税理士事務所 7つの経営戦略

著者 :
  • 清文社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784433641467

感想・レビュー・書評

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  • 税理士事務所の経営戦略を細かく分析した本。
    かなり突っ込んだ内容も記載されており、良書。独立する時には改めて読みたい。

  • 面白い。

    税理士業務や事務所に興味があるのでなく、
    税理士紹介サービスをしている著者の視点が面白そうだと思ったので。別本を見て知った。

    税理士事務所=自分のビジネス、
    としてスモールビジネスとして置き換えれば結構読めるし、得られるものが多い。

    6つモデルがあるけれど、
    低価格と付加価値は分かりやすく、一人所長は一人事業という意味合い、地域密着もそのままで、二代目的なものはモデルではないかなと、最後に特化型は業種や業務で特化。どれも一般のビジネスにもいえそうで、とくにスモールビジネスならとくに。

    本書は税理士事務所視点として、どういうモデルや方向性やあり方がいいかを探す、検討するためのという狙いであって、多分この本はそれを手助けしてくれると思う。

    顧問料から顧客数から売上規模までほぼ書いてあるので、参考になることが多いと思う。

    印象に残ったのは、
    ・トライアンドエラーとして、失敗してもいいのでやってみること。うまくいけばやるとか。
    ・お客様のニーズと、自社の充実感や方向性とあったところを攻める
    などが印象に残った。これらも一般ビジネスでも同様のことが言える。

    本書が2016年で、ほぼ税理士業=サービス業といえる認識でやっとサービス業となったといってもいいし、今ももっと加速していると思う。同様に士業も同様の流れがあるといえるだろうし、そういう視点で士業の人が見ても面白いかもしれない。

  • 仕事では、お客様に経営のアドバイスをさせていただくことが多いが、勤める事務所の方針も考えていく必要があるので、本書は参考になった。

    税理士事務所も一般企業と同じく、低価格型や付加価値型があり、求めるお客様が異なる。

    メモ

    ■低価格型
    低価格型を求めている企業が増えており、ターゲット数は最も多い。
    やりがいや仕事に関する充実感から低価格型をやりたくないという所長が多い。
    しかし、低価格型を求めるお客様は高い専門性ではなく、相談のしやすさ(税務だけでなく、労務等の経営全般も含む)や早いレスポンスを求めている。

    ■付加価値型
    事業計画を作り、その計画に対して会計としてアプローチしていく。(未来会計)
    経営者の頭の中を事業計画に落とし込み、今期どうなるか、から来期はどうなりそうという予測を立てていくと同時に経営課題の発見と解決を行う。
    出口(IPO、M&A、事業承継、清算、破産)を明確にした財務戦略を作る(大久保先生)
    目先の節税目的での保険加入等は本末転倒。

    ■一人所長型
    コミュニケーションでの心がけ
    ①「自分は社長にとって味方だ」とわかってもらうこと
    ②「伝え方」
    自分には手に負えないことを言われた時に上手く受け止めて、こなしていく。
    「絶対ダメです!」等と頭ごなしに否定するのではなく、伝え方を変えるだけで関係性に差が生まれる。

    ■特化型
    リスケ、借替え、事業再生などを知っているか知らないかによって、企業存続や経営者の生死に関わる。
    「自分ができること」から考えるのではなく、「市場が求めていること」を考えてやる。

    ■まとめ
    「何に充実感を求めるか」と「お客様のニーズに合っているか」の2軸で考える。

    充実感
    お客様の成長or感謝の言葉
    自分のスキルアップ
    難しい仕事を成し遂げたとき

    ニーズ
    安さ
    付加価値
    業界に詳しい
    地域密着

  • 税理士事務所の経営モデルを7つに分類しそれぞれのメリット・デメリットを解説。税理士事務所の7つの経営モデルとして、付加価値型(MAS監査や未来会計など充実した資料で経営支援)、低価格型、一人所長型、二代目所長型、業種特化型、業務特化型、地域密着型を挙げる。それぞれのモデルにおいて成功した税理士との対話を通じて、なぜこのモデルを採用したのか、そのモデルにおいて最適な仕事の増やし方は何か、職員教育はどうあるべきかなどを説く。過去10年間で七千件以上の仕事を税理士に紹介し、1千事務所以上の税理士と面談した経験を持つ著者だから書ける内容であった。どれもなるほどと思わせるものであった。独立を目指す税理士だけでなく、現在事務所経営をする税理士にも読んでもらいたい一冊だ。

    はじめに
    総務省統計局のデータによると、税理士事務所業界全体(税理士・公認会計士)の平成24年の売上は1兆3千400億円と、前年に比べると11.6%もアップしています。顧問料の低下など、厳しい話題の多い税理士業界ですが、マーケット全体でみるとしぼんでいるのではなく、僅かではありますが広がっていることがわかります。
    P86
    この付加価値型を選ぶうえで、はっきりさせておかなければならないことが1つあります。それは、「経営のことに関してすべてを教えることはできない」ということです。当たり前のことではありますが、どんな優れた経営コンサルタントであったとしても、選択肢を示すことはできても、最終的な決断を下しリスクをとるのは経営者であるということです。ここを間違えてしまうと、「税理士の先生がいったとおりにして失敗したのだから、責任は税理士にある!」と裁判になる場合もあります。
    P101
    自分の意に沿わないことをいわれたときに喧嘩腰に「そんなこというと、もう面倒見られませんよ」とか、「どうなっても知りませんよ」とか、逆ギレしているようでは、それで関係は終了してしまいます。「そんなことをやってしまうと、社長のお名前に傷がつきますよ」「事業を長くやるにはあまり短期的な見方をしないほうがよいですよ」などと伝えたほうが相手に伝わりやすくなります。

  • ーーーーー↓くまお2016/10/31↓ーーーーー
    【概要】
    成功している税理士の経営戦略を垣間見ることができます。
    【評価】
     80点(税理士以外の独立を考えている人向け)
    【共有したい内容】
    戦略のメリットデメリットについて
    【読んだ方がいい人】
    独立したいという気持ちだけで独立を考えている人
    【悪いところ】
    人によって戦略に向き不向きもあるので、自分に合った戦略を選別する必要あります。
    【どういう時に役に立つか】
    これから独立を考えている人
    【自由記述】
    企業する人の気持ちも知ることができます。
    【合わせて読みたい】

  • 現在、成功している税理士の方へのインタビューをまとめた本で、低価格戦略、高付加価値戦略、特化型戦略や一人事務所のやりかたなど、それぞれのやりかたでどう苦労してどう軌道に乗り上げたかを書かれていてとても参考になったし、読み物としても面白かった。

  • 【概要】
    会計事務所の経営戦略をうまくカテゴリして記載した本。
    これから開業する人の参考にはややなるかも。
    カテゴリ分けはある程度は意味があると思う。
    本の後にDVDを売る戦略のため、本自体詰まってるようであまり意味はない。

    【評価】
    11点(ある程度は網羅的に記載がされているので、事務所経営初心者にはいいかもしれない。業界がわかる人間からすると、参考にはならない。)
    【共有したい内容】
    ・「税理士は失敗した事例は示すことが出来る数少ない業種」
    ・「仕事への充実感と顧客からのニーズが両立できる事務所が伸びる。」
    ・「事務所職員採用の最低コスト20万円、出来る人材は40万円程度、専門性追求するなら50万円以上」
    【悪いところ】
    中身が薄い。
    それぞれの所長を持ってきたのはいいところだが、業界的には結構知られてる人が多く、すぐ知れる情報くらいしかない。
    【どういう時に役に立つか】
    税理士にコンサルするとき
    自分の経営が間違ってないと認識したいとき
    【ターゲット】
    会計事務所経験3年以上。
    【自由記述】
    読み飛ばして問題なし。
    ざっと気になる戦略をとっている先生の部分と人材の部分のみでOK。
    この本を作った意図をくみ取ってその先の戦略をウォッチすることに意味がある気がする。

    【合わせて読みたい】
    なし

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