「私を怒らせる人」がいなくなる本

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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784413231077

作品紹介・あらすじ

誰かに「カチン!」とくることを言われたときや、不快なことをされたとき、怒りにまかせて「それ、やめてほしい」と言いたいけど、言えなくて、悶々としたことはありませんか? そうして我慢して不快感がたまっていきそうな場面で役立てたいのが「アサーション」です。自分の言いたいことを相手に伝え、それをきっかけにお互い、より良い関係をつくっていける手法です。本書ではとくに「自分の怒りをコントロールできない場面」に焦点をあててご紹介していきます。気づかない間にたまった「イラッ!」「ムカッ!」「モヤモヤ…」から脱け出す、自分も相手も大切にする自己表現「アサーション」の実践書。

感想・レビュー・書評

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  • 最初からイラッとさせられたのは、私が田舎者だから。怒りが湧く例が『新幹線』『電車』など、田舎には馴染みのないものがでてくる。
    自動車で移動する田舎は、電車やバスに馴染みがない。もしこれが、運転中に隣の車が寄せてきてイラッとした……という事であれば、運転の適性がないという事になる。『落ち着いて運転できる状態にする』それは運転者には必須スキルだ。移動中の枠苛立ちは『その時だけ』で、それほど長く続かない。仮に長く続いてしまうならば、気持ちが不安定という事だと思うので病院でカウセリングを受けた方がいいだろう。

    もちろんこの本は、『カウセリングをうけろ』という本ではない。
    色々と『怒りについて』が書かれているが、最終的に『カウセリングでこんな事をしている』という本。

    1・2・3章は『怒りのメカニズム』や『怒りの出し方』『怒りとはどんなモノか』という事が書かれている。正直、私には目新しくなくて、苦痛だった。

    4・5・6章でやっと実践に入る。しかしそこにも、『言えない』ではなく『言わない』を選んでいい。となっているのには首を傾げる。これは一旦、『言わない』を自分の意思で選んだように見えても、本当にそれに納得できるのだろうか?
    人の怒りは『もやもやとした曖昧な形』で心の中に溜まる。それは思ってもない形で湧き出してしまう物だ……と散々、前半で書いていたのに、『言わないを選んだ』と思える納得さを本当にもてるのだろうか。

    それでも、6章の『DESC』は役に立ちそうだなと思った。

    D=描写する。
    E=表現する。
    S=提案する。
    C=選択する。
    この順番で伝えると良いというもの。

    一つづつ見ていく。

    D=描写する。
    これは両方にとっての事実の確認という事だ。

    E=表現する。
    これは自分の気持ちを伝えるという事。
    おまけとして、共感するというものもある。これは、相手の気持ちを加える。

    S=提案する。
    これは相手にして欲しい事を提案する。

    C=選択する。
    これは相手が、提案についてイエスかノーかを選んでもらう事である。断られても気にしない事。



    本には例として、『お金を貸したのに返してもらえない』というものが載っていた。

    D=お金を貸しましたよね。という事実。
    E=私はそれが気になっている。 (突然で驚くかも知れませんが……と共感を加えてもいい)
    S=今、返してほしいのですが。 
    C=相手の選択。

    という感じだった。この場合最後の相手の選択で「はい」の場合はいいが、「いいえ」の場合はいつまでに返してもらえるかの確認という手段もある。

    『相手がNo』と言った時の対応も考えておく。



    この部分はなるほどーと思いながら読んだ。と同時にこれ、『DE』で止めた文を貰った事があると思い出した。
    相手に何をして欲しいわけでもなく、単に『自分はこの言葉に傷ついた』とだけ言う。良心ある人なら、それだけで伝わる事もある。そんな言葉の使い方も素敵かもしれない。

    例が都会向きだなという不満はあるケド、知識としては読み応えがあった。読むなら6章だけお勧めする本。

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著者プロフィール

創価大学大学院 臨床心理専修

「2019年 『公認心理師 実践ガイダンス 2.心理支援』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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