ドイツ人はなぜ、1年に150日休んでも仕事が回るのか (青春新書インテリジェンス)

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784413044622

作品紹介・あらすじ

有給休暇30日超で、その消化率100%、夏休みは最低2週間…なのに、仕事の生産性は日本の1.5倍の秘密とは!ドイツ在住25年のジャーナリストが、ドイツ流「効率のいい」働き方を大公開!

感想・レビュー・書評

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  • 企業での働き方について深く考えさせられ、今後の自分の就活での見方に取り込みたいと感じた。

  • ドイツのいろんな制度や歴史を知るという意味では興味深かったのだけど、実は他の近隣諸国と大きくは変わらないのではと推測。
    結局タイトルの命題に対しての明瞭な解答がなかったのが残念。

  • ドイツに対する新らしい「社会的市場経済」が勉強になった。社会的な利益を重視した市場経済。政府の失業者支援政策、労働者保護政策が日本人からみたら不思議なほど機能している。

    最近日本でも有給5日必須取得とか、女性の社会参画とか話題になっているので、少しずつ労働環境は改善されはじめているのかと思う。実感するのはまだまだ先のような気がするけど。

    権利の主張、法律の厳守より義理人情の世界観が古き良き日本なのかなぁ。そうはいっても家族間の繋がりはドイツの方が厚いし公私の重要度の感覚なのだろうな。

  • ドイツ人は休日を大切にする民族であるということがよくわかった。そういう下地があるからこそ、労働者を手厚く保護する法律ができ、会社もそれに合意できたと思う。一方、日本のように顧客至上主義に慣れているとドイツに行くとサービスがなっていないという。自分の権利を大切にして他人から与えられることが少なくなることを我慢するか、他人に満足してもらって自分を犠牲にするほうがいいのかどっちを取るかだと思った。私の場合、ドイツほどサービスが悪い状態というのはあまり嬉しくはないが、日本ほどサービス過剰な状態も望んでいない。

  • 読みやすくわかりやすい文章で、ドイツの働き方・生活について、筆者の考える日本が取り入れると良い所が紹介されています。    
    刊行は2015年で、当時よりも現在の日本の状況は変化していますが、まだ過渡期かもしれません。国の法律レベルで異なるところもありますが、日々の効率化へのヒントが見つかります。

    司書3より

    姫路大学附属図書館の蔵書を確認する→
    https://library.koutoku.ac.jp/opac/opac_link/bibid/SS00099599

  • 最も印象的だったのは「無為の時間は無駄な時間ではない。本当にリッチな人は、自分のために時間を使える人。」です。この価値観には強く共感しました。一方、その価値観ゆえのデメリット(サービスが低品質、時間プレッシャーが大きいなど)も語られており、なんでも良い面・悪い面があることも再確認できました。まずは生産性向上のため、時間の費用対効果を意識して仕事をします。

  • 「ドイツ人は法律や規則を重視する」
    「サービス砂漠」→上手い表現だなと思った。

  • とても参考になった
    仕事に生かしたい

  • ドイツ人の生産性が高いのかを、様々な観点でまとめている。無駄が嫌いな国民性と、個人主義的な思想、それをベースとした法律、制度。「アゲンダ2010」「インダストリ4.0」にまで話題は及ぶなど、非常に広範囲なうえ、コンパクトで読みやすい
    こういった予備知識を踏まえたうえで、インダストリ4.0を読み返すと、彼らの壮大なプロジェクトは、元々の土台にしっかりと支えられているのだと思った。たとえば工業のプロダクトや工程など、それらがドイツでは標準化されており、中小企業でも、どの分野で何が強いかなど、非常に明確になっているという話があったが、そもそも彼らは文房具まで標準化されているような国だ。合理的の範囲も深さも何もかも、日本とレベルが違う
    労働者を守る制度などが、日本と格段に違う話もあるが、日本で同じ内容にしても全く意味がないだろう。そもそも法律を守る意識がドイツより低く、詭弁を働かすに違いない。そもそもドイツは、労働者を守る代わりに「生産性」を徹底的に追及される。その前提があってこそ、労働者に守る価値が生まれるわけだ。日本人の労働者は、守るほどの価値があるとは思えない。ただ、消費してもらうために、労働して対価をあたえなければ国としてやっていけないだろう
    だが、本の終盤では負の側面も書かれている。ドイツは税金が高く、買い物自体がストレスになりがち。またサービスのレベルも低い。そうなると、ますます消費が億劫になる。そうなると消費者が求めるものを追及する意識が低くなるので、新しいサービス、製品がつくれないというのだ。
    ドイツと日本は国民性や社会そのものも似ているという話を聞いたが、ドイツの考えは、いわゆる個人主義を尊重した自由主義の姿を徹底した姿に思える。統率者なき全体主義の日本が、どこまで参考にできるだろうか、とも思った

  • ドイツが生産性の高いのは政治の努力。労働時間の制約が厳しいのも政治。一般的的に社蓄と言われる部類が少ないのは個人主義の国民性。どうしたら追いつけるか?

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著者プロフィール

1959年東京生まれ。早稲田大学政経学部卒業後、NHKに入局。ワシントン支局勤務中に、ベルリンの壁崩壊、米ソ首脳会談などを取材。90年からはフリージャーナリストとしてドイツ・ミュンヘン市に在住。過去との対決、統一後のドイツの変化、欧州の政治・経済統合、安全保障問題、エネルギー・環境問題を中心に取材、執筆を続けている。
著書に『ドイツ人はなぜ、1年に150日休んでも仕事が回るのか』『ドイツ人はなぜ、年「290万円」でも生活が豊かなのか』(ともに小社刊)、『ドイツ人はなぜ、毎日出社しなくても世界一成果を出せるのか』(SB新書)、『パンデミックが露わにした「国のかたち」』(NHK出版新書)など多数。『ドイツは過去とどう向き合ってきたか』(高文研)で2007年度平和・協同ジャーナリズム奨励賞受賞。

「2023年 『ドイツ人はなぜ、年収アップと環境対策を両立できるのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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