日本株式会社の昭和史: 官僚支配の構造

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  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784422300306

作品紹介・あらすじ

「日本株式会社」の淵源を"満州"に求め、岸信介ら革新官僚主導で構築された過程を、海外取材・未公開資料・関係者の証言などで描く迫真のTVドキュメンタリー。

感想・レビュー・書評

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  • KH4b

  • 日本は非西欧諸国の中で唯一の経済発展を遂げた国である。
    そもそもその成功にはどのような背景があるのか?このことに関して丹念に調べ、匠に構成し、優れた文章で書き上げられた一冊。
    日本は歴史的、形式的には「資本主義国家」として語られるけれどその実、通産省の産業政策、護送船団方式、所得倍増計画など計画経済(社会主義)色の強い政策も積極的に取り入れている。それが近因となって今の日本がある。だから、いたずらにネオリベラリズムに傾斜しても実益はほとんどないと思う。政府指導の政策を応援すべきだと思った。90年代を契機に政策のイデオロギーが転換してしまった原因について触れられていないのが残念でした。

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著者プロフィール

1943年東京生まれ。東京都立大学法経学部卒。同大学大学院社会科学研究科博士課程修了。駒澤大学経済学部教授を経て、現在早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授。
著書に『「大東亜共栄圏」の形成と崩壊』(御茶の水書房)、『昭和ファシストの群像』(校倉書房)、『大東亜共栄圏』『日本軍政下のアジア』(以上、岩波書店)、『満州と自民党』(新潮新書)、『満鉄調査部―「元祖シンクタンク」の誕生と崩壊』『ノモンハン事件』(以上、平凡社新書)、『日本近代史を読み直す』(新人物往来社)、『日本の迷走はいつから始まったのか』(小学館)、共著に『満鉄調査部事件の真相』(小学館)、『一九三〇年代のアジア社会論』(社会評論社)など多数。

「2011年 『論戦「満洲国」・満鉄調査部事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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