人を動かす 文庫版

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制作 : 山口 博 
  • 創元社 (2016年1月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784422100982

人を動かす 文庫版の感想・レビュー・書評

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  • 著者:D:カーネギー
    訳:山口 博


    初版の発行部数は約五千部程度だったが、現在では一千五百万部という大ベストセラー。
    世界でも第四位の累計発行部数を誇り年間三十万部コンスタントに毎年売れているというモンスター書籍。

    その数字からも見て取れるように、世界中の人々から支持されている現代の古典ともいうべき書。
    本のジャンルは様々で好き嫌いはあるが、この本は一度手に取ってみて欲しい。
    人を動かす 文庫版 も最近出版されており、手に取りやすいのではないだろうか?


    本書は相手への接し方、自分自身の受け取り方を変える事により、自分も他人も良い方向に変わっていけるという指南本、哲学が数多く散りばめられている。

    私は読みながらマーカーペンで大事だと思う所に線をひきながら読んでいるのだが、どこもかしこもマークだらけになってしまった。
    それくらい非常に重要だと思う部分が多い。

    本当に良い本だと思う。


    「人を叱りつけるのは愚の骨頂、自分の事さえ、自分で思うようにはならない」
    この言葉はその通りだと思う。
    誰しも納得せざるをえないのではないだろうか?



    「他人のあら探しは、何の役にも立たない。相手はすぐさま防御態勢を敷いて、何とか自分を正当化しようとする。」
    「自尊心を傷つけられた相手は、結局、反抗心を起こすことになり、まことに危険。」
    「」
    批判するだけでは永続的な効果は期待できず、むしろ相手の怒りを買うのがおち」
    「人を裁くな    人の裁きを受けるのが嫌なら」

    どうだろう?
    上記の言葉は耳が痛いのではないだろうか?
    人は批判されればされる程頑なに拒み殻に閉じこもる。
    場合によっては反撃してきて引き返せなくなる。
    お互いにむきになり…。
    果たしてこの後良好な関係を築く事が出来るだろうか?
    良好な関係を築くのに適切な行動だろうか?


    「人を非難する代わりに、相手を理解するように努めよう。すべてを知れば、すべてを許すことになる」
    「神様でさえ、人を裁くには、その人の死後までお待ちになる」

    別に神様を信じているわけではないが、成程なと感心したものである。


    相手を変えようという行為は非常に傲慢だと思う。
    「自ら動きたくなる気持ちを起こさせること、これ以上の秘訣はない。」
    「人間の持つ性情のうちで最も強いものは、他人に認められることを渇望する気持ちである。」


    人は批判されても…という事は先に述べた。
    人は他人から認めてもらいたいのである。
    人は他人に期待されたい、称賛されたいのだと思う。

    だから、相手の良い所を褒める事が必要である。
    表面的なものではなく、心の底から相手を褒めるのである。

    相手をコントロールしようとして言葉は偽りでありそんなものはすぐに見抜かれる。
    心から賛成し称賛し褒め称える事が人を動かす秘訣である。


    そう思えるようになるのは簡単な事ではないかもしれない。
    難しい事かもしれない。







    どうすれば良いのか?
    その秘訣についてこう書かれている。


    「どんな人間でも、何かの点で、私よりも優れている。私の学ぶべきものを持っている」
    と思う事である。

    「成功に秘訣というものがあるとすれば、それは、他人の立場を理解し、自分の立場と同時に他人の立場からも物事を見ることのできる能力である。わかりやすい道理だがたいていの人は、たいていの場合、見逃している。」
    本当にその通りだと思う。
    また、
    「相手の関心を引こうとするよりも、相手に純粋な関心を寄せるほうが、はるかに多くの知己が得られる」
    「他人のことに関心を持たない人は、苦難の人生を歩まねばならず、他人に対しても大きな迷惑をかける。人間の「あらゆる失敗は、そういう人たちの間から生まれる。」

    では具体的にどういった部分に気を付けていれば良いのだろうか?
    「意見が一致する点を探せ。まず賛成出来る点を話す」
    「率直であれ。自分が間違っていると思う点を探し、率直にそれを認めて謝る。」

    現代は素直に過ちを認める事を拒んでいる方が多いように思える。
    弱みにつけこまれるとか、非を認めると不利になるとか。

    しかし頑なに拒み続けていて相手の批判が終わるだろうか?


    率直に自ら良くなかった部分を探して見つけ、自ら認めて謝る。そうすると、
    「相手の武装がとけ、防衛の姿勢がゆるむ」


    もし議論に「勝てるとしたらその代償に何を失うか?反論しなかったら、この論争は収まるか?」
    議論に勝つ唯一の方法は議論を避ける事だという。

    負けるが勝ちという諺があるように、相手と正面でぶつかって、論理で相手を説き伏せて一体どんなメリットがあるだろうか?

    仲違いする事が目的であればそれもいいだろう。
    ただこれから良くしていきたいと思うのであればその考えは捨てるべきである。
    相手を説きふせて、自身が優越感に浸りだけなのか?
    ただ相手はどうがろう?

    自尊心 を傷つけられて、コテンパンに打ちのめされて仲良くやっていけるだろうか?
    しこりが必ず残るはずである。

    「人間は自分の心を変えたがらないということをよく心得ておくべきだ。人を無理に自分の意見に従わせることはできない。しかし、優しい打ち解けた態度で話し合えば相手の心を変える事もできる。



    ★バケツ一杯の苦汁よりも一滴の蜂蜜の方が多くのハエがとれる★

    上記の言葉は心に刻んでおこうと思った。
    これが人の本質だと思う。

    また、フランスの哲学者ラ・ロシュフコーの言葉にこんなものがある


    ★敵をつくりたければ、友に勝つがいい。味方をつくりたければ、友に勝たせるがいい★


    非難はどんな馬鹿者でもできる。
    理解することに努めなければならない。
    賢明な人間は相手を理解しようと努める。


    本書には素晴らしい考え方、哲学が膨大な事例と共に非常に多く掲載されている。
    世に多くの対人関係の本が出回っているが、まずはこの本を手に取ってみてよいと思う。

    ありきたりに「この本だけでよい」とは言わないが「この本を読まずに」という事は
    賢明な人は避けた方がいい。
    値段も高くはないし文庫本なら数百円。

    図書館では無料である。



    私はハードカバーと文庫本、そしてオーディオブックで忘れる前にいつも触れていた方がよいと思う。
    それくらい良いものだと素直に感じた。





    最後に



    ★批判によって人間の能力はしぼみ、励ましによって花開く★

    http://blog.livedoor.jp/book_dokushonikki/

  • 日頃意識しなければいけないことが詳しく書かれていた。

    ・人間は例外なく他人から評価を受けたいと強く望んでいるのだ。この事実を、決して忘れてはならない。深い思いやりから出る感謝の言葉を振りまきながら日々を過ごす。これが、友をつくり、人を動かす秘訣である。
    ・相手の関心を引こうとするよりも、相手に純粋な関心を寄せるほうが、はるかに多くの知己を得られるということを、ティピーは不思議な本能から知っていた。(ティピーは犬)友を得るには、相手の関心を引こうとするよりも、相手に純粋な関心を寄せることだ。
    ・相手が喜んで答えるような質問をすることだ。相手自身のことや、得意にしていることを話させるように仕向けるのだ。あなたの話し相手は、あなたのことにたいして持つ興味の百倍もの興味を、自分自身のことにたいして持っているのである。中国で百万人が餓死する大飢饉が起こっても、当人にとっては、自分の歯痛のほうがはるかに重大な事件なのだ。首にできたおできのほうが、アフリカで地震が40回起こったよりも大きな関心事なのである。人と話をするときには、このことをよく考えていただきたい。
    ・ベンジャミンフランクリンがよくこう言っていた。
     「議論したり反駁(ほかの意見に反対し、論じ返すこと。)したりしているうちには、相手に勝つようなこともあるだろう。しかし、それはむなしい勝利だ。相手の好意は絶対に勝ち得られないのだから。」だから、ここでよく考えていただきたい。理論闘争の華々しい勝利を得るのがいいか、それとも相手の好意を勝ち得るのがいいか。
    ・リンカーンの言葉
     「自己の向上を心がけているものは、喧嘩などするひまがないはずである。おまけに、喧嘩の結果、不機嫌になったり自制心を失ったりすることを思えば、いよいよ喧嘩はできなくなる。こちらに五分の理しかない場合には、どんなに重大なことでも、相手に譲るべきだ。百パーセントこちらが正しいと思われる場合でも、小さいことなら譲ったほうが良い。」
     片々録という本に、意見の不一致から口論が生じないようにする方法が書いてある。
     意見の不一致を歓迎せよ。「二人の人間がいて、いつも意見が一致するなら、そのうちの一人はいなくてもいい人間だ」
     最初に頭をもたげる自己防衛本能に押し流されてはいけない。不快な状況に直面したとき、まず現れてくるのは自分の立場を守ろうとする本能だ。気をつけなければならない。冷静に構え、最初の反応を警戒する必要がある。
    ・他人の考えを変えさせることは、最も恵まれた条件のもとでさえ、大変な仕事。
    相手が間違っていると思ったときには、このように切り出す。「おそらく私の間違いでしょう。私はよく間違います。一つ事実をよく考えてみましょう。」これに反対する人間は、どこの世界にも、まずいないはず。」
    ・フランクリンは次のように言っている。「私は、人の意見に真っ向から反対したり、自分の意見を断定的に述べないようにした。たとえば、「確かに」とか「疑いもなく」などという言葉は一切使わず、その代わりに「自分としてはこう思うのだが・・・」とか「私にはそう思えるのだが・・」ということにした。控えめに意見を述べると、相手はすぐ納得し、反対する者も少なくなった。
    ・人を批判する際、まずほめておいて、次に「しかし」という言葉をはさんで、批判的なことを言い始める人が多い。たとえば、子供に勉強させようとする場合、次のようにいう。「ジェニー、お前の今学期の成績が上がって鼻が高いよ。しかし、もっと勉強していたら、成績はもっと上がっていたと思うよ。」この場合、「しかし」という一言が耳に入るまでジェニーは激励されて気をよくしていただろう。ところが、「しかし」という言葉を聞いたとたん、今の褒め言葉が果たして本心だったのかどうか疑いたくなる。結局は批判するための前置きにすぎなかったように思えてくる。「しかし」を「そして」に変えると、褒め言葉の後に批判が続かないので素直に耳を傾けるだろう。

  • 伊野ちゃんがらじらーでおすすめしてたから買ってみた!
    内容に関しては正直難しすぎた...。中学生にははやかったみたい。
    でも人間関係に悩んでたときに読んだからすごいいい本だと思った。

  • 御大層なタイトルですが、対人関係についてまとめた本。一読をお勧めする。

  • 研修により読了。
    カーネギーによる管理職としての部下や廻りの扱い、自己の構え方が記載されている。
    導入の自己啓発には良いかもしれない。程度

  • 読みやすく、わかりやすい。
    仕事でも家庭でも、どこでも生かすことができる。
    偶然出会ってよかった。

  • 本作は自己啓発本の原点であり頂点でもあると私は思っている。

    あらゆる悩みは対人関係の悩みである。とアドラーは言いました。
    逆に言うと、それだけ人と関わることは難しく、またどうしたらいいか答えが分からないものだと思います。

    本作に書かれていることはいたってシンプル、単純明快です。
    それでいて、核心をついていると感じます。
    一言で勝手にまとめると、
    「人は承認を渇望しており、自己の承認欲求をコントロールし相手の承認欲求を充足させるという視点を持つことで、世界の見え方は激変する」
    といった気付きを与えてくれるものでした。

    SNSが普及している現状も、人間の承認欲求の深さが可視化されていると捉えられます。
    SNS疲れというのは、可視化されることでその深さの止まるところのなさに辟易するからでしょう。
    「いいね!」では埋めることのできない人の心の渇きを埋めるヒントは、本作を読めば分かるはずです。

    地に足つけて生きていこうと思えました。

  • タイトルだけは知っていたこの本。

    このような内容でしたか!なるほど。

    有名な本だけに、突っ込みどころのない一部のスキもないような本かと想像していたが、全然違った。エピソードが満載で読みやすい。受け取り方も読む人によって違いそうだ。本当にそれでよいのか?と思ってしまう部分も。

  • ビジネス書の紹介などでよく必読といわれる一冊で、人間関係を円滑にするための方法などが書かれています。

    個人的には全体を通して心の底から「他人をほめる」という意見が多かった印象がありました。

    注意すべき点はただ形式的にほめるだけではだめだという点で、ただのお世辞にならないよう注意が必要です。そこが難しいとも感じました。

  • 15年振りのカーネギー本。こういうケースもある、こういう人もいる、という程度でしょうか。この通りやったらまず出世はできないでしょう。でも、そうだよね、と思い直すことも多くありました。
    ・名前は当人にとって、最も快い、最も大切な響きを持つ言葉であることを忘れない。
    ・ジョン・デューイ教授は、重要な人物になりたいという願望は人間の最も根強い欲求だと言っている。また、ウィリアム・ジェイムス教授は、人間性の根元をなすものは、他人に認められたいという願望だと断言している。
    ・仮に相手をやっつけたとして、その結果はどうなる?やっつけた方は大いに気をよくするだろうが、やっつけられた方は劣等感を持ち、自尊心を傷つけられ、憤慨するだろう。「議論に負けても、その人の意見は変わらない」
    ・人と話をするとき、意見の異なる問題をはじめに取り上げてはならない。まず、意見が一致している問題からはじめ、それを絶えず協調しながら話を進める。互いに同一の目的に向かって努力しているのだということを、相手に理解させるようにし、違いはただその方法だけだと強調するのである。最初は、相手にイエスと言わせるような問題ばかりを取りあげ、できるだけノーと言わせないようにしておく。

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人を動かす 文庫版の作品紹介

あらゆる自己啓発書の原点となったデール・カーネギー不朽の名著。人が生きていく上で身につけるべき人間関係の原則を、長年にわたり丹念に集めた実話と、実践で磨き上げた事例を交え説得力豊かに説き起こす。深い人間洞察とヒューマニズムを根底に据え、人に好かれて人の心を突き動かすための行動と自己変革を促す感動の書。1936年の初版刊行以来、時代に合わなくなった部分を改良するなど、折々に改訂が施されてきた現行の公式版。

人を動かす 文庫版のKindle版

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