歩いて行く二人 岸惠子 吉永小百合 人生を語る、未来を語る

  • 世界文化社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784418145027

作品紹介・あらすじ

『家庭画報』に掲載され、読者の人気アンケート第一位だった岸惠子さんと吉永小百合さんの対談と、読者リクエストに応えて再会の約束をパリで果たした第二弾対談を合わせて、大幅加筆して収録。人として女優として時代を超えて輝き続ける二人が、人生を形づくってきた出会いと選択についてなど、尽きない話を語ります。

感想・レビュー・書評

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  • 岸惠子と吉永小百合。唯一無二の存在感を放つ女優二人のパリや横浜での対談を収めた一冊。この豪華な組み合わせは銀幕でも今のところ1983年の「細雪」でしか実現していないとか。対談の初出は「家庭画報」誌だし、写真もいっぱいでまさに高級婦人誌のグラビアが本になったような感じなんだけど、さすがに才色兼備な二人の対談は、岸惠子は、吉永小百合は、何を語るんだろうという期待に違わず読ませるものだった。
    際立つのは二人の違い。大ぶりのアクセサリーを着けたドレスの岸惠子と和服の吉永小百合という見た目がそのまま主張にも反映されているような気さえしてくる。即断即決しては後悔する(と言いながらそれをサバサバと語る)岸惠子に対し、自分の意見を言うのに気後れしてしまうのがコンプレックスだという吉永小百合(でも、いざというときは自分で決断できるのが長所だと)。そんな対極にありながらも芯をもつ二人の会話は、「私も」ではなく、共感を示すときも「私は」で語られる(印象が強い)。
    原発の廃止、憲法9条の保持を訴える吉永小百合に対し、パリを拠点に世界の現実を見てきたという岸惠子は、まったくの廃止・保持は無理で落としどころを探るべきと主張する。そんなときは、それぞれのイメージもあってひたむきにひとつことに執心するより、バランスをとって器用に生きていくほうが現実的かもと、普段の自分と反対のようなことを思ってしまったり。
    ま、こんなふうに世界のあり方にまで話は及ぶんだけど、一番響いた言葉は「私ね、最初にどんな恋、どんな失恋をするかで、女も男も一生の愛の道が決まっちゃうと思うのよ。」(p.46)という岸惠子の言葉かな。

  • 私は子どもの頃から吉永小百合さんが大好きでした。美しく凛としていて、それでいて普段のインタビューなどでは親しみやすい雰囲気で、もちろん今も大好きな女優さんです。
    その吉永小百合さんと岸恵子さんの対談集です。
    自分の意見をはっきりとおっしゃるお二人は本当に素敵です。
    お二人の写真はもちろん、2回目の対談場所のパリの写真もとてもきれいでした。

  • 写真集付き対談、のような本。
    すごく豪華で、綺麗な写真ばっかりやけど、まったくやらしくない。大人の美しさを感じた。
    あと、お二人とも生まれ変わったら女優になりたくないとしていたのは、そうなんや、と思った。

  • す・て・き 過ぎます
    岸惠子さんのファンでも吉永小百合さんの崇拝者でもありません。

    でも、ノートルダム寺院の前に立つおふたりの輝く姿とタイトルに惹かれ、手にとりました。

    お互いへの思い、映画への思い、歩いてきた人生への思い、そして、社会への思い、様々な思いを美しいことばで語り合うおふたり。

    とても重い話を相手を尊重し、でも、意見の違いははっきりと述べる。
    違うふたりが同じことを対談すれば、まったく違う調子になるだろう。

    それにしてもところどころ散りばめられたおふたりの写真は美しすぎます。

    最後にそんな感想でまとめたら、おふたりに怒られそうな対談集なのに、やっぱり、「す・て・き」とつぶやいてしまいます。

  • お二人の魅力がそれぞれに輝いていて、かつ、揃った姿、
    佇まい、交わされた会話の洒脱さ、美しさにうっとり。
    とてもステキな本。
    吉永小百合さんがよくぞ提案されたことと思う。
    しみじみ、成熟とは、立派な態度とは、を見せられた
    気がする。日本にお二人のような大人の女性であるところの名立たる女優が存在することを誇りに思う。

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