古代ローマ帝国トラベルガイド

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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784422214924

作品紹介・あらすじ

古代人が執筆したガイドブックの形をとって、みなさんを世界最大にして最高の文化都市ローマへとご案内。皇帝の宮殿やコロセウムといった代表的観光スポットのほか、グルメや宿泊、おみやげのアイディアなど、ありとあらゆる情報がもりこまれています。

感想・レビュー・書評

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  • 面白い。本書は紀元300年のローマのトラベルガイド。
    ページを開くと、まるで「地球の歩き方」みたいに、ローマの街の観光スポット、おすすめの浴場、見るべき建築、エンタメ、ファッション、マナー、宿泊施設、などなどの情報が紹介されている。

    これがなかなか詳細で驚かされる。ちなみにこの頃のローマ市の人口は100万人を超え、424の街に点在する4万6000棟の集合住宅や1700軒の高級住宅などに住んでいる、らしい。

    ほんとうにこれから古代ローマに旅行するとしたら、と考えながらページをめくるのが楽しい。

    テヴェレ川はかなり汚染されているので、水は飲まないほうがよいらしい。

    ローマではワインは水でうすめて飲む。ワイン4から5に対して、蜂蜜を1か2入れ、少量のコショウとサフランを加えた飲み物があり、これは「胸やけがするほど甘いのが難点」(笑)。高級ワインは、高くても1セクスタリウスあたり30デナリウス。

    ちなみに肉の値段は牛肉より豚肉が高い。1ポンドあたり豚12、牛8デナリウス。

    最後に、旅に役立つフレーズ集(もちろんラテン語)。

    【ワインを1杯ください】(ダ・ミヒ・ポクルム・ウィ二)
    【もう1杯飲もうか】(コギト・スメレ、ポトゥム・アルテルム)
    【おやじさんもう1杯!】(カウポ! エティアムヌンク!)
    【あなた飲みすぎですよ】(レ・ウエラ、ポタス・ベネ)

  • 紀元300年、ディオクレチアヌス帝統治下のローマのトラベルガイドブック。

    1700年前のローマも現代のように一大観光地だったのだそうだ。本書は、古代ローマを旅する人のための「架空の」ガイドブックである。
    年末に読んだ『古代ローマ人の24時間』の185年後だが、あまり大きな違いはない感じ。

    個人的には、そういえば旅行ガイドって読んでもあまり頭に入らないのだった。それもあってちょっと「ふーん」という感じだった。おもしろいと言えばおもしろいのだが、書き方が項目ごとで箇条書きっぽいので、イメージが掴みにくい。『古代ローマ人の24時間』の方が詳しい分、門外漢にも取っつきやすかった。でも旅行ガイドを読むのが好きな人には本書の方が楽しかったりするかもしれない。
    他に、同シリーズでエジプト版もある模様。

    それにしてもローマの浴場って、想像を絶する感じ。どんなだったのだろう・・・? 今でも当時のような形で営業しているところがあったら、ちょっと行ってみたいけど。

  • 古代ローマの生活が楽しみながらよくわかる。読み応えのあるタイムトラベルブック

  • rm0 ローマ帝国

  • (チラ見!)

  • 紀元300年、ディオクレティアヌス帝時代に書かれた旅行ガイドという設定。
    古文書風のデザインや当時の人が書いたような文章など、やたら芸が細かくて◯。
    これ一冊あれば、ここまでの歴史もおおまかにわかる親切仕様。
    本のサイズとページ数の関係上、開きにくいのが少々残念。

  • ここ「たなぞう」でけーこさんに教えていただきました、この「大真面目おバカ本格的」トラベルガイド。ありがとうございます。いやはや、オモロイ!だけでなく、感心、感嘆、賛嘆!!紀元300年の古代ローマに旅行したい方はぜひこれを携えてください。私自身は、正確には350年から400年ぐらいのローマ帝国を旅したいんだけれど、とにかくこのガイドブックは大いに参考になります。女性はどんな格好で行けばいいのか迷うものの、『テルマエ・ロマエ』の例もあることだし、とりあえず現在の普段着のまま行ってみましょう。お食事(宴)や浴場は女人禁制なのかどうか、それも気になるところですが、必ずしもそうでもないらしいことは下調べ済み。闘拳などの娯楽はほどほどに(売春宿にも近づかず)ローマ観光は必要最小限にし、メディオラヌム(ミラノ)まで足を延ばして(このガイドブックのアドヴァイスに従って帰りは川を使って水路で)、オプショナルツアーとしてオスティアの港から北アフリカのカルタゴまで行ってみます。もちろん、ナポリも。「旅に役立つ単語とフレーズ集」なんて、けっこう有り難いかも!?というふうに、とことん本気で妄想(?)を楽しめます。たしかに硬い紙が使われていて読み難いけれど、ほら、1ヶ月から3ヶ月、これで古代ローマ帝国を旅すると思えば、このくらい堅固なほうがいいかもしれません。すでに私のこの本、あちこち開き癖をつけられて付箋とかもついてます、堅牢な糸綴じでなくちゃ。これによると、3月から5月がよろしいとか。来春は休暇を取って西暦370年ぐらい(皇帝が誰か、そのあたりは吟味しよう)の古代ローマ旅行を実行(?)しようと思います。このガイドブックを始め、いくつか持っていくべき本をピックアップしてみようっと。

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