漆黒鴉学園 (2)

著者 : 望月べに

• アルファポリス (2014年9月3日発売)

作品紹介・あらすじ

容姿端麗なモンスターと禁断の恋に落ちていく――そんな内容の乙女ゲーム世界に、脇役として生まれ変わっていると気付いた宮崎音恋。とはいえ、脇役は脇役らしく、舞台袖で親友のゲームヒロイン桜子の恋を見守るのが定位置。なのに何故か自分が逆ハー主人公の位置まっしぐら!?　さらに、この世界の秘密と音恋が転生した驚くべき真実を知らされて、ますます逃れらない状況に追い詰められていく。恋するイケメンモンスターの脇役包囲網が進行する中、音恋はどこまで無関心な脇役でいられるのか!?　ネットで人気の恋愛小説、待望の第二巻！

感想・レビュー・書評

[aoiさんの感想 · 2015年3月7日]

シリーズ第2巻。原作全334話(後日談および番外編は更新中)のうち、45〜78話分を大幅に改稿し書籍化。なお、Web版本編は既読済。
ヴィンセントは吸血鬼であることを音恋が気付いていると、周囲にバレるところから。赤神先輩が音恋を誘惑する場面は何度読んでも恥ずかしい。こういうベタな展開好きなので、書籍版でもにやけました。他生徒を仕向けるが暗示で上手くいかない、という箇所は省かれてましたね。お見合い騒動で咄嗟に桃塚先輩を引き合いに出したこと、音恋は頭が良いのか悪いのか少々疑う。攻略相手だからと危機感持つべき。結果、以前から音恋に恋していたと桃塚先輩は自覚。音恋に全く異性として意識されていないこと、ますます不憫に思うわ〜。そして屋上の流星話、挿絵の膝枕……ちゃんとできてなくない？音恋の頭にヴィンセントの膝が当たっているぐらいにしか見えん。2巻でいちばん重要な箇所は、やはり、音恋が前世の記憶持ちで乙女ゲームの世界に生まれ変わっていること、漆が知っていることでしょう。音恋が厳しく非難したことで、思わず余計なことまで話しそうになる漆。ルイが漆の片想い話をする時点で、Web未読の人たちもその相手が誰だか推測できるはず。漆の過去回想を好むWeb版読者が多数いるほど人気がある場面なので、書籍でも早く読みたいわ。音恋が闇を怖がる理由、音恋両親が旅行先で会った追う者追われる者、ヴィンセントの生命を狙う東間紫織の登場はまだ少し先。

著者プロフィール

2010年からwebで小説を発表。2014年「漆黒鴉学園」で出版デビューに至る。

「2017年 『漆黒鴉学園７』 で使われていた紹介文から引用しています。」