思春期サバイバル: 10代の時って考えることが多くなる気がするわけ。

  • はるか書房
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本棚登録 : 75
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (156ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784434183010

作品紹介・あらすじ

自分は「フツーだ」と思ってる人も、「フツーじゃない」と感じている人も、この生き難く悩み多い10代を自分らしく、かつ楽しくサバイバル。10代のココロとカラダ、生と性を考える全く新しいスタイルの本!

感想・レビュー・書評

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  • 【概略】
     元・思春期を過ごした若者が、思春期に突入している若者たちが日々の生活の中で遭遇する悩みを取材。恋愛・ジェンダー・友達付き合いといった、その世代に横たわる事柄が、ただひたすらにあふれかえる。

    2023年05月13日 読了
    【書評】
     精神的に成熟していない(おいおいお前は今、何歳だよ?)喜餅は、悪い意味では本当に「お前、大丈夫?もう50歳だよ?もっとしっかりしないと」と心配され、良い意味では「喜餅さんは本当に若いよね、発想が」というコメントをもらう。そんな喜餅だけれど、やっぱり「あぁ・・・こんな想い、10代の時にしてたわ!」と思うようなコトが本書ではつまってる。
     面白いよねぇ~当時は親に言えないようなこと沢山あったのに、(自分はなってないけど)親の立場になると「親に言って欲しい」とかなっちゃうんだもの。親に言えないことが沢山あったからこそ、親としてそう思うようになる、ということなのかな。そして、親の権威(?)とか先生の権威
    (?)とか、そういうのふりかざされるのマジでムカついてたのに、今は上司の権威
    (?)みたいなのふりかざしちゃってる自分がいたりして。ちょっと恥ずかしくなっちゃう。喜餅の世代ってさ、子どもが高校生になってたり大学生になってたりするのだよね。たとえば高校生の時に既に性行為経験を済ませちゃった人が親になってさ、「息子(娘)に彼氏(彼女)ができた」なんて感じで(嬉しいけどちょっと心配?な)複雑な表情してるのだよね。自分も高校時代は自身の将来を語るたびに周囲の大人達に「そんなのできっこない」と言われ続けてきて、それに対して反発してたけど、気がつくと「そんなのできっこない」って言いがちだし。
     この本を読んでいて感じたのは、本当の意味での多様性と、親子の適度な距離感(離別感)って大事だなと思った。最近でいうところの「多様性なんだから、理解しろ!」というテンションではなく、静かなもの、誤解を恐れずに言うならば、良い意味でほったらかしにしておくというもの。これは親子の離別感にも当てはまる。過干渉なのだよね。
     もう一つ、やっぱり環境って大事だから、教育に関しての予算はもっと太くしたいね。親の経済力に違いが出るのは仕方ないとして、最低限、学びを享受できるだけの余裕はもっていてもらいたいよね。二宮尊徳の「道徳を忘れた経済は罪悪である。経済を忘れた道徳は寝言である」じゃないけれど、ある一定の自由度を確保するためには、ある一定の金銭的余裕って必要だと思うから。
     思春期に突入しているお子さんがいらっしゃる方、意外と読んでみるといいかも。「あぁ、確かにこんなことで悩んでた。親をこんな風にみてたかも」という気づきがあるかも。

  • 思春期らしい悩みをつらつら書いている本。ただ、思春期の最中にいる人たちが書いたのではなく(多分)、大人が書いているらしい。
    通りで、なんだかわざとらしい感じがするなあという印象。
    悩みに対するその人なりの答えがあればよかったなあ。
    ただの井戸端会議。巻末に申し訳程度の相談口が載っています。

  • 10代の「つぶやき」がジャンルごとにまとめられている。大人になってから読んだ今、10代の頃に抱えていた大人への理不尽さや、大人や友人には言えない悩みが思い出された。大人になって忘れてしまった、あの頃のモヤモヤを思い出せた。10代の子に「自分だけじゃないんだ」「そういう家庭もあるんだ」と考えるきっかけになると思うので、読んで欲しいなあと思う。

  • 配置場所:摂枚普通図書
    請求記号:371.47||S||1
    資料ID:95170822

  • ここにあることは私の悩み。十代向けでも私の悩み。
    でも、もう永遠に私の悩みにはなりえない。私は十代ではないから。
    大人になれないまま大人になってしまった。

    リアルな十代の言葉の中に、考え方を、選択肢を提示していくタイプの本なのは、2巻と変わりませんね。
    親、友達、学校。
    いろんなことにぐるぐると振り回され、悩まされる子供たちの姿が見えてきます。
    リアルはもっともっと深刻だとは思うけど。

    どんな悩みでも、本人にとっては重大な悩みなのです。
    まともにききもせず、鼻で笑い飛ばすことだけはしないで。

  • とにかく「そうだ、子どもってこんなに大変だったな」というのを思い出させてくれる本。口語体でいろいろな立場から無秩序に意見や疑問、感想が飛び交っているので読みにくさはあるけれど、へたに角ばってないからティーンエイジャーの苦しみが鮮やかによみがえってくる。
    ただ、このようにポジティブな評価ができるのは自分が「大人」だからかもしれない。10代のときに私が本書を受け取っても「うぜぇ!」と思って絶対に読まなかっただろうから。

  • 読みやすい。てか、ずんずん読める。ワタシはとうに10代じゃなくなってるけど、自分に引きつけて集中して読んだ。まだ渦中にある問題もある、例えば就職の話とか。
    それにしても、児童・生徒でいた、10代までの頃は、学校で過ごさなくちゃならない、ていうシバリがあって、確かに辛かった。
    なんとか生き延びて、一人でいる時間を作れるようになって、QOL上がったと思うな。
    幾つになってても、この本を、ざくっと読むのはオススメだ。で、誰かに回してどんどん読んでもらおうかなと思う。
    FBやTwitterではセクマイクラスタでこの本のことをよく見るけれど、ワタシ的にはジェンダーのほうで、ああ納得、なことが多かった。

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著者プロフィール

著者の「ここから探検隊」は、大学教員、元養護教諭、青少年支援スタッフ、LGBTQ団体の代表として活躍する4人で構成。それぞれ教育・研究・講演などで全国を飛び回って、10代に寄り添い、サポートする多忙な日々を送っている。

「2023年 『みんなどうやってオトナになってくんだろ。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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