乱視読者の冒険―奇妙キテレツ現代文学ランドク講座 (読書の冒険シリーズ)

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著者 : 若島正
  • 自由國民社 (1993年8月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784426673000

乱視読者の冒険―奇妙キテレツ現代文学ランドク講座 (読書の冒険シリーズ)の感想・レビュー・書評

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  • *英国探偵小説が最高だった頃ーー宮脇孝雄「書斎の旅人」
    *ミラー、ミラー マーガレット・ミラー考察
    呪われたテクストーー谷崎潤一郎「呪われた戯曲」
    ナボコフ

    ナボコフを読むならまず、「ロリータ」と「賜物」

  • 若島正という人と初めて出会ったのは、ペーパーバックのガイド本『洋書ハンターズ』(バベル・プレス)の英米現代文学ジャンルの解説だった。興味深く参考になったので印象に残っていたのである。その後この人の文章に触れることはなかったが、10年経った今、再会することになった。豊?由美さんの書評集『そんなに読んで、どうするの?』(アスペクト)の中で、本書の続編となる評論集『乱視読者の帰還』(みすず書房)が紹介されており、そこに本書への言及も含まれているのだ。

    この『乱視読者の冒険』は自由国民社の「読書の冒険シリーズ」3巻目で、「奇妙キテレツ現代文学ランドク講座」という副題がついている。若島氏は、英米文学者であり、翻訳家であり、京都大学大学院文学研究科教授であり、さらに言えば詰め将棋作家、日本チェスプロブレム協会会長でもあるが、もともとは数学者を目指していたというのだから人生どこで方向転換が起こるかわからない。でもそのおかげでこうして氏の書評や評論を読めるのだからありがたいことだ。

    本書のタイトルは、イタリアの作家イタロ・カルヴィーノの〈『むずかしい愛』に収められた二つの短編「ある近視男の冒険」と「ある読者の冒険」から頂戴した〉そうである。若島氏はカルヴィーノ、ジョイス、ナボコフをこよなく愛しており、この本には3人への愛であふれている。もちろん、副題のとおり「ランドク」ぶりも発揮されており、とにかく小説というものへの姿勢に、読書好きには共感しきりである。個人的には、若島氏との出会いとなった『洋書ハンターズ』で紹介されている一冊、リチャード・ライト(Richard Wright)の『アメリカの息子』(Native Sun)について(わたしはこれを読んで原書を買った)、「新しい人よ眼ざめよ」の中で書かれていることにニンマリした。

    さてこの本、現在は入手困難だが、代わりに『乱視読者の新冒険』(研究社)というのが出ている。すべてではないが『冒険』の中から16篇ほど再掲されているので、これから読んでみようと思う人は『新冒険』をどうぞ。『冒険』から読みたければ、わたしのように図書館で探すしかない。

    読了日:2007年2月19日(月)

  • ナボコフの訳者として知られる京大の教授のエッセイ・評論集その1。面白い文章です。かなりの知性とユーモアが感じられます。ただ登場する本のほとんどを知らないなのがキツイ。とりあえず「ロリータ」の新訳は早く読まないといけないなあと思う。とりあえずかなり頭いいし、トリッキーなこともできる面白い文章を書く人だということが分かったので、なんとかもっと分かりやすいものを書かせられないかなあ、と編集者的立場で思ってしまった。

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