古本屋へ

全75件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1933年東京都墨田区生まれ。45年、向島更正国民学校卒業。社員5人の町工場・岡野工業株式会社を経営、代表社員を名乗る。「誰にもできない仕事」と「安すぎて人が敬遠する仕事」をモットーとし、針穴の直径が0.08ミリという世界一細い「痛くない注射針」の量産化や、携帯電話の小型化に貢献したリチウムイオン電池ケースにより、「世界一の職人」「金型の魔術師」として知られる。NASAをはじめ世界的大企業からも注文が押し寄せるなか、これまで家電、パソコン機器、医療機器など多くの金型をつくる。2004年、旭日雙光章を受章、いまもバリバリの現役である。著書に『カネは後からついてくる!』『俺が、つくる!』などがある。

「2014年 『人生は勉強より「世渡り力」だ!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

岡野雅行の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×