つま先立ちで恋してる: Mitsumi & Katsura (エタニティブックス Rouge)

著者 :
  • アルファポリス
3.89
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本棚登録 : 14
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784434196218

作品紹介・あらすじ

二十三歳・ちびっこОLの未積(みつみ)は、恋愛経験がゼロ。だけど高校時代のとある約束をきっかけに、母校で司書を務める殿谷(とのがや)と「恋の練習」をすることに! 普段は穏やかで優しい彼は、ふとした拍子に情熱的な一面を覗かせる。強引にキスをしてきたり、その先を迫ってきたりする殿谷に、翻弄されっぱなしの未積。戸惑いながらも、二人の時間が増えるにつれて、どんどん彼に本気になっていって――?

感想・レビュー・書評

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  • 約束は、まだ有効なのか。

    幼馴染の言葉を、そのまま切り札に生活。
    ものすごく考えが甘い主人公だな、と。
    そして別の約束のために走っているわけですが
    こちらは有効でよかった…のでしょうか?
    紆余曲折があるわけですが、相手の妹さんに関しては
    取ってつけた感が半端ないです。
    これが解決して、突如あの状態になるとかだったら
    長年のあれはどこへ? と聞きたいものが。

    まぁ恋愛の話ですから、そこは突っ込んだりしたら
    いけないのでしょうけど…。

  • 安定のアルファポリスつながり、相変わらずの恋愛小説・・・。
    いやいや、結構読み応えがありました。文章も嫌いじゃないし、年の差ヤンデレ司書との恋愛とか、すごいピンポイントな嗜好をついてきたんちゃうかな。
    好きな人にはたまらん設定・・・(笑)。

    私は、
    「ヤンデレはエエわ・・・」
    と、思うんやけど、二次元でならいいよ。ヤンデレって裏返せば一途(でもある)なので、最終的には
    「両想いになれてヨカッタネ・・・」
    なんて生ぬるく祝福してあげました。笑

    おとなしい文学少女と、学校図書の司書っていう設定がよかったなー。
    さすが、作中に文学を持ってくるだけあって、たぶん著者もそうとうな文学少女やったんやろうな、と、思いました。
    そのくらい文章がどしっとしてるねん。

    読んでる最中は
    「・・・うーん・・・?」
    と、思うような展開も、あとでちゃんとまとまってるので、読了後はみょうにすっきり。

    ちなみに何に
    「うーん?」
    と、思ったかというと、

    ■「恋愛の練習」と、いう建前
    これが殿谷さんと未積のきっかけというのはわかるけど、まず未積が殿谷さんに惚れるのが早かった・・・。
    まあ卒業式の日から気にはなってたみたいやから、再会したら(気持ちの上で)恋愛に発展していくのもあっという間かもしれへんけど・・・。

    そのくらい加速度急に恋愛するのはべつにかまへんけど(エラそうやな)それやったら「恋愛の練習」っていう設定はべつにいらんかったかもなー・・・?

    いやいや、殿谷さんは殿谷さんで義妹との事情があるから、おおっぴらに未積と恋愛するわけにはいかなかった・・・、と、いう事情を後半に見せられたので、
    「ああ・・・。そういうわけか・・・」
    と、それなりに納得はできんねんけどね・・・。

    それやったらもっと、本気になりそうやのに「練習」っていう建前(ちゅうか理性)に焦らされる未積が見たかった・・・。
    ような気もするけど、これ以上やられたらそれなりに面倒臭いか(笑)!

    1冊で完結なんやし、このくらいのスピーディさがいいのかも。

    (・・・と、思えるのが著者の文章力なんじゃないかと思う・・・)


    ■その、殿谷義妹との確執
    これもすごいあっさり解決したね・・・。未積が車道へ転倒して入院した、と、いうのがきっかけで前に進むのか・・・。
    ・・・とはいえ、ここも引っ張ってもらいたくないネタやから、エエねんけどね・・・。

    (なんやねん)


    いやいや、どっちにしても、そんなまわりくどいことをせんでも、直球でぶつかったらもっと早く円満解決ができたのでは・・・。
    それをいうとミもフタもないか。

    あと、椿どうやねんっちゅうね(笑)。
    殿谷目線でいうと、椿は未積のことを憎からず思ってたみたいやけど、どうなんやろう。

    それはヤンデレフィルターが発動しすぎてるような・・・。


    殿谷さんのファーストネームの「桂」は、「ケイ」やと思ってました。
    ベッドで未積がキレギレに名前を呼んだときに、
    「あ、カツラなの?」
    と、思った。どうでもいい(笑)?


    イヤァそれにしても司書との恋愛はいいね!!
    図書館デートとか、
    「スゴッ!!」
    と、思ったけど、よう考えたら映画館は典型的なデートスポットやねんから、図書館に行ってもおかしくないよね?
    だって映画も、上演中の数時間は
    「隣にいるけどお互いの存在よりも映画に集中」
    やねんもんなあ。それが読書でも、いいやんね!!

    なんかし私は、リアルに読書友だちがほんまにいない。
    読書をする人が身近にぜんっぜんいてなくて、読書について話せる人はいないのよー。
    あの本が面白かったとか、あれはお勧めだとか、そんな会話すら、できひん・・・。

    学生の時分からそういう友だちがまったくいなかったのは、私がバリッバリの体育会系路線をいってるからかもしれへんけど、イヤイヤいてはるやろう、体育会系でも読書が好きな人が!?

    ちなみに私は、試合の日ですら本を携帯するくらいには、読書が好きよ!?

    (読むひまは当然ないけど、もし時間ができたときに読める本がなかったら耐えられないので)

    もちろん私は文学少女ではないので、「読書好き」と、いうにはちょっと軟派かもしれへんけど(笑)、ブックトークとか読書関係のイベントに参加してみようかなー。
    いやいや、でもなあ。
    今回の話のキモになった
    「猫背は句になりませんよ」
    の、意味もわからないくらいなので、本物の読書好きとは話せないかも・・・(笑)。


    でも、人に本を勧めてもらうのってほんまに楽しい。
    勧めてくれた人は、どんな気持ちでこの本を読んだんやろうって思ったら、なんかこう、きゅんとするよね(笑)。
    それが好きな人なら、もっときゅんとなるやろな! 夢見過ぎ・・・?

    知らないその人の過去も、その人が過去に読んだ本を自分も読んだら少なくとも「本を読んだ時間」を共有できる気がするっていう考え方は、とても素敵だと思った。

    時間は共有できなくても、気持ちなら確かにできる。
    思い出でも、何回だってなぞることができるもんね。

    いいなあ。そういうのって、いいなあ。
    手書きの貸し出しカードも、図書館好きの永遠のあこがれですやんね!!

    ただ、冒頭で図書館で恩返しときたら、
    「猫か」
    と、思ってしまったのは許してほしい(笑)。


    未積が殿谷の人生を本で変えたように、殿谷も佐野の人生を本で変えたらしい。
    この二人は
    「BLか!!」
    ちゅうくらいの関係性やったけれども(笑。いやいや。あかんあかん)、誰かに救われたと思う人も誰かを救っているのだといいう連鎖は、とてもいいね。



    あと、ヤンデレは長身で、ヤンデレが惚れる子は小柄というイメージがまた強くなったわ・・・。
    あ、でも殿谷さんは179センチか。
    そんなに長身でもないな。

    (当方173センチ)

    175センチの男性ならほぼ目線が同じやからね! ましてや、腰の位置は(大概)私のほうが高い。
    私が
    「この人、背が高いな」
    と、思えるのは185センチ以上でしょうね・・・。



    とりあえず、面白かった。
    著者の別タイトルも図書館にあるようなので、借りてみまっす!

    うんうん、ヤンデレも見てるぶんには面白いね!
    ちょっと私もヤンデレを書いてみたくなってきた。

    (2016.10.23)

  • 「僕と恋する練習をしましょう」

    23歳145cmの恋愛未経験の読書好きなヒロインと、35歳179cmの司書ヒーローの年齢差、身長差ラブストーリーです。
    本好きの2人の会話や雰囲気が本当に良かったです!

    【ネタばれ感想注意】

    ヒーローである殿谷さんは父親の再婚時に年の離れた幼い義妹が出来ますが、再婚が原因で義妹は心を閉ざし自分の味方になってくれた義兄だけを箱庭の中の唯一の存在として執着するようになります。
    そんな義妹にしてしまった自分に責任を感じつつ、人間不信となった殿谷さんは引き籠り生活を送ります。
    しかし、暗闇の中から救ってくれたのが当時高校生の文学少女だったヒロイン未積の一言でした。

    恋愛未経験の未積に、「今迄周囲にいた男があなたの琴線に触れる言葉を囁けなかっただけ」と告げてくれた桂の言葉が素敵でした。
    司書姿の時は無精髭にぼさぼさ頭、べっ甲色の縁の眼鏡、シャツの上に緩いカーディガンを着た冴えない風情ですが、身なりを整えると本当はイケメンな殿谷さんです。
    しかし、1人暮らしを始めた未積の住所を何故か知っていたり、通勤時間やいつも乗る車両を把握していたりと少々ストーカー気質が垣間見られます(笑)。
    帯には「ヤンデレ眼鏡司書」と紹介されていますが、前述したような行動や時折見せる策士のような黒い笑み、思い詰める性格、本編中に殿谷が未積に告げた
    「僕だけのものだ。たとえ僕が死んで側にいられなくなっても、あなたが骸になっても」
    という台詞からもヤンデレ属性を窺えます。
    ちなみに、殿谷さんの義妹もヤンデレ気質があるようなので、地は繋がってないけど似た者兄妹だと思いました。
    意外性のあるストーリーがとっても良く、ヤンデレな殿谷さんが格好良く見えました!
    本物の恋人同士になってからも、12歳も年下の未積に対して変わらず敬語口調なのも良かったです!

  • この作家さんが大好きで新刊は必ず買っています。
    でも今回はちょっと。。。。。
    設定は大好き。司書との恋なんて最高!
    なのに。。。どうして殿谷さんの背景をそこまで重くした??
    そして妹!根深すぎます。。。
    根深いのにあっさり仲良くなるとか。。。
    オバサンはついていけないスピードだったよ。

    甘甘で進行してほしかったな。途中が苦しくなっちゃって
    ナナメ読みで飛ばしちゃいました。

    残念。トホホ。。。。

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著者プロフィール

群馬出身、静岡在住。2007年からwebにて恋愛小説やミステリー小説等を公開。

「2016年 『シュガー*ホリック3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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