シャドウ・ガール (レジーナブックス)

著者 : 文野さと

• アルファポリス (2015年10月1日発売)

作品紹介・あらすじ

「女王になる気はございませんか？」駆け出し女優のリシェルに突然やってきたおかしな依頼。何とそれは、病気の女王陛下の影武者になってほしいというとんでもないものだった！　確かにリシェルは王家の血を引いている。だけど今まで根っからの庶民として生きてきたのに……。悩んだ末にまだ見ぬ親戚のため頑張ってみようと王宮に上がるリシェル。しかし庶民が女王になるのは並大抵のことじゃない！　おまけに傍にいるコワモテ護衛官は何だかとっても意地悪で――？　全国民相手に大芝居!?　新米女優の王宮奮闘記！

感想・レビュー・書評

[sakuraさんの感想 · 2015年11月1日]

【ネタばれ感想注意】

物語の時代背景は20世紀初頭。
聖王家の血を引くが庶民として育った駆け出し女優の17歳ヒロインと、彼女の護衛官となった元軍人の25歳伯爵ヒーローとの王宮を舞台とした影武者奮闘物語。
恋愛部分はヒーローの苦悩くらいなので、ラブストーリーというよりは帯にもあるように「新米女優の王宮奮闘記」です。
恋愛部分は次巻以降を楽しみにしています。

WEB版は未読です。
ヒロインは前向きで健気で、素直な良い子です。
ヒーローとの初対面の印象は最悪でしたが、それは自分が未熟だからだと真面目に受け止め、ヒーローに歩み寄っていきます。
対するヒーローは、最初こそ女王の影武者として頑張ろうとするヒロインにあまり良い印象は抱いていませんでしたが、努力し続けるヒロインを傍で見ていく内に、舞台に立つ彼女に一目で惹かれた事もあり、確実に特別な想いが育っていきます。
ツンデレで結構むっつりスケベだと思います（笑）。
しかし、素直になれない性格が災いしてヒロインの前では冷たい態度を取ってしまうので、恋愛初心者のヒロインは自分の気持ちもヒーローの気持ちにもまだまだ気づく事はありません。

この巻では物語が未完ですし、書籍の続きは既にWEBの方でも削除されているので、なるべく早く2巻を発売して欲しいと思います。
十中八九、ヒーローと結ばれると思いますが、その辺りのやり取りも含め、早く続きが読みたいです！

著者プロフィール

2014年、アルファポリス第七回恋愛小説大賞で「灰色のマリエ」が読者賞を受賞。出版デビューに至る。

「2018年 『閣下、この恋はお仕事ですか？』 で使われていた紹介文から引用しています。」