弱者のための「エントロピー経済学」入門 (誰も言わない環境論 2)

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  • ほたる出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784434109508

感想・レビュー・書評

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  • 経済の成長と経済の膨張は異なる。著者の述べる「外部不経済」という観点で世界経済を見ると、多くの企業だったり国の経済活動がいずれもなんらかの不経済を前提としており、その不経済を内化せず歪に膨張を続けようとしているように見えてくる。経済に関する本も自然に関する本も多く見かけるが、こういった双方の観点を持っている本はあまり見かけない気がする。対経済で考えると自然保護系の話は「エコ」で括られて胡散臭くなるし、論理的な積み上げも弱く感じる。そういった中で、本書は非論理的に自然保護に偏ることもなく、ただし自然の有用性や持続性について考慮しながら現代経済の矛盾点を指摘しており頷ける点が多かった。

著者プロフィール

1933年東京生まれ。東京都立大学理学部化学科卒業。東京大学大学院物理課程D2修了後、同大助手を経て理化学研究所研究員。定年退職後、94年から名城大学経済学部教授。06年定年退職。05年4月から09年3月まで高千穂大学非常勤講師。
著書に『資源物理学入門』(NHKブックス)、『環境保護運動はどこが間違っているのか?』
(宝島社)、『Co2温暖化説は間違っている』『弱者のための「エントロピー経済学」入門』『「地球生態学」で暮らそう』(ほたる出版)など

「2011年 『原子力に未来はなかった』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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