それでいい。

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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784422930756

作品紹介・あらすじ

“ネガティブ思考クイーン”の漫画家・細川貂々が、精神科医で「対人関係療法」の第一人者・水島広子に会いに行く、等身大の成長物語(コミックエッセイ+コラム)。ネガティブな性格で生きづらい、自分を“ダメ人間”と思ってしまう、コミュニケーションのとり方がわからない、そもそも人づきあいがニガテ、ネガティブな人を引き寄せてしまう、人に振り回されることが多くて疲れる……etc。そんな人生をラクにするコツは、「当たり前の気持ち」を受け入れて、自分を認めること。そのヒケツは、対人関係の「ズレ」と「役割期待」にあり。対人関係が健康であれば心も健康であり、対人関係に自信があれば人生にも自信がもてる。生きづらさを克服するための対人関係入門書。

感想・レビュー・書評

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  • “ネガティブ思考クイーン"の漫画家・細川貂々が、 精神科医で「対人関係療法」の第一人者・水島広子に会いに行く、等身大の成長物語。

    ネガティブな性格で生きづらい、自分を“ダメ人間"と思ってしまう、
    コミュニケーションのとり方がわからない、そもそも人づきあいがニガテ、
    ネガティブな人を引き寄せてしまう、人に振り回されることが多くて疲れる……etc。

    そんな人生をラクにするコツは、「当たり前の気持ち」を受け入れて、自分を認めること。
    そのヒケツは、対人関係の「ズレ」と「役割期待」にあり。
    対人関係が健康であれば心も健康であり、対人関係に自信があれば人生にも自信がもてる。
    生きづらさを克服するための対人関係入門書。
    細川貂々さんは、「ツレがうつになりまして」というベストセラーがあるが、内面では何をやっても上手くいかず、人のことを妬んでしまう、自分の意見を上手く言えない、人付き合いが上手くいかない、考え過ぎて空回りするネガティブ思考が強い、だけど人前では明るく振る舞い疲れてしまう。
    そんな貂々さんが精神科医の水島広子さんの対人関係療法を受ける中で、自分の対人関係の悩みに向き合う。
    「ネガティブクィーンである自分を変えたい」という悩みに対しては、「感情とは自分がどのような情況であるかを知らせてくれる心の感覚。だから怒りや苦しい気持ちを否定してはいけない」「ストレスを感じる情況ならネガティブな気持ちになるのは当たり前」。
    他にも「慰めなどの反応を誘導するのは束縛という暴力に繋がるから、事情を話してから自分の気持ちを打ち明ければ相手は理解しやすい」「怒りを感じたということは相手が自分に対して不適切なことを要求してきたというシグナルだから、怒って当然の時は怒って良い」「コミニュケーションが上手くなるということは、仲良しになる人とそうでない人を見分けること」「人と人の関係は役割の期待で繋がっている」「役割の期待のズレが生じた時に、悩みに発展する」「役割の期待のズレを生じやすいパターン「回りくどい言葉やイヤミなど間接的で曖昧な言葉」「舌打ちなど言葉を使わないコミニュケーション」を避け、ちゃんと自分の言葉で自分の意思を伝える」「相手に真意を確認しないで勝手な思い込みで行動しても自分を苦しめ関係を害することなので、相手の期待や意思を確認することが大事」など、相手との人間関係を円滑にしたりズレが生じた時の解決法を教えてくれる対人関係療法入門書です。

  • 人とうまく話せない、
    どうせ私に会いたいとか付き合いたいと思う人なんていない、
    と落ち込んでいる方は
    開いてみるといいかもしれません。

    漫画家・細川貂々さんのマンガと
    精神科医・水島広子さんのコラムが
    ほぼ交互にあり、
    とても読みやすいです。

    対人関係入門というサブタイトルの通り、
    何回でも読み返せて
    人と関わるときのヒントを教えてもらえます。

    これを読んでもっと対人関係療法について知りたくなったので、
    水島広子さんの他の著書も読んでみようと思いました。


    以前は
    もっとがんばらなきゃと
    仕事では特に完璧を求めがちでした。

    でも看護師の仕事なんて完璧にはできないし、
    そもそも完璧がどこなのかわからないものばかりです。

    それなのに完璧を求めてきた私。

    そりゃ苦しくなるよ、
    って感じですね。

    真面目な自分、
    完璧を自分に求めてしまう方には
    この本の内容は特に響くのではないでしょうか。

    「自分への期待の妥協」して
    自分が思ったことをそのまま受け止めること、
    「自分や他人も含めて、世の中には完璧な人間はいない」のだから
    そのままのあなたでいいんですよ、と
    語りかけてくれる本です。

  • ネットの立ち読みで読んで続きが気になったので買った本。
    ネガティブクィーン(本人によると)の細川貂々さんが精神科医の水島広子さんとの出会いによって様々な事に気づいていくという形の本で、文章というよりは絵で分かりやすく説明されている。

    私がこの本を読み終えての感想は、作者の細川貂々さんと同じで自分がいつの間にか変わっていたんだなぁ・・・ということ。
    私にとってのこの本はそれを気付くという事に尽きる。
    結果的に言うと、ネガティブな自分をそのまま受け入れるという事。
    実はこの本を読むちょっと前に、SNSで、
    「仕事に行きたくないと思っちゃいけない
    と思わないようにしよう。
    嫌だけど、今日も仕事に行く。
    そんな自分はエライ!」
    と発信していた。
    この本で言ってる事はそういう事なんだと思う。

    初めてこの水島広子さんの本を読んだ時、私は
    ここに書いてある事は正しい。
    そりゃそうでしょうよ、と思うけれど、そうは出来ない。
    そんな私なんてどうせ・・・
    と感じていた。
    だけど、今回この本を読んで、なるほど・・・と思ったし、そう思える自分はいつの間にか変わっていたんだなぁ・・・と思った。

  • 『ツレがうつになりまして』の著者でも知られ「ネガティブ思考クイーン」である細川貂々さんが「対人関係療法」の第一人者である水島広子先生にカウンセリングを受けて、その思考や思い込みを解きほぐしていく一冊。

    特に勉強になったのは「役割期待」のところ。
    人は他人に役割を期待し、その期待が裏切られるとストレスを感じてしまうという。また、過度な役割を一方的に期待され、それに応えなければと行動して疲弊してしまうこともある。さらには、役割を伝えるコミュニケーションがうまくいっていないことがストレスの原因になるとのこと。
    「自分の気持ちは相手に伝わっているはず」「自分の気持ちを相手は察してくれるはず」と一方的に期待してしまうことは、自分にもよくあることなので耳が痛い。
    そういう場合、回りくどく伝えずにストレートに気持ちを伝える、どうしてほしいかを伝えるかが大事だという。更には相手に期待している役割を現実的なものにするためには、コミュニケーションや対話が大事とのこと。心がけたい。

  • 細川貂々さんが、精神科医水島広子先生の「対人関係カウンセリング」を受けます。
    先生は「対人関係療法」という精神療法を専門としています。
    病気の人にはそちらがいいようですが、貂々さんレベルではカウンセリングで。

    三重丸を想像します。
    円の一番真ん中にいる人が一番仲良くする相手、重要な他者
    (配偶者、恋人、親、親友など)
    その次がほどほどに仲良くする相手
    (友人、親せきなど)
    外側の円は仕事がうまくいく程度に関わる相手
    (仕事上の人間関係、友人ではないSNSなど)

    外側の円の人とは仲良くしようと思わなくていい。
    おつきあいしていく中で、この人と仲良くなりたいと思ったら仲良くすればいいし、仕事上の礼儀くらいはわきまえるとしても仲良くなれないんだったら仲良くしなくていい。

    感情を大切にすること
    そんなの人間だから当たり前だと思うこと
    今の自分に優しく。

  • かなり良い本だった。今の自分を認めると、成長が始まる。会社の人はそこそこの関係でいい。大事なのは親友や家族や親の関係。そこがこじれるとうつになりやすい。

    いろんな学びがこの本にありました。

  • ネガティブ感情は人として当たり前
    「それでいい」と自分を認める
    反応誘導をやめる
    怒りを言葉で説明
    周りを優秀と思い込まないそれぞれ事情がある
    職場の人間は業務が行われればそれでいい
    他人に議題しない
    曖昧な説明をしない
    言葉をつかわなコミュニケーションや沈黙しない
    思い込まない
    共通理解
    上手く断る
    妥協

  • 「いまは、これでいい」と自分を認めてあげることで、人間は変化していくことができる。

    本書を読んで、これまで私はいまの自分を否定して、背伸びしても届かない理想の自分を思い描き、そして、どうしてもそうなれない自分に失望・絶望して苦しんでいたんだと気付かされました。

    まずは、「いまは、これでいい」と自分を認めてあげて、ありのままの自分を大切にしようと思います。


  • 「ツレがうつになりまして。」の作者。病気の夫を支えていた方という事で、勝手にイメージしていたのと違いご自身の事を“ネガティブ思考クイーン”と名乗っていたのが意外でした。
    そんな勝手に抱いていたイメージにも、ご本人は苦しめられる事があるようですが。
    人は誰しもネガティブな部分があると思うので、いろんな人の心にささる本ではないかと思います。
    また、対人関係療法なるものがある事を知りませんでしたが、漫画でとても分かりやすく読みやすい内容になっています。
    “病気は対人関係の中でも発症し 対人関係のおかげで治る”という所に焦点を当てた治療だそうです。
    この言葉にはハッとさせられたし、対人関係療法というものへの興味を刺激させられました。

  • あっという間に読み切れるマンガ。私も筆者と似たようなキャラクターなので、人づきあいでモヤモヤしていたことがズバリ指摘されていて、スッキリする。ありのままを認める、ネガティブokなど、心理系の本によく出てくるフレーズはもちろん出てくる。が、その理由や実践方法はとてもわかりやすく説明されているので、またかと思うことはない。定期的に読みたいと思う。

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著者プロフィール

細川貂々(ほそかわ・てんてん)
1969年、埼玉県生まれ。漫画家・イラストレーター。セツ・モードセミナー卒業。パートナーのうつ病を描いた『ツレがうつになりまして。』(幻冬舎)がベストセラーに。テレビドラマ化、映画化される。その他、水島広子医師との共著「それでいい。」シリーズ、今一生氏との共著『さよなら、子ども虐待』(創元社)、『凸凹あるかな? わたし、発達障害と生きてきました』(平凡社)、『がっこうのてんこちゃん』(福音館書店)、『こころってなんだろう』(講談社)、イラストを手掛けた『セルフケアの道具箱』(晶文社)などがある。現在、兵庫県宝塚市で、生きづらさを抱えた人たちが集う「生きるのヘタ会?」を主宰。

「2023年 『ココロの友だちにきいてみる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

細川貂々の作品

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