- Amazon.co.jp ・本 (64ページ)
- / ISBN・EAN: 9784426119669
作品紹介・あらすじ
みなさんは、外郎売(ういろううり)をご存じですか。
外郎売とは、享保三年(一七一八年)正月、江戸森田座の『若緑勢曾我』で二代目市川團十郎によって初演された、「歌舞伎十八番」の一つです。
現在は、十二代目市川團十郎が復活させたもの(野口達二脚本)が上演されています。
今日では「外郎売」といえば、その劇中に出てくる外郎売の長科白を指すことが多く、
日本では俳優や声優などの養成所、アナウンサーの研修等で暗唱、発声練習や滑舌の練習によく使われています。
外郎売は、「ういろう」という薬を街頭で売り込むための口上、セールストークです。
そのため早口言葉や言葉遊びなどで、通行人の気を惹き、楽しませながら「ういろう」がいかに素晴らしい薬であるかをアピールします。
リズミカルでユーモラスな文章であると同時に、商売の目的もしっかりと入っている、生き生きとした奥行の深い日本語の世界です。
この「外郎売」を読み、聞き、自分でも口にしてみることで、豊かな日本語を楽しみながら、心も元気で前向きになれるのではないか、との思いから、この本は生まれました。
お楽しみいただければ幸いです。
感想・レビュー・書評
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お菓子のういろうを売る時の口上かと思ったら、外郎という薬を売る口上だった。歌舞伎の台詞が出典のようです。
付属のCDは玉川大福師匠の「外郎売」の口演(6分少々)。
シングルサイズのCDで十分入る時間だ。
CDにはまだ十分余裕があるのだから、他のバージョンの「外郎売」や長田衛先生の解説で触れられている他の話芸で例に挙げられているフレーズも聞きたかった。
或いは、他の啖呵売りの口上なども。
オビに大きく描かれている外郎売のゆるキャラがいい。(装画 さわたりしげお?)“ういろうクン”とかいう名前なんだろうか。他のポーズでも描いてほしかった。私はこんな感じのコスプレが好きで、『仮面の忍者赤影』でも傀儡甚内が一番好きだった。
テーマはいいところ突いていると思うので、続編が続々と出てほしい。富山の薬売りなんかもいいテーマだと思うが。
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20170819/p1詳細をみるコメント0件をすべて表示