マンガ世界の文学 (9) サロメ

著者 : ワイルド 牧美也子

• 世界文化社 (1996年7月1日発売)

感想・レビュー・書評

[なおなおさんの感想 · 2022年8月10日]

ヨカナーン　触らせておくれ
そなたの黒髪、肌は美しい　
本当に欲しいのはお前の美しい唇
神の御子なら その唇で穢れた私を浄めておくれ…

王様　ヨカナーンの首をくださいまし
銀盆にのせて今すぐここへ…

さあ口づけするわ
口づけは甘いと思っていたのに
お前の唇は苦い
血の味？　いいえ！恋の味だからよ
ヨカナーン、私だけのもの……

──妖しく美しい月の夜のこと
宴の乾杯の最後はシシリアの血の如き赤い酒
神への犠牲(いけにえ)のかわり
銀色に輝く月が赤く染まり、やがて消える──

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難しそうな話はまずは漫画で。
恐ろしくも妖艶な描写であった。サロメと月の夜がとにかく妖しく美しい。
漫画とはいえ台詞が良く、音読したくなる。

聖書関連の本から、ユダヤの王女サロメに興味を持った。
オスカー・ワイルドの「サロメ」では、ヨカナーン(預言者ヨハネ)が憎くてその首を所望したのではないことが分かった。
原作を読んでみたい。ビアズリーの挿絵も見てみたい。

本音の感想は……………怖っ！(-_-;)

[ポプラ並木さん · 2022/08/13]

なお尚さんは詳しいですね。素晴らしい。自分は海外古典を全然知らないので、徐々に読もうと思います。シェークスピアを体験したいです。

[なおなおさん · 2022/08/13]

ポプラ並木さん、私も海外古典は全く知らないのです。シェークスピアとかも。本は持っているのですが挫折(-_-;)
少しずつ頑張りますか…

[ポプラ並木さん · 2022/08/13]

おおおーいですね。少しずつ頑張りましょう♪

[川野隆昭さんの感想 · 2023年4月5日]

#3281ー14ー104

[なおなおさん · 2023/04/05]

川野さん、こんばんは。
このシリーズ、なかなかいいですよね。
確か川野さんの本棚で見つけたのがシリーズを読み始めたきっかけだったと思います。今更ですがありがとうございます。
中でもお気に入りは本書「サロメ」です。あと「千夜一夜物語」も「椿姫」も…全部だ^^;
川野さんは全巻制覇でしょうか？こちらの図書館には全巻揃っておらず、羨ましいです。

[川野隆昭さん · 2023/04/05]

なおなおさん、こんばんは。
とても、心温まるコメントをありがとうございます。
いつも､僕の投稿への「いいね！」も、ありがとうございます。
続けて行こうという糧になっています。
おっしゃる通り、本作『サロメ』は、僕も出色の出来だと思います。
僕は、あと『千夜一夜物語』を読めば、一応全巻コンプリートです。
あの、名曲『カルメン』の原作はそんな話だったのか！
と言った、学びと楽しみの多いシリーズだったと思います。
僕の完全に趣味の選書と投稿が､きっと巧みな読み手でいらっしゃるだろうなおなおさんのような方に影響を受けられたと、言っていただけて、とても、嬉しいです。
今まで一方通行の「いいね！」だけを頂戴しっぱなしで申し訳ありません。
これからは、なおなおさんのご投稿にも、注目させていただきたいと、思います。
どうぞ､これからも、よろしくお願いいたしますね。

[らじヲさんの感想 · 2016年12月9日]

オスカー・ワイルドさん原作の『サロメ』を牧美也子さんがまんが化したもの。

牧さんの妖艶な絵が、とても物語の雰囲気に合っていました。

しかし、ラストをオリジナルと違って、取ってつけたようなハッピー・エンドにする必要はなかったと思う。

サロメちゃんは、ヨカナーンくんの唇を知っただけの若くて清い娘さんのまま死ぬのが美しいのに…。

突然出てきたローマの貴族に連れられて、表向きは死んだことにして国を去るだなんて、ヨカナーンくんとのことが単なる「中二病だった頃のやっちゃった武勇伝」になっちゃうじゃん！

らじのなかでは最終章はカットして記憶に残すことにします。
これは、美意識の違いなのかなぁ～！