人生は勉強より「世渡り力」だ! (青春新書インテリジェンス) (青春新書INTELLIGENCE 204)
- 青春出版社 (2008年6月3日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
- / ISBN・EAN: 9784413042048
作品紹介・あらすじ
一生、どこに行っても食いっぱぐれない頭と技術の鍛え方。
感想・レビュー・書評
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アクが強いおっさんだなと思うが、嫌いではない。世渡り力なんて外道だなぁと一見感じるが、そうではない。岡野雅行とは誰か。痛くない注射針を発明した職人だ。溢れんばかりの仕事や人生哲学を吐き出してくれる。べらんめぇ調も気持ち良い。
黙って良い行いをしていれば、いつかは報われる。そんな事はない、誰かが分かってくれるのを期待して待つなんて、甘えだ、と言い切る。その通りだ。このような自己満足の美学なんてものは、言われないと気付かない事も多い。報われなくて良いなら別だ。だが、そんな善人には、家族や友人は守れないだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
印象に残った箇所については、以下のとおり。
【P18】世渡り力ってのは、こすっからく生きていく、安っぽい手練手管なんかじゃないぞ。人の機微を知り、義理人情をわきまえ、人さまにかわいがられて、引き上げてもらいながら、自分を最大限に活かしていく“総合力”なんだよ。
【P117】裏切られるってことは、自分を鍛える経験でもあるんだよ。人間いろいろ、仕事もいろいろだってことを、身にしみて知ることになるし、自分がしちゃいけないことを教えてもくれる。
【P124】「ありがとうございました」、「ごちそうさまでした」を四回も言ってみなよ。こんなご時世だから、相手は感動だよ。「あいつ、次もまた誘ってやろう」ってことに必ずなる。そうやって、情が通ったつきあいが深まっていくんだよ。
【P174】究めるためには、何がいちばん肝心だか知ってるか?基礎を固めることなんだ。これを知らないヤツが多いんだよ。みんな、基礎を蔑ろにして難しいこと、上等なことをやりたがる。だから、中途半端なことになっちまうんだよ。
【P179】失敗はしたくない、できるだけしないほうがいいって考えているヤツが多いけど、失敗しなきゃ、成功なんかできっこない。失敗を怖がってちゃダメなんだよ。 -
P18 世渡り力ってのは、こすっからく生きていく、安っぽい手練手管なんかじゃないぞ。人間の機微を知り、義理人情をわきまえ、人さまにかわいがられて、引き上げてもらいながら、自分を最大限に活かしていく"総合力"なんだよ。
P149 落語を聴くんだよ。落語にはいろんな言葉がぽんぽん出てくるし、話の流れってのはこういうもんなんだってことが分かる。 -
あまり人として好きにはなれないかなと感じました。
世渡り力は大切だとは思いますが、本書の内容はサラリーマンの方には参考になる部分は少ないと思います。 -
・本当に貴重な情報はあらたまった場に出てこない。情報のポロリは酒の場で…
・情報が欲しいときだけ来てもだめ。普段から人付き合いをしていないと
・しゃべるときには10のものを100に。アピールしないと
・中途半端に真面目・面白い、はダメ。突き抜ける
・恩を仇で返さない。助けてもらったとき、情報をもらったとき…
・一流を教えてくれる上司についていくこと -
本書の著者は岡野雅行氏。元サッカー日本代表の野人、ではなく、携帯電話用のリチウムイオン電池のケースや痛くない注射針で有名な岡野工業の社長。その岡野氏が自らの人生哲学を実際のエピソードを取り混ぜて紹介している。
タイトルにある「世渡り力」は一見誤解を受けそうだが、『人と情報のマネジメント力』という意味。ドライなビジネスライクな付き合いではなく、義理人情溢れる人付き合いが成功の鍵だという。
読んでいると著者の人となりが伝わってくる。楽しく読めて、為になる一冊。 -
1.この本をひと言でまとめると
職人の人付き合い術
2.お気に入りコンテンツとその理由を3から5個程度
・勝手に向こうから入ってくる情報は大抵あてにならない(p29)
勝手に入ってくる情報は誰でも手に入る。それってGoogleで検索すれば済む話ですよね。
・恩を受けるってことはハンディを負うこと(p46)
対等な立場でなくなるだけでなく、受けた側の人間性を審判されているようなもの。
・言葉は聞くそばから消える (p77)
人間はいい加減なもの。自分をアピールするには大げさすぎるのでちょうど良い。業績評価面談などでそのように感じた。
・メザシ一匹400円(p84)
見た目で人を騙せる。イメージというのは怖い。見た目でなく中身が大事。
・レベルアップするには一流のものを見ること(p137)
普段のレベル(2・3流)では見えて来ない世界が必ず見えると思う。自分の立ち位置、あるべき姿との差を認識するのが重要
・技術じゃ誰にも負けないってのが根っこ(p161)
誰にも負けないもの、誰よりも詳しいものを持っていれば人から頼られる。基本があってこその「世渡り力」。
3.突っ込みどころ
・名参謀の女房は単なる自分の嫁の自慢にしか聞こえない。結婚前に見分けるのは困難。
・根っことなる技術・腕の磨き方はよくわからない。”勘”という言葉で片付けられてる(技術は盗むものだから敢えて書いてない?)
・小さな企業の社長だからこそできるという内容(義理を欠いた会社とは二度と仕事しない等)が多くサラリーマンの指針になるかは「?」 -
ビジネス
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語り調の文体で読み易い。人と人の付き合いが大事である。
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