- Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
- / ISBN・EAN: 9784434179006
感想・レビュー・書評
-
自分の年齢に精神的なものが追いつかない。
それどころか、引き離されすぎて
生きている間に年相応にならない感が強い私。
冒頭から安心しました。みんなそうなんだって。
法的に老人?って決めつけられるまでまだまだ時間がある!と
他人事で読み始めたはずなのに、笑えない箇所も多数です。
紙が…紙がめくれない…。
伸坊さん考案の『アノホラ・ロボット』
絶対に必要!それも今すぐ必要!!
確かに老化し、いろいろ不便さは出てきて当たり前。
でもでも嫌なことばかりでもありません。
『新品の緑』を読んで思いました。
私もそうですが、年齢とともに草花に目がいくようになってきてます。
芽がちょっと出たとき、花が生き生きと咲いている時
新緑の葉がさらさらと風に吹かれた時。
ちょっとした瞬間のピカピカな植物のエネルギーに
ハッとさせられるようになったのはつい最近あたりからです。
綺麗な波動の微弱なエネルギーだからこそ、
ズンズン先に進もうとする若い時には
気付けなかったのかもしれませんね。
そういうものを感じるようになれるなんて
老化も捨てたものではありませんね、伸坊先輩。
今のままだと自分のことを老人と思っていない老人一直線ですが
このまま突き進んで行こうと思う一冊です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
こちらの作品のブクログ登録日は、2014年9月6日ですが、レビューを書いていなかったので、本日(2021年7月13日)書きます。
著者、南伸坊さん、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。
南 伸坊(みなみ しんぼう、本名: 南 伸宏、1947年6月30日 - )は、日本の編集者、イラストレーター、エッセイスト、漫画家。本の装幀も多数手掛ける。
そして、こちらの作品の目次を、適当なところからコピペすると、
・法的に老人
・老化すると人は老人になる
・老人の嗜み
・近頃のツバメ
・アンドレア・デル・サルトの謎
・クレーのわすれもの
・アノホラロボットとは何か
・アノホラ検索
・おもしろいひとりごと
・お返事
など -
こう言う題名(内容)の本だからか、
字がすごく大きい。
私もある時、
動物園のゾウが死んだニュースを聞き、
「ゾウって長生きだな~…」とぼんやり思いながら、
よくよく考えたら、自分の方がそのゾウより
年上だと言う事に気付いて吃驚したことがあった。
自分の年齢って意識と一致していないと言うか…。
伸坊さんは電車で「おじいさん」と言われ驚いたり、
死ぬときのことを考えたり…
91歳で亡くなった、伸坊さんのお母さんの話が、
泣けました。 -
新緑を見てニヤニヤしたりハクモクレンに励まされたり、ガンと言われても取り乱さず何だもう死ぬのか(不満)となるのも大物だな〜って小さなことですぐ大騒ぎしちゃう自分と比べてしまう
ほかのエッセイも読みたい -
なんだか、「うん、うん」とうなずく内容が多いのは、私も老人の域に入ってきているからか?
それとも、老人と接することを生業としているからか?
いつまでも若いつもりでいたけれど、なんだか複雑。 -
あとがきによると、本書にまとめた「作文」は「日々のシンボー」「じじの時間」を軸に、注文を受けて書いたもののよせ集め。よせ集めるにあたっては「じじ臭い」みたいな「じじむさい」ような文章を選んだそうだ。
もともと伸坊さんは大人ぶったところのない年齢不詳の人だけど、堂々たる「老人」になっても、やっぱり本人にはその自覚がなさそうで、老人である自分自身を面白がって見てるような軽やかさ。この感じのまま、夫婦仲良く元気な老人でいてくださいね。 -
他人の老い方に興味がわいてきたら読むと良いと思う。悲惨なこと、情けないことが出てこないので気持ちよく読めます。
-
あちこちの媒体に書いた老いに関する文章を集めた本。
整理ができてないので初出一覧が作れない、とか
だいたい30年くらい前、とか
のような、だったような気がする、なあいまいな言い方とか、
もう細かいこといいじゃない、な姿勢がおかしすぎる。
「アノホラロボット」の話が最高にイイ。
年を取ってからの話し相手として開発を強く求めたい。 -
伸坊さんも老人に足を踏み入れたか。
本人は認めてないけど。
大人になった自覚がないように、
知らず知らず老人になっちゃうんだろうな。
P138
おそらく、人間は懐かしがる動物である。
懐かしがるのは、きっと脳ミソのくせである。
思い当たる今日この頃。 -
ブログに掲載しました。
http://boketen.seesaa.net/
団塊世代も、脱力・自然体老人の頃合いに。
南伸坊が「同世代の人に読んで笑っていただけたら」(あとがき)という趣旨で編んだエッセイ集。
笑えます。
「真の幸福とは何か?」というお題を与えられた南はこう書き出す。
「『真の幸福』ということになれば、私の場合は冷えたビールが一、二本ほしい。」
秀逸だなあ。
呆け天など、「真の幸福とは」というお題を出されたら(そんなお題をだされたことは人生一度もなかったが)、三日三晩も考えて「真の幸福というものはない」などと言いだしかねない。
伸坊先生、納得です。真の幸福ということになれば冷えたビール一、二本です。