レトリックと人生

  • 大修館書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (335ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784469211252

作品紹介・あらすじ

レトリックは単なる言葉の綾ではない。それは未知の世界を、人間の理解の領域にたぐりよせる強力な武器となる。斬新な視点からレトリックの生態に言語的・哲学的分析を加えるとともに、背後にひそむ人間の思考や行動の構造をもダイナミックに抉った知的冒険の書。

感想・レビュー・書評

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  • メタファーはスキルビルディングの2.1で扱われる、LSPメソッドの核の一つですが、なかなか説明が難しい。本書は、人間の思考にいかにメタファーが根深く関わっているか、そもそもメタファーとは何かについて理解を深めてくれる本です。

  • 面白かった、考えるきっかけになる本。
    人がどのように理解しているのかを説く。

    たとえば「時間を浪費する」という言葉の裏には「時間は金である」というメタファーがあり、それを通して理解している。それは時間の側面でしかない。だが概念はそういうメタファーを通してしか理解できない。大元をたどっていくとupなどの経験が理解の基礎となっている。とかそういう内容かな。
    そこから客観主義、西洋哲学などを解説する。

  • 日常生活でふんだんに使われている言葉とメタファーの関係を細かく述べた一冊。このメタファーな表現が言葉を生かしているんだなあって思った。ミュージカルの歌の歌詞を聞いているとメタファーをめちゃめちゃ感じるのですが、それを細かく説明してくれているという感をうけた。恋は戦争だとか、考えは商品だとか、すごいね。その奥深さに私はまだついて行ってない気がする。

  • メタファーは単に修辞の問題ではなく、人はこのメタファー
    を介して様々な概念を理解しているという、メタファーを
    語る上で必ず触れなければならないメルクマール的一冊。
    肯けるところも多く、実り多い読書ではあったが、どこと
    なく自説を訴えることに汲汲としている印象があって残念。
    辞書の定義が全てではないというのはまさにその通りだと
    感じる。

  • 人が何かを理解するとはどういうことなのかを、レトリックと関連付けて深く考察した書籍。この発想はとても興味深い。

  • 言わずと知れた、認知言語学黎明期の古典。メタファーによって、われわれ人間の認知は構造化されている。内容は割とわかりやすいというか、「AはBである」の型をひとつ理解したらあとは具体例の列挙として読み飛ばせるように思える。というか私は読み飛ばした。
    本訳書の最大の注目点は、もう内容よりタイトルだ。Metaphors we live byを、妙に味のある「レトリックと人生」としてしまった点だろう。まさか認知言語学の本とは思われない。映画のタイトルのようである。でもこれは訳者が悪いというより、もっと学術書的な原著タイトルにすべきだったという意味で原著者(とくに、レイコフ)が悪いのかもしれない。何の研究者か分からないほど多彩なレイコフの才能が認知言語学を見出した。その象徴がこのタイトルなのだろう。

  • ハイコンセプト バランス感覚を高める



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    【要約】


    【ノート】

  • グラフィック・ファシリテーションで表現しにくいものはメタファーでわかりやすく。そのヒントになりそう。

  • メタファーは、言語上の皮相な問題に過ぎないのではなく、人間の概念構造、認識、物事の理解そのものを決定する重要な役割を果たしている、 という主張。客観主義(伝統的西洋哲学、科学など)、主観主義(ロマン派、自然回帰主義など)、経験主義(筆者らの立場)という区分けで論じている。後半がものごく同じことの繰り返し。
    「人間が『時は金なり』『恋愛は旅である』『問題はパズルである』などのメタファーに基づいて生きていることに思い当たるとき、今さらながら強い感動を覚え厳粛な気持ちに襲われるのである」(あとがきより)というところはもしも筆者らの考えが正しいのであれば私もそのような気持ちになる。しかし、筆者らの立場からの哲学の批判が正当なものなのかどうかがよくわからない。本当にそうなのだろうか。あまりにも何でもメタファーに結び付けすぎなのではないか。

  • 認知言語学の文脈では必ずでてくる有名な本だと思いますが、かなり間をおいて二回読んだけどいまいち良さが理解できないのは、わたしか文脈理解してないからか。

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著者プロフィール

ジョージ・レイコフ(George Lakoff)
1941年生まれ。カリフォルニア大学バークレー校リチャード&ローダ・ゴールドマン特別教授。認知言語学創設者の一人。生成文法の一派である生成意味論の中心人物として知られていたが、のちに古典的な理論と対決して経験基盤主義を明確に打ち出した。マーク・ジョンソンとの共著『レトリックと人生』(渡部昇一他訳、大修館書店)において、従来の暗黙の前提とされていた客観主義と対立する立場を明確に主張した。

本書は、認知心理学や哲学などの研究成果を踏まえつつ、人間の有するカテゴリー一般、ひいては人間の精神の本質そのものに迫ろうとする野心的な試みの結実であり、認知言語学の旗手としての地位を確立した記念碑的主著である。

「1993年 『認知意味論 言語から見た人間の心』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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