- Amazon.co.jp ・本 (377ページ)
- / ISBN・EAN: 9784469211733
感想・レビュー・書評
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世の啓発本には「右脳を鍛えよ」という声が多いが、著者は映像メディアの氾濫した今日、危機にあるのはいわゆる左脳的な論理的思考能力だと言う。読み応えのある真面目な教育論。
特に『セサミストリート』に関する批判はユニークだと思う。
まあ、人間が思考を省略したがる性質があるのは今にはじまったことではないのではないかとか思ったりするけれど。とはいえ、それをテレビやゲームが加速することはあっても逆の作用はまずないであろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
金大生のための読書案内で展示していた図書です。
▼先生の推薦文はこちら
https://library.kanazawa-u.ac.jp/?page_id=18451
▼金沢大学附属図書館の所蔵情報
http://www1.lib.kanazawa-u.ac.jp/recordID/catalog.bib/BN07677720 -
学生時代に
いまから振り返るに、思考力は滅びゆくものと言えるのか。希望もあると思うが。 -
教育と読書は切り離せないなーということを考えている。
読書が必ずしもいいとは思わないけれども、何が本当に子どもにとって良いか、ということは考えていく必要がある。
人格形成や、思考をまとめて発言する、という能力のために、読み書き指導は必要だとあるけれど、だったらもっと教育方法を考えなきゃね、と
具体的な、科学的根拠の記述よりも、先生の実感や、観察が多かった。 -
少し前に読んだ本。子供と言葉の関係を書いた本として読むと面白いです。
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一時期もてはやされた右脳信仰を、はたしてそれが正確な認識であるかどうか検証し、読み書きや口話の表現力も、じつは数学的な推論や分析能力にも密接に結びついた、考える力という点で、非常に重要な能力であり、テレビやゲームといった、貧弱な言語環境と視覚中心の刺激
にどっぷりと漬かり、読書の習慣を失いつつある現代の子ども
の脳が、このリテラシーの能力を著しく落としていて、共働き等で、親子の会話や、読み聞かせの時間が少なくなりつつあることも、子どもの脳の変化を起こす要因の一つとなっていることを、科学的に検証しようとしているということである。呼びかけにすぐ反応しない、また、試行錯誤して考えることを
嫌がる傾向なども、テレビやゲームの影響であるらしい。
セサミストリートなどの教育番組も、関連付けのない刺激が
やたらに多いので、こどもによく聞く事や考えることを放棄させるような作用があるという。楽しくなければ学習しなくて良いという宣伝のようなので、
学習に対する粘り強さを失う原因となることが、考えられるという。日本でも、新聞等で、勉強時間が減りつつあることや、精神的幼さ無気力等がよく報じられるが、テレビやゲームの影響と考えるとわかりやすい。 -
これを読めばテレビの恐ろしさが分かります。もう遅いかもしれませんが…。
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結構前の本ですが、ショックを感じると同時に「そうだよなぁ」と思い当たるフシがあります。
どうなっていくのでしょう。