- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784422400228
感想・レビュー・書評
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現代に至るまでのあいだには、それまでの常識を覆す大発見がいくつもありました。
紀元前から現代までの歴史の中で、科学者たちに訪れた「エウレカ!」の瞬間に焦点を当てたのが本書。
全編カラーで、写真や絵が多用されており、見ているだけでも楽しいのです。
1つ1つのエピソードも数ページにまとまっているため、簡潔でわかりやすかったです。
ニュートンによる万有引力の発見、パスツールによるワクチンの開発、フレミングによるペニシリンの発見などのよく知られている事柄だけでなく、合成ゴムやペースメーカー、電子レンジやWWWなどがどのように生み出されたのか、といったことも紹介されています。
過去から現代へと時代を遡る構成になっているので、かつて自然科学が哲学の一部だったころから、どんどん細分化・専門化され、同時に研究の体制も変化していく様子がよくわかりました。
著者が何よりも強調しているのは、ひらめきが「偶然」によりもたらされてきたということ。
その偶然をものにするためには、「準備」と「チャンス」、そして「欲求」が必要なのです。
科学者たちが培ってきた土壌に偶然の種が舞い込んだとき、それがどのように育ち花を咲かせたのか。
1つ1つの過程にわくわくさせられました。
特に興味深かったのは、細菌培養培地の開発、電波天文学の誕生、DNA構造の解明、火星探査車による発見などです。
私は自然科学への憧れはあるものの知識はないので、ナントカ硝酸塩とか分子のなんちゃら結合とかの記述にはぽかーん・・・としてることも多々あったのが残念。
それでも、新しい発見により物事の見方が180度変わったり、新たな可能性が開けていくプロセスには胸が高鳴るのです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
文化の森。