フェニキア人 (世界の古代民族シリーズ)

  • 創元社
4.20
  • (2)
  • (2)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 25
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784422202716

作品紹介・あらすじ

勇敢な船乗りか、希代の商人か。紀元前の地中海を股にかけて活動し、海上交易により商業都市カルタゴを築いた海洋民族の知られざる興亡の歴史。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 古代フェニキア人の植民・商業・文化・風習に関する研究をまとめた書籍である。フェニキア人についてはまだ不明な点も多いということだが、それでも過去の研究によって彼らの文明の実態がかなり明らかにされているようだ。

    フェニキア人は海沿いの港に都市を作り、海洋国家を作り上げた。造船技術も低い時代から航海を行い、貿易を行い、積極的に植民活動を行った。他の民族よりも、航海によるフロンティア開拓や経済活動に熱心なたくましい民族であった。ちなみに、アルファベットの起源もフェニキア文字だそうだ。彼らの活動の範囲は広く、カルタゴのハンノという航海士は、紀元前450年頃にジブラルタル海峡を抜け大西洋、アフリカ西岸に到達していたようだ。当時の航海技術と造船技術を考えれば、恐るべき偉業である。

    彼らは世界をどのように捉えていたのだろうか。また、開拓や航海、商業をどのように捉えていたのか大変気になるところである。記録がほとんど残っていないのが残念だが、この書籍は少ない資料や調査を元によく分析している。フェニキア人や古代史に興味のある人にはお勧めである。

  • どちらかというと専門書。考古学の話題が大半。フェニキア人の起源が気になる人向け。カルタゴ時代は少なめ。

全4件中 1 - 4件を表示

片山陽子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×