なくなりそうな世界のことば

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著者 : 吉岡乾
制作 : 西 淑 
  • 創元社 (2017年8月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (112ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784422701080

なくなりそうな世界のことばの感想・レビュー・書評

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  • ヒライス もう帰れない場所に帰りたいとおもう気持ち(ウェールズ語)
    ラジカルガイプ 一過性の妖精の大群(コワール語)
    ツウォホ 寝る前におやつを食べる(ツィムシアン語)

  • 話者が少なくなった世界のことばの一つとその意味、話者数などが書かれていて興味深い。
    オイボンで氷に作った穴とか。
    その世界で大切にされているのが見えておもしろい。

  • 素敵!
    その地の気候や歴史や文化が垣間見えるような気がして、行ったことも見たこともないその地に思いを馳せつつ読みました。
    言葉がなくなっていくのはさみしい。

  • P107より
    『マラミク』

    アンダマン人の思う死後の世界は、夢の世界のこと。夢の中で死んだ人に会えるし、わたし達はいったん死んで生き返っているだけかもしれない。


    これを怖いと思う人もいるかもしれません。
    私は、夢の中で会えなくなった人に会えるし、眠るといつでもリセットできるって思うと勇気が湧きました。


    言葉が『なくなる』ことがあるんだと少し驚いて手に取りました。単語の意味について調べたり、知る機会はたくさんあったけど、言葉が存在する意味に着目したのは初めてでした。
    言葉には、各々の土地・生活・環境・文化が背景にあると知って、ロマンを感じました。
    言葉って確かにあるものなのに目に見えなくて、でもとても大切なものだから、失うことなくいつまでも語り継がれて欲しいな。


    そして、アイヌ語の話手は世界で5人しかいない。北海道に生まれ育ったから、アイヌの文化を知ったり大切にしていきたいと思いました。

  • 書名のとおり、なくなりそうな世界のことばを扱った1冊。1見開きに1単語という形で、イラスト付きで紹介。それぞれのことばが、日本語母語話者の自分からすると面白くて、そのことばをはぐくんだ文化を垣間見ることができて面白いです。
    ロシアであったり、パキスタンのあたりであったり、全然聞いたこともない言語名・民族名が次々と出てきて、まだまだ知らない世界が多いなぁと改めて思うことができました。

  • 世界には少数しか話さないいろんな言葉があるとわかった。ペルーで90万の人が話している言葉もなくなりそうなんだろうか。「豊作」という意味の「ルルン」。ロシアで約100人が使っている「そのままにしておけ」という意味の「ビジン」。アイヌの言葉を話せる人は5人しかいないらしい。「熊送り、熊祭り」という意味の「イヨマンテ」。アイヌ語がなくなるのはさびしい。なんとかならないのだろうか。

  • 言葉とは生活そのもので、それは歴史や文化、未来だと思うわけで。そう思うと、言葉を話す人が居なくなるのはちょっと悲しい。

  • ページが 進むたびに 話者数が 少なくなっていき、そのぶん もっと 大切にしなくてはいけないという気持ちが 強くなっていく。

  • シリーズもの。今度はなくなりそうな言葉たち。

    ことばと文化。これに尽きるのかなぁ。

  •  どうやらこのシリーズ(?)創元社のヒット商品となっているのでしょう。
    『翻訳できない世界の言葉』に続く『誰も知らない世界のことわざ』をして、”二匹目のどじょう”と評したけど(http://booklog.jp/users/yaj1102/archives/1/4422701053)、どちらも作者がエラ・フランシス・サンダースだったもの。その成功を見て、別の作者とイラストレーターを起用して作ったんだから、こちらのほうがよほど”二匹目”っぽさは上だろう(笑)

     コンセプトも1作目の『翻訳できない・・・』とほぼほぼ同一だ。民族、言語による物事の捉え方のニュアンスが異なる単語を集め、その語族の思想、文化に思いを馳せようというものだ。

     月蝕を”月を蛙が呑むこと”と表現した「シャターシュッマユッ」というのはジンポー語というチベット地域というか、ミャンマー・中国・インドあたりに分布する語族の言葉だそうだ。自然現象を実在の生き物と結びつける例は、どこの民族でもある。日本の古語の「ぬゐ(=地震)」だって確か何かの喩えだったかと。雷を現す「いかづち」の「ち」も、「おろち」の「ち」と同じで「霊」のことだったとか聞いたことがある。なんて、いろいろ思い出すのに役立つ例がたくさん。

     ミクロネシアあたりにいるというサタワル語族には「テリン」という、カヌーの帆が嵐で破れた状態を表す、いかにも海洋民族らしい言葉がある。これも、エスキモーには雪だか氷だかの表現が何十種類もあるのと同じで、その民族にとって馴染の深いものには細分化された多くの表現があるってことの一例だろう。日本には、諸外国では考えられないほどの雨の降り方による表現があるのと同じ。

     そんなこんなで第1作と作り方はなにも違わないのだけど、民族として、語族として絶滅の危機にある、あるいはいずれなくなっていくかもしれない言語の中から拾い上げたという点が本書の白眉か。「まえがき」にあるように、”各言語の研究者たちが思い思いの視点で選んだ「そのことばらしい」単語を紹介します”ということで、その語族に関する情報も詳細に記載されていたり、なかなか読みごたえもある。
     先日、映画『サーミの血』で観たサーミ族の言葉も収録されていた。 特にロシア領域では、ブリヤート、サハ、ウイルタ、トゥバなど自治区、共和国など9種類もの言語が紹介されていた。サハ族の「オイボン=凍った水面に空けた穴」という言葉を見て、あぁあの光景と氷の上で釣りに興じるロシア人の姿が目に浮かぶ。あの広大な国土だ、様々な語族が含有されているのだなぁと地図を眺めて壮大な気分にも浸れる。

     いずれにせよ要は第1作と同じ作りで、目新しさはない。少数部族が話してるというところだけが肝だ。 インド内のラダック語の「ショチャン=怒りっぽい人、怒りん坊」にしても、もし”関西人”が絶滅の危機に瀕していたとしたら「イラチ」って言葉が代りに採用されていたかもしれない、なんて思ったり。

     ただ、面白いのは、見開きごとにひと単語という前作、前々作を踏襲した作りの中で、右側のページの右端に、ページ数とは明らかに異なる数字が記載されていること。
    650,000、450,000、117,000、96,000、460…  
     ページを繰るごとにその数字が減っていく。なんだろうと思ったら、その言語を話す民族の現存数のようだ。サタワル語はもう460人しか話していない。なんて思っていたら、我が国のアイヌ語はひと桁だ! そして最後は「0」という数字の言葉・・・。 これは、ちょっと切なくなる。
     さすが二匹目、三匹目のどじょう。なかなか凝ったつくりにはなっていた。

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なくなりそうな世界のことばの作品紹介

世界で話されていることばは、およそ7000もある。しかしいま世界では、科学技術の発展とともに、数少ない人が限られた地域で用いている「小さな」ことばが次々に消えていってしまっている。本書は、世界の50の少数言語の中から、各言語の研究者たちが思い思いの視点で選んだ「そのことばらしい」単語に文と絵を添えて紹介した、世にも珍しい少数言語の単語帳。耳慣れないことばの数々から、「小さな」言葉を話す人々の暮らしに思いを馳せてみてください。

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