誰も知らない世界のことわざ

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  • Amazon.co.jp ・本 (112ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784422701059

作品紹介・あらすじ

さまざまな場所で話題の一冊!
2019年7月4日にも、メンタリストDaiGoさん紹介で話題!

「ロバにスポンジケーキ」「ウサギになって旅をする」「あなたのレバーをいただきます」……? 世界には、こんなにも風変りで美しい表現方法がたくさんある! 世界的ベストセラー LOST IN TRANSLATION(邦題『翻訳できない世界のことば』)の著者が、世界のユニークなことわざや慣用句を51語集め、感性あふれる文と絵で紹介した一冊。人生を豊かに生き抜いてきた、先人の知恵の数々に出会えます。

感想・レビュー・書評

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  • 『翻訳できない世界のことば』に続き…
    著者が暮らした様々な国の、計51点のことわざが彼女の愛らしいイラストと共に綴られている。


    「あなたは、私のオレンジの片割れ」(スペイン語)
    「オレンジの片割れ」とは自分の魂のパートナーで生涯愛する人のことを指す。イメージ的には半分に割ったオレンジの片方。
    いきなり情熱的なのが来ました笑 古今東西様々なパートナーの呼び方があるけど、これは特にオリジナリティがあって好き。
    オレンジの木が街路樹として何本も植えられている現地の写真を見たことがある。日常的な風景で彼ららしい表現だし、「1+1」のカウントじゃないのもなかなかにロマンチックでは?そんなふうに夢見ちゃって脳がとろけていく中、著者のコメントにトドメを刺された…!

    「ある日はハチミツ、ある日はタマネギ」(アラビア語)
    「上手くいく時もあれば失敗する日もある」。
    食べ物に例えてしまえば、少しは肩の力が抜けるのかも。(人前で緊張したら彼らをカボチャと思い込む的な…)
    どちらも好きな食材だし笑、生タマネギになる前に美味しい煮込み料理にしてやろうという心意気さえ湧いてきそう。

    「私の別荘は、ずっと外れにある」(ウクライナ語)
    「今話題に上がっていることは自分はよく知らないし関係ない」。
    自分にとっては痛いほど共感したくなることわざだ。ウクライナでも、自分とは関与していない事象に対して首を突っ込むことは良しとされていないらしい。
    しかし巻き込みたがる人間はどこにでもいるもので、今の戦争では関係ないはずの人々の別荘にまでそれが押し寄せている。心に暗い影を落とすことわざでもあった。

    「水が半分しか入っていない壺の方が水がよくはねる」(ヒンディー語)
    「本当の知識が入っていない人に限って、大げさな解説や動作をする」。
    「弱い犬ほどよく吠える」にも意味は近いのかな。どちらにしろこれは自戒の言葉としたい(((^^;;
    知っている風を装おうとして、却って大げさになってしまった苦い思い出がありまして汗 まさにことわざを体現していたわけです…

    「海の水は、ただ眺めるためだけのもの」(スワヒリ語)
    「長く苦しい旅のあとでも、海の水は渇きを癒やしてくれるものではない」。
    さらに「海の水」は「裕福な人達の富」を表し、彼らにとって富は眺めるものでしかない。
    「海の恵み」というけど、海水は飲み水にできないし貧しい人々を救うはずの富はいつまで経っても減らない。本質を突いているが、ことわざとして「こういうものだ」と定まっているのが悔しい。


    ことわざは日常から生まれ出る生活の知恵のようなもの。
    その国特有のことわざが存在するかと思いきや、案外他の国でも類似した言い回しのものが見られたりする。幸せな人生を送るために人が導き出した結論は、どこの国も大差ない。
    だから以上のように心打たれるものが、皆さまにもきっと出てくるはず。

  • タイトルどおりの絵本。
    世界各国のユニークなことわざを集めたもの。ま、文化が違えばことわざも違うよね。
    面白いです。

    日本からは「猫をかぶる」が取り上げられていて、「日本人は、猫となるとちょっと夢中になってしまうようです。」と紹介されている。
    犬好きも多いと思うけどね。

    ・ある日はハチミツ、ある日はタマネギ(アラビア語)
    →勝つ時あれば負ける時もある。
    ・ブドウはお互いを見ながら熟す。(トルコ語)
    →仲間同士で似るようになり、まわりの人から学びながら成長する。
    ・彼の鼻は雲をつきやぶっている。(セルビア語)
    →自惚れている

    みたいに比較的わかりやすいのもあるけど…


    ・郵便配達員の靴下のように飲み込まれる。(コロンビア・スペイン語)

    …って、どんな意味だかわかります?

    猛烈に愛しているって意味らしい。どうしてそんな意味になるのか、説明読むとああ…、なんとなくわかる…

    ちなみに

    ・あなたのレバーをいただきます。(ペルシア語)

    これはわかりますね!キミスイですやね。

  • 温かくポップな表紙は、本書の挿絵をコラージュ風にまとめたもの。
    なんて可愛い。これでは思わず手に取ってしまうというもの。
    既刊の「翻訳できない世界のことば」と同じ著者・訳者による作品だ。
    開いたどのページからでも読めるが、出来ればこの「はじめに」を読んでから。
    51のことわざを提供する著者の心意気が、それは慎ましく優しく詩的に語られている。
    そして、ゆっくり丁寧にめくって、ひとつずつのことわざを味わう旅に出よう。

    両開きのページの右側にことわざと挿絵、左ページには10数行の解説。
    この解説が、時にことわざ本来の意味合いから逸脱して「??」となることもままあるが、まぁこれは、著者の短いコラム程度に思って楽しむ方が良いかも。
    右ページの挿絵が、それはシュールだったりひょうきんだったり可愛かったり、とにかく巧い。
    見知らぬ国の、初めて聞くことわざからここまでイメージを膨らませる作業は、どれほど大変で、かつ楽しかったことだろう。

    日本からは「サルも木から落ちる」と「猫をかぶる」が登場している。
    この企画に参加出来たのなら「猫の手も借りたい」と「割れ鍋に綴じ蓋」も推薦したのに・笑
    妙に共感してしまったのは、ペルシア語の「あなたのレバーをいただきます」というもの。
    これは「食べてしまいたいくらい、あなたを愛している」という意味らしい。さすがの肉食系だ。でもこれを言われたらどう返せば良いのだろう?ええ、私も、かな?いや、かなり恥ずかしいぞ。

    お国柄を感じたもののひとつが、ドイツ語の「ラディッシュを下から見る」というもの。
    これはケンシロウ風に言うと「お前はもう死んでいる」ということらしい。いやぁ、面白いわ。このことわざでは、ラディッシュを下から見ているのはなんとミミズ!
    良く似たことわざが日本にもあるなと思ったものもいくつもある。

    好きなことわざは何かと聞かれた時、「禍福はあざなえる縄のごとし」と答えたら「何それ?」と失笑された過去がある。ところが、アラビア語のことわざに「ある日はハチミツ、ある日は玉ねぎ」という同じ意味合いのものがあるのを発見。よし、今度はこれを言ってみよう。
    思わず吹きだしたり感心したりの繰り返しのあと、後書きを読んで再び「はじめに」を読む。
    うーん、より一層味わい深い。

    ストーリー性は一切ないけれど読んでいて楽しく、世界というものの切り口の新しさに惚れ惚れする。何よりビジュアル的に美しいので、プレゼントにも喜ばれそうだ。

    • nejidonさん
      読書猫さん、こんばんは(^^♪
      コメントありがとうございます。
      本らしい本!そうですね、まさに私もそう思います。
      取材に手をかけて美し...
      読書猫さん、こんばんは(^^♪
      コメントありがとうございます。
      本らしい本!そうですね、まさに私もそう思います。
      取材に手をかけて美しく仕上げる、しかも中身は興味深い。良いことずくめです。
      序文と後書きに著者の思いが込められたものが特に好きなので、その意味でも◎です。

      ふふふ、読書猫さんはこのことわざに食いつきましたか。
      しかし「レバー」だなんて。。。
      レバーは苦手なので、出来れば他の臓器にしてもらいたいです(笑)。
      このことわざもそうですが、解説を読んでも「??」というのがいくつもあります。
      フィンランド語の「エビサンドにのって滑っていく」なんて、まさにそうです。??でしょう?
      「乳母日傘」で生まれ育ち、「左うちわ」で暮らしているひとのことらしいです。
      世界は広い、そんなことを実感させられますね。

      この前のシリーズはいつもお手紙交換している姪にプレゼントしました。
      今回のは自分にプレゼントです(^^♪
      毎晩開いてはニヤニヤ笑っておりまする。
      そうですよね、次なるシリーズが楽しみになっています!
      2018/03/26
    • 淳水堂さん
      nejidonさん いいねありがとうございます!
      この作者の「ことわざ」と、「言葉」は、nejidonさんはじめとするみなさんのレビューで...
      nejidonさん いいねありがとうございます!
      この作者の「ことわざ」と、「言葉」は、nejidonさんはじめとするみなさんのレビューで興味を持ちました。
      それにしても、「ラディッシュを」ではやっぱり北斗の拳を連想しましたよね?!(笑)

      作者の一言も面白く、絵も可愛らしく、みなさまから良い本を紹介していただきました。
      2019/12/01
    • nejidonさん
      淳水堂さん、こんにちは♪
      コメントありがとうございます!
      しかも、こんな古いレビューを見つけて下さって(笑)かえってすみません。
      淳水...
      淳水堂さん、こんにちは♪
      コメントありがとうございます!
      しかも、こんな古いレビューを見つけて下さって(笑)かえってすみません。
      淳水堂さんも楽しまれたようで何よりです!
      ブクログを続けていて良かったと思うのは、「レビューで面白そうなので、
      私も読んでみた」と言われる時です。
      なかなか現実生活では味わえない部分ですものね。
      まだ誰のレバーも食べていないワタクシですが(笑)興味深い本に出会いましたら
      また教えてくださいね♪
      2019/12/02
  • 「翻訳できない世界のことば」の著者による世界のことわざ集め。
    ことわざはその国の自然のものを扱っている。それらをどう理解してきたかとして、自分や自分の周りにいる人たちを理解してともに生きてゆくべき出来事を見てゆこう、という試み。
    「努めて、自分のことばにもっと慎重になろう。口にしたときにはなんの意味もないように思える言葉でも、結果的に力を持ってしまうことがある。播くつもりさえなかった言葉の種が、自分を離れて人々の中で育ち始めることもあるのだ」(P003)


    その国の独自の表現なのか、解説なしでは全くわからなかったもの

    ❐ザワークラウトの中で自転車を漕ぐ(フランス)
     ???と思っていたら、「もう一歩も進めず、その見込みもなくお手上げ」な状態らしい。

    ❐目がわたしについて行った(マルタ)
     目を道連れにする→眠りにつく、なのだそうだ。これまたうまい表現。それなら私の目はいつでもどこでも私についてきている。昔は授業に、今は職場に(苦笑)

    ❐オオカミの口の中へ!(イタリア)
     てっきり「虎穴に入らんば〜」とか「後門の狼前門の〜」とか、危険を犯す意味かと思ったら全く反対で、「幸運を祈る!がんばれ!」という意味なんだそうだ。言われた方は「くたばれオオカミ!」で返すんだって。これぞ授業では習わない言葉ってやつだ。

    ❐神の祝福がありますように。そしてあなたの口ひげがふさふさの柴のように伸びますように(モンゴル)
     くしゃみをした時の祈りの言葉なんだそうだ。長い!口髭云々というのは理想の男性像なのですね。
     くしゃみに対しては、英語でGOD Bless you、日本の古典でも離れて暮らす若様のために「苦沙弥苦沙弥」と唱え続ける乳母さんのお話がありました。

    ❐誰かをその人のスイカから引っ張り出す(ルーマニア)
     いやいやいや、わからん!!
     「その人を怒らせて狂ったようにさせる」んだそうだ。やっぱりわからん!

    ❐カラスが飛び立ち、梨が落ちる(韓国)
     てっきり因果関係がある、ということわざかと思ったら、「いかにも関係がありそうなふたつのことがらの間に、必ずも因果関係があるわけでないことを表している」とのこと。
     気軽に意味があると結びつけたがったり、意味のない情報から意味を見出したくなることへの判断ミスには気をつけましょう、という作者の感想。

    ❐目から遠ざかれば心からも(ヘブライ)
     「会えない時間が〜♪愛育てるのさ〜♪」…とは真逆の言葉。これはこれで真実。

    ❐馬馬虎虎(中国)
     まーまーふーふー、と読み、「まあまあ」ということらしい。意味は通じなかったけど、なんだかゴロがいいというか、これを言われたら許してしまいそうな感じだ(笑)



    同じような表現が日本にもあるよな〜というもの

    ❐彼の鼻は、雲を突き破っている(セルビア)
     「舞い上がってうぬぼれている」という意味なので、日本からすれば「天狗になる」「鼻が高い」という言葉と同じだなと思ったのですが、作者は「奇妙でドキッとする表現」と書いている。英語にはない表現なのだろうか。

    ❐一滴一滴が、いつしか湖を作る(ブルガリア)
     これは世界各国にいろんな言い回しがありそうですね。日本だけでも「五劫の擦り切れ」「石の上にも三年」「雨垂れ岩を穿つ」「塵も積もれば山となる」「千里の道も一歩から」などと類似表現がいくつか。

    ❐テーブルクロスには小さすぎ、ナプキンには大きすぎる(オランダ)
     まさに「帯に短し たすきに長し」

    ❐ラディッシュを下から見る(ドイツ)
     「あなたはすでに死んで埋められている」だそうだ。うわあ文学的。
     日本語だと「三途の川」「お花畑が」「人より高いところに上がる(時代劇でならず者が、処刑台に上がることになるぞ、という表現)」「お前はすでに死んでいる(北斗の拳です)」ってところだろうか。



    日本のことわざはこちらが収録

    ❐猿も木から落ちる

    ❐猫をかぶる
     著者は、日本人は猫のことわざが多い、として「猫が茶を吹く(滑稽な様子)」「猫がくるみを回すよう(じゃれたりちょっかいを出したりする)」「猫に傘(驚くこと、嫌がること)」「猫も杓子も」を上げているが、最後の一つ以外知らなかった。

    • goya626さん
      こりゃあ面白そうじゃあありませんか。
      こりゃあ面白そうじゃあありませんか。
      2019/12/01
    • 淳水堂さん
      goya626さんこんにちは!

      翻訳できない世界の言葉 に続きこちらも楽しいですよ!

      goya626さんこんにちは!

      翻訳できない世界の言葉 に続きこちらも楽しいですよ!

      2019/12/02
  • 楽しくておしゃれな本です。
    いちいち言葉が可愛いのです。
    ひとつめのフランス語の「ザワークラフトの中で自転車をこぐ」なんて意味わかんなくても可愛い(笑)
    さすがおフランス。
    ラトビア語の「小さなあひるを吹き出す」もシュールでメルヘンチック。

    読了して思うのは昔の人の日常観察力とユーモアと想像力。
    この単語とこの単語をくっつけてこんな意味にする?みたいなことわざがたくさん。

    注文をつけるとすれば、カタカナで読み方を書いてほしかったな。どんな響きか知りたいです(笑)
    それにスペイン語の「tu eres mi media naranja」(あなたは、わたしのオレンジの片割れ)なんて、シャイなスペイン男子を口説くときに使えそう(妄)口説かないけどさ(笑)
    そうそう、加納朋子さんの短編で『オレンジの半分』という双子の女の子のおはなしがあったのですが、タイトルはこのことわざから取ったのかな~。

    「ことわざ」なんてクイズ番組の問題に出されるくらいで、日常会話に使う若い子なんてあまりいない気がする。
    それをこんなに女子受けしそうな本に仕立てたというだけで快挙だと思います。

  • 世界には、こんなにたくさんの言語があるんだ?!
    ことわざよりも言語の多さにびっくりするかもしれない本。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    見開きで、ひとつのことわざが紹介されており、その数なんと51個。
    左ページにはことわざの紹介、右ページには、まるでポストカードのようなイラストが描かれてていて、とても読みやすくめくりたくなる1冊です。

    なによりも「地球にはこんなにも多くの言語がある」ことに、一番びっくりしました。
    英語、イタリア語、スペイン語など、よく聞く言語だけではなく、イディッシュ語、チェコ語、スワヒリ語などのことわざもあります。
    この本からわかること、それは世界にある今まで知らなかった言語の存在をしることができる、だけではありません。
    一読しただけでは意味がつかめない1つ1つのことわざから、その言語を話す人たちの文化にまで触れることができるのです。
    かわいらしいイラストとやさしい文章から、こんなに深い言語の入り口にまで立ててしまうのですから、すごい1冊だなと思いました。

    「猫のように熱いおかゆのまわりを歩く」(フィンランド語)が、一番のお気にいりことわざです。
    意味を知ると猫があんまりかわいくみえなくなることわざなのですが、でも著者のイラストの、ツンとした猫の顔と意味を見比べていると、その滑稽さに思わず笑ってしまうことわざです。

    さてさて、あなたのお気に入りのことわざは、どれでしょうか?
    じっくり味わって、選んでみてくださいね。

  • 日本の諺は中学を受験する時に、四字熟語や故事成語は大学受験、漢検受検の時にだいぶ覚えたものだ。
    そのほとんどは抜け落ちてしまったが。

    そういえば英語の諺も授業中に覚えたっけ。
    でも覚えているのは、Time fliesくらい。

    独特の言い回しのある諺は世界中にあるようで......。
    「ザワークラウトの中で自転車をこぐ」
    ザワークラウトといえばドイツ、だからこの諺は......
    フランス!?
    意味は「お手上げ」、そんなことになったらにっちもさっちも行かないし、全身酸っぱくなったら確かにお手上げ。

    「エビサンドに乗ってすべっていく」
    のは、スウェーデン。
    人生スイスイ、の意味らしい。
    それにしてもパンは滑るんだろうか。
    マヨネーズがはみ出るから滑るのかもしれない。

    えびサンドはスウェーデンの文化とは切ってもきれないソウルフードということなので、もし日本語にするなら、「おむすびころりん」!

    「馬馬虎虎」まーまーふーふーと読む。
    中国語の普通語、北京語。
    NHKの語学講座で出てきて唯一覚えた諺(全然覚えていないな私ってば)。
    それにしても「マンダリン」が北京語を表しているとは知らず。

    全部面白い。愉快。
    そして味のあるイラストもまた不思議な諺の世界を表していて楽しい。

  • 【あらすじ】
    「ロバにスポンジケーキ」「ウサギになって旅をする」「あなたのレバーをいただきます」……? 世界には、こんなにも風変りで美しい表現方法がたくさんある! 世界的ベストセラー LOST IN TRANSLATION(邦題『翻訳できない世界のことば』)の著者が、世界のユニークなことわざや慣用句を51語集め、感性あふれる文と絵で紹介した一冊。人生を豊かに生き抜いてきた、先人の知恵の数々に出会えます。

    ・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

    パッと読んだだけでは全く意味がわからない言葉でも、その状況を具体的にイメージすると「なるほどわかる!あるある!」という気持ちになるのがことわざだと思います。世界にはいろいろな文化があり、その文化ならではの「わかる!あるある!」がことわざには詰まっているんですね。
    日本だと「馬の耳に念仏」なのが、ポルトガルでは「ロバにスポンジケーキ」になるのかぁ…。ちょっと「言ったもん勝ち」な感じがあって面白いです。

  • 『翻訳できない世界のことば』と
    合わせて読んでほしい、大人向けの絵本!

    相変わらずカラフルな絵は興味を惹くし、
    聞いたことない文章とか、「これってどういう意味?」ってちょっと日本人の頭では考えつかないような表現ばっかり。


    今回の私のお気に入りは、
    トルコ語の『ブドウはお互いを見ながら熟す』と、
    モンゴル語の『神の祝福がありますように。そして、あなたの口髭がフサフサの柴のように伸びますように』
    の2つ。

    深いなぁ〜と思ったのは、
    ガー語の『水を持ってきてくれる人は、その入れ物を壊す人でもある。』

    「あ、これは日本語で言う、あのことわざだな」ってのもあるし、中には日本語のことわざも掲載されてる。
    外国語を勉強するなら、こんなことわざも
    理解できるところまで勉強したいものだな…。

    さて…この本に載ってる日本のことわざ2つ!
    何が選ばれたでしょうか??

    • みどりのハイソックスさん
      こんにちは。
      ピンロンさんの感想を読んで、
      そこに載っている日本語が凄く気になってきた!

      『ブドウはお互いを見ながら熟す』や、
      『神の祝福...
      こんにちは。
      ピンロンさんの感想を読んで、
      そこに載っている日本語が凄く気になってきた!

      『ブドウはお互いを見ながら熟す』や、
      『神の祝福がありますように。そして、あなたの口髭がフサフサの柴のように伸びますように』の
      意味も知りたい!
      なぜ口髭がフサフサに?笑
      2022/02/19
    • ばまさん
      どうも!ピンロンです!笑

      わたしは、図書館で借りたんですが、
      ぜひぜひ読んでみてくださいー!
      実は、テレビか雑誌か何かで、上白石萌音さんが...
      どうも!ピンロンです!笑

      わたしは、図書館で借りたんですが、
      ぜひぜひ読んでみてくださいー!
      実は、テレビか雑誌か何かで、上白石萌音さんが紹介してて知った絵本なんです(((o(*゚▽゚*)o)))♡

      (読んだのが半年くらい前で、なんで口髭がフサフサなのか忘れちゃった…から、また借りないと!笑)
      2022/02/19
  • 第2弾も面白く素敵!ことわざってのは多くの場合違う文化圏では理解できないものだろうし、またあえて知ろうとする機会もないものだ。知ったからって使うわけでもなく、この本を読んでもへぇ~、ほほぉ~、としかならないけど、それでも面白い。

    日本語にも似たような言い回しがあって意味が想像できるものもあるけど、??なものもたくさん。
    「小さなアヒルを吹き出す」ラトビア、くだらないことや嘘を言っている。
    「誰かを、その人のスイカからひっぱり出す」ルーマニア、怒らせて、狂ったようにさせる。
    「あなたのレバーをいただきます」ペルシア、あなたのためなら何でもする、心から愛している。

    いい表現だなと思ったのは、
    「水を持ってきてくれる人は、そのいれものをこわす人でもある」ガー語(ガーナ)、
    水を汲むのに遠くまで歩かなければならない地域のため、必然、汲みに行く人が水がめを壊す可能性は高くなる。手伝うつもりがないときは、何かを成し遂げようと努力して、その最中にうっかりミスをしてしまった人を批判すべきでない、という意味が込められているそう。
    何にでも批判ありきの人っているけど、言って聞かせたいことわざだわ。

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著者プロフィール

エラ・フランシス・サンダース
イギリス在住のライター、イラストレーター。著書に"Lost in Translation: An Illustrated Compendium of Untranslatable Words from Around the World"(邦題:翻訳できない世界のことば)、"The Illustrated Book of Sayings: Curious Expressions from Around the World"(邦題:誰も知らない世界のことわざ)、"Eating the Sun: Small Musing on a Vast Universe”(邦題:ことばにできない宇宙のふしぎ)がある。

「2021年 『もういちど そばに』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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