プラスチックとふたつのキス (クリスタル文庫 31 魚住くんシリーズ 2)

著者 :
  • 光風社出版
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感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784415087986

感想・レビュー・書評

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  • 私は濱田さんがなんとなく好きだな~

  • どこまでも無垢で――救いようもなく冷たい笑みだった。
    「――生きていることに耐えられなくなった時、人は死ぬのが怖いなんて思わないんだろうね」


    内容紹介です。

    何かと問題の多い院生・魚住とどうもその面倒を見てしまう会社員・久留米は、お互いの気持ちが友人以上のものになりつつあるのになかなかそれを認められない。中途半端な関係が続くある日、自殺した心理カウンセラーの弟という男が現れ酷似するその兄弟の容貌に魚住は激しく動揺する。シリーズ第2弾!!


    魚住を取り巻く世界は透明な気がします。
    それはもしかしたら、魚住自身がその世界にいないから、なのかもしれません。
    澄んでいるだけの水では魚は生きられないと思うんですよね。
    それは人も同じで、嫌いな人がいて、憎むことがあって、傷つけられることがあって、傷つけることがあって。
    そうやって日々を過ごさないと、人は生きていけない。
    透明なだけでは、それは死とどこが違うのだろう?

    だからこそ上記の魚住の言葉に驚きました。
    だって、魚住にとって死はいつだって傍にあるものだったはずなんです。
    鈍化することによって、自分を守ってきた彼は、『死』を怖いものだとは認識していなかったはず。
    生きていることに耐えられない。そんな風に思えるほど、生きるということに執着していないのに。
    それでも『死』と近しいが故に、悟ってしまう。悟らざるにはいられない。
    そういうことなんでしょうか。


    この話で元々好きだったんですが、マリちゃんがさらに好きになりました。
    いつか、こんな風に胸を張って『自分』というものを主張出来たらいいなぁ。
    ま、私なんてまだまだ修行が足りませんけれど。


    過去があまりに辛いことの連続だった魚住ですが、なぜか、彼の周りは優しい。
    彼の周りにいる人たちが、いろんな傷を抱えながらお互いを思いやっているからなのかもしれません。
    やはり、人が優しくなるためには傷つくことが必要なのかもしれない。

  • 魚住の非常識加減、恋愛関係になったら相当苦労するぜ久留米。
    経済学に詳しい女子かっこいい。理系女子もすこぶるかっこいい。なんだかんだでマリちゃんが一番かっこいい。
    次の巻はメッセージ…重い。覚悟して読もうと思います。

    プラスチックとふたつのキス、彼女のWine,彼のBeer、月下のラヴェランス
     収録

  • 魚住くんシリーズ2作目です。
    バター飴の件が絶品。
    読むなり、赤面して叫んで走り回りたくなるようなコレは、萌え、という一言で片付けていいものだろうか。
    感覚、持って行かれました。

  • 【あらすじ:何かと問題の多い院生・魚住とどうもその面倒を見てしまう会社員・久留米は、お互いの気持ちが友人以上のものになりつつあるのになかなかそれを認められない。中途半端な関係が続くある日、自殺した心理カウンセラーの弟という男が現れ酷似するその兄弟の容貌に魚住は激しく動揺する。シリーズ第2弾。】

  • どう見ても友情以上なのに。
    認めない久留米と気づき始める魚住。
    この二人のじりじり感にやきもきしつつも…。
    そんなじれったさが好きです。

  • 何かと問題の多い院生・魚住とどうもその面倒を見てしまう会社員・久留米は、お互いの気持ちが友人以上のものになりつつあるのになかなかそれを認められない。中途半端な関係が続くある日、自殺した心理カウンセラーの弟という男が現れ酷似するその兄弟の容貌に魚住は激しく動揺する。シリーズ第2弾!!

  • <※男性同士の恋愛を扱った内容です>不幸満載の人生を歩む魚住のもとに、昔診療を受けていた心理カウンセラーの弟が「お前が兄貴を殺したんやな」と言って現れます…。果たしてどうなるのか。そして互いに不器用な久留米と魚住は接近できるのか。ただのボーイズラブだと思って読むと、足元をすくわれます。
    料理大好き留学生、サリームが主役の番外編「月下のレヴェランス」もかなりいいです。

  • この表紙の久留米すごく好きだな。

  • 近付いてくふたり。一気に読めます。このシリーズは、高1の最後の辺に読みました。

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著者プロフィール

東京都出身。2000年、「魚住くん」シリーズ第1作となる『夏の塩』でデビュー。以降、多彩なテイストの魅力的なボーイズラブ作品を世に送り出している。代表作としては「交渉人」「漫画家」「Nez〔ネ〕」各シリーズなど多数。榎田ユウリ名義でも「宮廷神官物語」「カブキブ!」「妖き庵夜話」「死神」各シリーズなどを発表し、読者から熱い支持を得ている。

「2022年 『threesome』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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