政権力 (青春新書) (青春新書INTELLIGENCE 240)
- 青春出版社 (2009年7月2日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
- / ISBN・EAN: 9784413042406
作品紹介・あらすじ
二大政党による政権交代の必要がうんぬんされ、政策論議はにぎやかな現在。一国の政権を責任を持って担うには、いったいどんな条件が必要なのか。そもそも政治家にはどんな資質が求められるのか。政党は、官僚はどうあるべきなのか。国民はどこをどうチェックしていけばいいのか。吉田茂内閣を皮切りに、歴代内閣の興亡を間近で見てきた著者が、魑魅魍魎うごめく政治の暗がりを白日の下にさらし、混迷する日本政治に求められる本質を浮かび上がらせる-。
感想・レビュー・書評
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TVタックルでもお馴染みの三宅さんの著書。
客観的事実に基づいて過去の首相を評価している。
副題からして、これからのリーダーに求められる資質を具体的に論じているのだろうと思ったが、そうでもない。
「これから」のリーダーに求められる器については、複雑で流動的な情勢ゆえに言及難しいそうで、これに割かれているページ数は非常に少ない。
そこが知りたいと思って買う人も多いと思うのだが。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
政治の裏世界がいろいろと見えて興味深かった。
政治家に倫理を求めるなんて、八百屋に魚を求めに行くようなものらしい。
田中角栄さんの発想はすごかったんだな。
政権を持っているときは、官僚の局長クラスがすっ飛んできてくれたが、政権を手放すと課長補佐もなかなか来ない。
安倍内閣が短命に終わったのも官僚を敵に回したから。
戦後の政治は英語を必要とした。白洲次郎も吉田もキングスイングリッシュですごかった。アメリカ人も英語に関しては新参者。英国仕込みのイングリッシュで対等に勝負できた。オーラがあった。
中曽根さんの生き方はしたたかだったが総理大臣になるんだという強い信念があったから逆境もバネにして幸運に変えることができた。
中曽根さんが初めてアメリカと対等に交渉できるようになった。
田中さんの人心掌握はすごかった。田中軍団が強かったのは、同じ釜の飯を食っていた野武士集団だったから。宏池会とは大違いだった。 -
現在の政治的混乱を過去の首相から読み解くという画期的な試みは刮目に値する。
戦後政治を時系列にわかりやすく読ませる一冊。 -
三宅さんが好きだというだけで読んでみた。辛口なコメントが少なくて、もうちょっと・・・という感じではあったが。
具体的なやり取りを挙げているので、とても面白いが。
ただ、政治に興味がないもので・・・ -
国会での政治を長いこと見てきた三宅さんだからこそかける政権史とこれからの政治家に求められる政権力とは何かを示唆。
政権史は自分が寡聞なのでおもしろかったが、これからの政治家に必要な政権力の記述はやや当り前な感も・・・
政治に詳しい人にとってはおもしろくないのかも
三宅さんだからこそ知るエピソードも本筋からそれるが、読んでておもしろい。 -
中学生のときかTVタックルで見て以来大好きな三宅 久之氏の著書。
第1、2章は、自民vs民主、官僚、与党・野党の話題が上る。続いて第3、4章では、長期政権及び短期政権の分析を行う。そして最後の第5章において、政治家というより政権の中枢にいる人間に求められるものを説く。
明快で分かりやすい。また予備知識がなくとも、そこそこ読み進めていける。
もともと好きなジャーナリストだしね笑 おススメ! -
あまりにも政治を知らなさすぎるぜ!
ってことで読んでみた。
昔の政治家の話とかなかなかおもしろかったです。政治家とはどんな人たちなのかということを知りたければ入門としてはとても良いと思います。
もう少し政治の仕組みとかがわかるともっとスムーズに読めたりするんだと思うけど未だにその領域には達せず。
これからはTV等のメディアをうまく使う政治家が良いらしい。その点小泉さんはやっぱり凄い人だったそうで。他にも様々な首相の特徴や政策が載っていて首相の辞書的な役割になります。
今後政治についての本を読む上で役立ちそうです!
さてさて、この激動の時代に今後どういう政治家が現れてくるでしょうか?楽しみです。
それにしても未だに政治の細かいところには興味を持てないね(笑) -
Sat, 08 Aug 2009
たかじんのそこまで言って委員会 などでお馴染み
政治評論家 三宅久之氏の 近著
新刊なので,ホントに麻生政権に対する言及まで含んでいる.
新聞記者を経て政治評論家になり,とても長い間国政を見続けてきた筆者が
政権を維持する力とは何かを考える.
基本的には,昭和の内閣総理大臣の人物史だとおもってください.
そんなに深い内容というよりは,
長期政権を担った人の人柄や,その特徴などを書いている.
また,短期政権についてもその理由などを記している.
ほほう.と思ったのは
連立についての考え方だ.
大連立について の記述で
日本はどうしても大政翼賛会のトラウマから,自・民の大連立にアレルギー反応を示したが,
それも一つの選択肢として捉えるべきだということ.
たとえば,ドイツは戦後,連立政権でない政権は存在しないらしい.
連立により専制的になるよりは,連立によりダイナミクスが起きることもあるという
たとえば,日本では 自・社・さ を組んだが故に 社 が落ちていった例がある.
もちろんその逆もあるのだ.
自自公 以降,明らかに 公 は のびたしなぁ
まぁ,さっと読めて 読みやすい本だった.
○○力 っていう本だからと言って
別に将来予測とか.
こうすれば政権を取れる! みたいな How to 本では,もちろんない.
○○力 って本多いですよね. -
さくさく読めておもしろい。
それにつきる。 -
読み物として、おもしろいと思った。
政治家って、テレビでしか見ないし、いつもマスコミから攻撃されたりとか、へんに持て囃されたりしてて、あんまり人じゃないような気がしていたけど、この本を読んで、政治家って、政治家ではあるけども同じ人なんだ、いろいろ考えてくれてるんだ、と思った。
もっと日本を将来どうしたいのか、ビジョンをもったほうがいいね。
政治家も、選挙権を持ってる国民も。
これから日本は誰がどうしていくんだろう、ということを考えるきっかけになった気がする。